07年10月03日

半年前の予測

半年くらい前に政策金利が0.5%に上がりました。

そのニュースを受けていくつかのメディアから、

「これからの住宅ローン金利が上昇するというコメント」をお願いされたことを思い出しました。

テレビで有名なFPや経済評論家はそのようなコメントを出していましたが、当時の私は

「ここ半年でいえば、今回の政策金利の上昇はすでに折り込み済み。住宅ローンに関してはほぼ横ばいかむしろ下がる。米国の住宅着工件数が下がっているし。(これはサブプライムローン問題の前兆でした)」と予測していましたので、コメントは断りました。

半年が過ぎましたが、私の予想通り住宅ローン金利はほとんどあがらないか、長期はむしろ下がりました。

ある銀行の20年固定の住宅ローンはここ2ヶ月で0.2%も下げました。

何十年も先のことを正確には予測できませんが、半年1年くらい先のことはしっかり予測します。

そして、周りの声に惑わされず自分の予測を信じてお客様に伝えます。
先日、失敗がありました。

初めてお会いした相談者に、ある貯蓄性の保険への加入の相談を受けました。

その方は死亡保障は必要ない方でしたので、単純に貯蓄目的でした。

私は、すぐに計算して利回りの低い商品だということがわかって、
「これに加入するくらいなら定期預金にして、金利が上がったときやキャンペーンを利用した方がいいですよ。」

とアドバイスしました。

そのときはお客様も満足して帰られました。

ところが、後日そのお客様から電話がかかってきました。

「先日アドバイスいただい件で伺いたいのですが・・・。」

なんと、その方は利回りの悪い保険商品を契約してしまったのです。

契約に至った経緯は聞きませんでしたが、パンフレットの強調しているメリットや売り手の営業の方の説明を聞いている内に、

「これは良い商品だ。FPの西村さんは間違えたんだ。」

と思い込んでしまったそうです。

契約し、クーリングオフの期間も経過してしまったのですが、やっぱり気になって電話を私にしたのです。

その電話で丁寧に説明したところ、やっぱり得では無い商品だと理解していただきました。
相談者はとても後悔されていましたが、後の祭りでした。

長いお付き合いのあるお客さまはには信頼を得ていますので、私のアドバイスを素直に聞き入れていただけます。

しかし、付き合いの浅い方の場合は、このようなことも起こります。

売り手のパンフレットや営業マンは売るのに都合の良いように表現するのが得意です。
都合の悪いところは隠すか目立たなくして。

さらに、他のところに相談に行っているということがわかれば、そこの悪口、間違っていないのに間違ったアドバイスをしたかのような話をし、二度と他のところに行かないようにさせます。

そして、契約を結ばせて、お客様に損をさせます。

私も、初対面でしっかりセカンドオピニオンとして信頼を得られれば良かったのに、そこまでいたらなったためにせっかく相談に来ていただいた方に損をさせてしまったことは反省です。


07年09月28日 | Category: 金融投資のセカンドオピニオン
Posted by: fplifewv
私のところにはマイホーム購入予定の方が多くいらっししゃいます。

新築、中古、マンション、戸建色々です。

私は、その方のライフプランと住宅ローン、将来の教育費、老後資金、転勤の状況、親の面倒など様々な方面からマイホーム取得の可否の診断をします。

診断の結果、マイホーム購入をやめた方がいいとアドバイスすることも多くあります。

その理由の多くは、住宅ローン破綻することが予測されること。それにせっかく買っても近い将来手放す可能性が高いことなどがあります。

そのあたりを相談者にきちんと説明すると、大変喜ばれます。その後、不動産屋、マンション業者などに購入の断りを入れていただきます。

そこで必ずと言っていいほど、不動産屋・マンション業者などは、しつこく食い下がってきます。

「今、この物件を買った方がいいですよ。」
「なんで急にやめるなんて言うのですか?」

実は、断りの連絡をした時にその不動産屋・マンション業者の本性が出ます。同時にその物件が本当に良いものかがわかります。

悪質な不動産屋は、断りの前はとても親切丁寧・お世辞もよく言います。ところが断ると態度を豹変させて、なんとか契約に持っていこうとします。

中には「そんなアドバイス(購入するな)をするFPは誰だ!!」と怒鳴ってくるところも。そういう態度を取ったら、もうお客様はその営業の方と契約をしたいとは思いませんよね。しかし、それに気づいていないのが、驚きです。

