09年04月27日
オーバースティの中国人との結婚について
問 中国人と国際結婚するのですが、彼女のビザの期限が過ぎてしまっています。こういう場合は、入管に行ったら即強制送還されてしまうのでしょうか?先日彼女と市役所に外国人登録に行ったのですが、たくさんの申請書類が必要なことを知りました。順番的にはどうすればいいのか教えてください。
答 せっかく結婚したい人に出会ったのに大変ですね。まず、基本的なことを説明しますのでよく理解してください。現在の彼女の状態は、入国管理法第24条の「期間の指定を受けた者で、当該期間を経過して本邦に残留する者」になるので、退去強制事由に該当します。
ちなみに、この退去強制は行政処分なので、他に、入国管理法第70条では「3年以下の懲役若しくは禁固若しくは300万円以下の罰金に処し、または懲役若しくは禁固及び罰金を併科する。」となっています。
つまり、彼女はいつ誰(市役所職員も含めて)に通報されても、入国管理局の拘束を受け収容される可能性があるのです。このように、法律の適否は別にして、日本では「不法残留者」に対する行政処分や刑事罰はとても重いものであることをご理解ください。
ところで、彼女が入国管理局に出頭したらどうなるでしょう。少なくとも、直ちに「強制送還」ということはありません。最初に入国警備官による違反調査が行われ、その結果「違反を疑うに足る相当の理由」があるときは、更に、入国審査官による違反審査が行われます。その間、身柄を拘束され収容(最長60日)されることもありますし、一旦帰宅させ、在宅のまま入国管理局に何度も出頭して違反審査を受けることもあります。
それでは、彼女との婚姻を日中両国で有効に成立させて出頭したらどうなるのでしょう。よく「国際結婚したら強制送還にはならない。」と言う人がいますが、それほど簡単ではありません。
本題に入りますが、あなた達が取るべき選択肢は二つあります。
一つは、彼女は具体的に帰国予定日を決め航空チケットも手配してから入国管理局に出頭する方法です。そして、彼女が他の法令に違反していなければ、その場で収容されることもなく、出国命令制度の対象者として認定を受けてから帰国することができます。その後、あなたは彼女との国際結婚手続きを終え、更に、彼女の「日本人の配偶者等」の在留資格認定証明書の交付を受けてから、1年後、彼女は晴れて合法的に再入国することになります。
二つ目は、取りあえず彼女との国際結婚手続きを終え、二人で入国管理局に出頭する方法です。こうすると、収容のリスクがありますが、在宅で審査される可能性も高いのではないかと思います。この後、違反審査を終えてから、特別審理官による口頭審理があります。この特別審理官の判定に異議がなくても、3日以内に、在留特別許可を求めて法務大臣に異議を申し出ることができます。
また、彼女との国際結婚を成立させ、漫然と、入国管理局に「日本人の配偶者等」の在留資格認定証明書の交付申請しても、彼女が「不法残留者」である状態に変わりありませんので、まず、不法残留状態の解決を最優先課題にしてください。
また、彼女が収容された場合の「仮放免の申請」や「在留特別許可」に係わる手続きを考えると、専門家への依頼も検討してみたらいかがでしょうか。
答 せっかく結婚したい人に出会ったのに大変ですね。まず、基本的なことを説明しますのでよく理解してください。現在の彼女の状態は、入国管理法第24条の「期間の指定を受けた者で、当該期間を経過して本邦に残留する者」になるので、退去強制事由に該当します。
ちなみに、この退去強制は行政処分なので、他に、入国管理法第70条では「3年以下の懲役若しくは禁固若しくは300万円以下の罰金に処し、または懲役若しくは禁固及び罰金を併科する。」となっています。
つまり、彼女はいつ誰(市役所職員も含めて)に通報されても、入国管理局の拘束を受け収容される可能性があるのです。このように、法律の適否は別にして、日本では「不法残留者」に対する行政処分や刑事罰はとても重いものであることをご理解ください。
ところで、彼女が入国管理局に出頭したらどうなるでしょう。少なくとも、直ちに「強制送還」ということはありません。最初に入国警備官による違反調査が行われ、その結果「違反を疑うに足る相当の理由」があるときは、更に、入国審査官による違反審査が行われます。その間、身柄を拘束され収容(最長60日)されることもありますし、一旦帰宅させ、在宅のまま入国管理局に何度も出頭して違反審査を受けることもあります。
それでは、彼女との婚姻を日中両国で有効に成立させて出頭したらどうなるのでしょう。よく「国際結婚したら強制送還にはならない。」と言う人がいますが、それほど簡単ではありません。
本題に入りますが、あなた達が取るべき選択肢は二つあります。
一つは、彼女は具体的に帰国予定日を決め航空チケットも手配してから入国管理局に出頭する方法です。そして、彼女が他の法令に違反していなければ、その場で収容されることもなく、出国命令制度の対象者として認定を受けてから帰国することができます。その後、あなたは彼女との国際結婚手続きを終え、更に、彼女の「日本人の配偶者等」の在留資格認定証明書の交付を受けてから、1年後、彼女は晴れて合法的に再入国することになります。
二つ目は、取りあえず彼女との国際結婚手続きを終え、二人で入国管理局に出頭する方法です。こうすると、収容のリスクがありますが、在宅で審査される可能性も高いのではないかと思います。この後、違反審査を終えてから、特別審理官による口頭審理があります。この特別審理官の判定に異議がなくても、3日以内に、在留特別許可を求めて法務大臣に異議を申し出ることができます。
また、彼女との国際結婚を成立させ、漫然と、入国管理局に「日本人の配偶者等」の在留資格認定証明書の交付申請しても、彼女が「不法残留者」である状態に変わりありませんので、まず、不法残留状態の解決を最優先課題にしてください。
また、彼女が収容された場合の「仮放免の申請」や「在留特別許可」に係わる手続きを考えると、専門家への依頼も検討してみたらいかがでしょうか。