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先日破綻した菅井工務店の最近の決算書を調べました。

私独自の採点方法があるのですが、採点の結果は100点満点中50点くらいでした。

赤点の40点はなんとか上回っていました。

これはどういうことか。

50点程度では安心できないということです。50点程度ではなんかの拍子に倒産することも十分にありえるということです。

※私が相談者に工務店等の紹介を依頼された場合にご提案するところは80点以上のところのみです。


これまで私はお客様自身が見つけてきて気に入っている工務店については、赤点さえとっていなくて、不正をしていなければそのまま契約をすすめてもらっていました。

しかし、今回のことからするとこのままで良いのか・・・・。50点程度の業者と契約をしようとしている相談者に対して、黙っているべきなのか・・・。悩みます。

中立な立場ですのであまり特定の業者を勧めることはしたくないのですが、50点でも倒産する以上、それは教えたほうがいいのではないかと考え出しています。

でも本当の問題は、赤点をとっているような工務店がまだまだ多数営業や広告宣伝(フリーペーパー等)をしていることです。そのようなところに当たらないようご注意ください。

※半数以上は赤点。
何度もブログでお知らせしておりますが、「特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律」は、平成21年10月1日以降に引き渡される新築住宅について、建設業者及び宅地建物取引業者に瑕疵担保責任保険への加入又は保証金の供託の方法による資力確保を義務づけています。

平成20年5月12日に2つの第三者保障機関が、住宅瑕疵担保責任保険法人に指定されました。

最終的に5〜6社が指定されると思われます。

もう本格的にマイホーム業者が淘汰される時代に入ってきました。

第三者保障に加入しない(経営状況や施工技術の問題で加入できない)マイホーム業者が多数営業していますが、今後どうなるか。

平成21年10月1日の半年くらい前から受注を取りまくり施主からお金を集めるだけ集めて計画倒産・夜逃げをもくろまないことを願います。

消費者も自己防衛してください。もう、第三者の保障をつけられないマイホーム業者に依頼するのは火の点いた爆弾を持つことと同じです。




どうも最近住宅ローンの相談が多いです。

「マイホームの契約をしたあとに住宅ローンの申込をしたら、思っていた返済額よりも高くなってしまって困っています。」


マイホーム購入の際の契約書に住宅ローン条項がほとんどの場合あります。

それは、住宅ローンが通らなかったら契約を白紙に戻すというものです。

しかし、その条件があいまいなために、住宅ローンが通ったが、金利1.5%の予定が3%だった・・・。
35年返済のつもりが25年だった・・・・。

このようになると毎月の返済額が大きく増えます。

購入者としては、契約を白紙に戻したいところですが、契約書上は住宅ローンの審査は通っていますので、白紙に戻すには手付金の放棄や、違約金が発生します。

こういったことがあることはマイホーム業者は説明してくれません。

くれぐれもご注意を。
08年05月15日

JIOのテレビCM

先日JIOのテレビCMを初めて見ました。

JIOに頼んでチェックしてもらえば住まいは安心という感じで。

来年秋には義務化されるであろう保険を見据えての戦略だろうとは思いますが、安心という言葉で勘違いされる方が増えないかと危惧します。


JIOで保証するのは構造上の主要な部分のみです。

なんでもかんでも10年保証されると勘違いされないように。


マイホーム業者の経営状況をチェックするのが一番です。
「住宅の品質確保の促進等に関する法律」には次のように書かれています。

第九十四条  住宅を新築する建設工事の請負契約(以下「住宅新築請負契約」という。)においては、請負人は、注文者に引き渡した時から十年間、住宅のうち構造耐力上主要な部分又は雨水の浸入を防止する部分として政令で定めるもの(次条において「住宅の構造耐力上主要な部分等」という。)の瑕疵(構造耐力又は雨水の浸入に影響のないものを除く。次条において同じ。)について、民法第六百三十四条第一項 及び第二項 前段に規定する担保の責任を負う。

法律用語で難しいですが、注意すべきなのは、

「保証は構造耐力上主要な部分等、構造耐力又は雨水の浸入に影響のないものを除く」

ということ。

つまり何でも保証されるのではなく、柱や基礎や屋根などの主要な部分だけであり、構造上問題が無いところについての10年の保証はしなくても良いことになっています。

クロスがはがれた、浴室が壊れたなどは適用にはならないことを知っておいてください。多くの方が何でも10年保証だと勘違いしています。

※給湯器などの個別の機械が壊れた場合は機械のメーカーが保証してくれるかもしれませんが。


また、いくら法律で10年保証を義務付けていても、施工した会社が倒産した場合や夜逃げした場合はどこも保証してくれません。

建設業許可を持たないもぐりの業者が堂々と広告を出していたり、年間100棟以上・年間売上数十億円の会社が突然倒産することもあります。

※大手でも安心できるとも限りません。大手も苦しいところは苦しいです。

そんな倒産しそうなところに依頼して施工されていた場合は10年保証など意味がありません。

ただし、第三者の保障機関(JIOなど)に加入してそこのチェックを受けていた場合は万が一施工業者が倒産しても10年の保証は生きます。

また、平成21年秋にはすべての業者に保険(または供託金)が義務づけられて万一倒産しても保証は残るようになる予定です。
建築条件付のマイホームもトラブルが多いです。(建売ほどではないですが)

