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       日本マクドナルド創業者 藤田 田氏
        かた破り型、こなす系、一徹人間
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    皆さんは、「ファースト・フード」にどのような
    「味」を期待されておられるでしょうか。
    色々な制約が多い中で、他と違った「味」を印象づけるには
    考え尽くされた「仕掛け」が必要なのです。
 
 ▲ 「味」の感じ方
 
 日本でハンバーガーといえば、故藤田 田氏の日本マクドナルド。
 アメリカ本国では、ジャンクフードの象徴とまでされている
 ハンバーガーを、流行の最先端のファッションにまで仕立てて、
 日本に上陸させたのは、その人です。
 
 京都・藤井大丸百貨店への出店は関西第1号店になりますが。
 当時の私も、その流行に乗り遅れずと、いそいそと出かけて行った
 一人でありました。
 
 日本1号店を、東京銀座の三越百貨店一階に、
 月曜の休館日を挟んで、39時間で開店したことは、
 あまりにも有名な話です。
 
 アメリカでは、郊外に出店しているマクドナルドを、
 なぜ、日本では都心の一等地で展開することに決めたのか。
 それは、外食として一足先に日本へ上陸した、
 ケンタッキー・フライド・チキン(KFC)の失敗を
 目の当たりにしたからです。
 
 KFCは、アメリカのノウハウをそのまま採用して、
 郊外へ出店しましたが、名古屋の第1号店だけでなく、
 2号店、3号店とも不振続きでした。
 日本人の郊外志向は、まだまだ時期が早すぎたのでした。
 
 ▲ ファースト・フードのこだわり
 
 アメリカ流のマニュアルを何もかも取り入れて、
 一般的に無機質と捉えられる、外食チェーンですが、
 それぞれのこだわりは、やはり味にあるといえます。
 
 マクドナルド、創設者のレイ・クロックが、
 マクドナルドのハンバーガーを全米に広げることができたことの一つが、
 フライドポテトへのこだわりです。
 
 肉の味で、他のハンバーガーと違いを出すのはとても難しいけれど、
 フライドポテトの味の差別化はつけやすい。
 その答えが「揚げて3分たった、ポテトは理屈抜きに捨てる」ことでした。
 
 KFCの場合は、鶏の味を守るため、海外からの冷凍を嫌い、
 高い国産の鶏を使い続けるため、餌にハープを混ぜて育てて、
 ハーブ鶏を開発しました。
 また、K・サンダース伝来の味付け方法を、
 ずっと守り続けているのも日本だけです。
 
 何時でも、何処でも、「自分たちの味」の商品を提供することが、
 ファースト・フードの「味」のこだわりといえます。
 そのためには「自分たちの味」を守るための、
 徹底した「仕掛け」作りが必要なのです。
 
 パンの厚さから中の気泡の大きさまで、
 強いては厨房のレイアウトから接客方法まで考えつくすことが、
 味を守ることにつながります。


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