それに、本当に良い物件であれば次の購入見込み客が得られるはずです。

その見込みがないということは物件に問題があるか、価格が高いかということがあるといえます。

マイホームを購入する方は、試しに契約寸前で断ってみるといいかもしれません。

もちろん売り手以外のFPに事前に相談してください。

それで営業マンの本質と物件の本来の価値が見えてきます。

生涯で大きな買い物ですからそれくらいしてもいいではないでしょうか。


先日の日本経済新聞に、投資信託販売窓口として独立系FPが増えてきたという記事がありました。

銀行や証券会社と違い、独立系FPは中立な立場で顧客に投資信託を販売できることが良いというような内容でした。

確かに銀行や証券会社よりは、顧客サイドに立った販売提案はできますが、そのようなアドバイスをするFPは日興コーディアル証券などの販売代理店(証券仲介業)であり、投資信託を顧客に販売することでFPに利益が発生します。

どうしても自分にFP自身に利益をもたらす投資信託を勧めることになってしまいます。

それが、果たして本当に顧客の立場に立ったことになっているのかは、顧客自身の判断です。

私は、その方にあっている投資商品であれば、どこが扱っていても勧めます。企業で導入している確定拠出年金や郵便局で販売している投資信託でも。(投資信託の中身は他の証券会社の投資信託とほとんど同じでも、郵便局だと安心するという方も多くいらしゃるので。

私は、お客様に確定拠出年金や郵便局で扱っている投資信託を提案して、それを購入してもらっても一切販売手数料は入ってきません。

保険の提案でも同じように県民共済やCOOP共済なども勧めます。(その方にあっていれば)

その場合も手数料は入ってきません。

FPが自分自身に入ってくる手数料を計算したら、その時点で顧客サイドではなく売り手の立場になります。

FP自身の利益はあくまで結果として考えないと、本当にお客様に良い提案をしたとはいえないと思います。

私もかつては企業に属していて、企業の利益になる商品を販売していました。

企業から見たら優秀な営業マンなのですが、販売した後は罪悪感を感じていました。

「自分のことを信用して何千万円もの商品を買ってくれた。でも、本当これでよかったのだろうか・・・。」


今はそんな罪悪感はありません。お客様には自身を持って商品の提案をすることができています。

07年09月26日 | Category: 金融投資のセカンドオピニオン
Posted by: fplifewv
以前お客様のところに来た詐欺師。

私が矛盾点を追求して全く反論できずに、撃退したのですが、なんと、法テラスを利用して、今度は弁護士を代理人に立ててきました。

法テラスは、本当に法的トラブルで困っている方に弁護士費用などを立て替えるために昨年できた組織。

一応法律の専門家が相談員をつとめていると思うのですが、詐欺師のテクニックにすっかり騙されてしまったのでしょう。

弁護士からの文面は私も軽く見ましたが、すでに詐欺の証拠をこちらががっちりつかんでいるものがちらほら。

法テラスは税金を資本として運営されています。犯罪行為の片棒をかつぐ組織になっていたとしたら、大変な問題です。
※週刊誌が食いつきそうなネタですね。
法テラスが詐欺師に騙されて、善良な国民を騙す片棒をかついでしまった大変な問題になる可能性があります。

向こうが弁護士が出てきた以上、こちらも弁護士を立てないといけないですが、もしかしたら法テラスを訴えることになるかも。

そうなると引き受けてくれる弁護士がいるか少し不安です。

国が出資した法テラスが詐欺師に騙されたせいで、弁護士費用や精神的な負担、訴訟費用がかかったらそれは誰に請求すべきなのか?

今後の展開をご期待ください。

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