建築条件付とは、土地を大手のハウスメーカー等が押さえていて、この土地を売りますが、○ヶ月以内に工事請負契約を結ばなくてはならないという土地の売買方法です。

どうしても気に入った土地が見つからないときや土地が高すぎて手が出ないときに使います。

建築条件付は建てる業者が決まっているので相見積もりをとったり業者間で競わせることができないので業者の言うままの建物となります。

ハウスメーカーは基本的に単価は高いので予算オーバーになって狭い建物になるか、設備のグレードが低いものとなってしまうこともあります。

狭いのはともかく設備のグレードについては、ハウスメーカーのモデルハウスを見てしまうとあまりの差にがっかりすることがあります。

「船場吉兆」余波、大阪の老舗お茶屋廃業
03/29 産経ニュース

150年以上の歴史を誇り、政財界の社交場として知られた老舗お茶屋「伊東」(大阪市北区西天満)が、今月末でその幕を閉じる。お茶屋遊びが時代にそぐわなくなったことに加え、芸(げい)妓(こ)を多く派遣していた高級料亭・船場吉兆(同市中央区)の食品偽装表示問題が大きく響いた形だ。伊東の廃業で大阪市内に残るお茶屋は2軒だけとなる。

 伊東は江戸後期の創業。かつては北新地の中心地に店を構え、故佐藤栄作元首相や、阪急グループの創始者である故小林一三翁らがひいきとした政財界のサロンだった。昭和56年に現在の西天満に店を移転した。

 伊東が船場吉兆本店のお座敷に芸妓を派遣し始めたのは十数年前で、最近では派遣の大半を同本店が占めるようになっていた。しかし、昨年11月、同本店が食品偽装表示問題で大阪府警の家宅捜索を受け、営業を休止。今年1月に営業が再開されたが、お座敷の数は以前の3分の1ほどに落ち込んだ。バブル経済崩壊後から厳しい経営が続く中、かつて栄えた大阪のお茶屋文化を守り続けてきたが、船場吉兆の問題が追い打ちをかける形になった。

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ある企業が営業停止、経営難、倒産するとそこにかかわっていた多くの企業が経営難になります。

先日あるハウスメーカーが倒産(再建されるかもしれませんが)しました。

多くのハウスメーカーは基本的に自分のところで施工しません。作業は下請けに回します。

ハウスメーカーが倒産したことでその下請けは一気に経営難になります。

マイホーム業者の経営難の時代はこれから加速していきます。
食べ残し別の客に 刺し身やアユの塩焼き 船場吉兆
5月2日14時52分配信 産経新聞

 牛肉の産地を偽装表示していた高級料亭「船場吉兆」(大阪市中央区)が、本店の料亭部門で客が残した刺し身やアユの塩焼きなどの料理をいったん回収し、別の客に提供していたことが2日、関係者の証言でわかった。料亭経営を取り仕切っていた当時の湯木正徳前社長(74)の指示で昨年11月の営業休止前まで常態化していたとみられる。一連の不正表示とともに、老舗の高級料亭としてのモラルが改めて問われそうだ。大阪府警も従業員らの事情聴取で、こうした証言を把握している。
 一方、九州産牛肉を但馬牛などと偽って販売した偽装表示事件について、府警は、表示変更のコストを節約するために偽装を継続したとみて、不正競争防止法違反(虚偽表示)容疑で湯木前社長と長男の喜久郎前取締役(45)らの書類送検に向け、詰めの捜査を急いでいる。
 関係者によると、使い回しは、本店の調理場で、仲居が客席から下げてきた器を回収。客がはしを付けた料理は調理人が廃棄するが、はしを付けずに残った料理の一部はいったんトレーなどに移し替え、器に盛り付け直して別の客に提供していたという。
 使い回されていたのは、アユの塩焼き、ゴボウをうなぎで包んだ「八幡巻き」、エビに魚のすり身を塗って蒸した「えびきす」など。天ぷらは揚げ直して出すこともあった。さらに、手付かずで残った刺し身も提供していた。
 接待の宴席などでは、比較的食事に手をつけない接待側の客に使い回しの料理を出していたといい、元従業員は「先輩の調理人から『使えるものはすべて使う』と指示され、残った料理をえり分けていた。1人数万円の料金を取っていた高級料亭として恥ずかしい」と話している。
 これらの使い回しについては、府警も一連の捜査の過程で事情を把握しているという。
 食品衛生法は、腐敗などで健康を損なう恐れがある食品を販売することを禁じているが、使い回しに関する規定はないという。厚生労働省の担当者は「品質が保たれていれば法律には抵触しない。あくまでモラルの問題だろう」と指摘している。
 船場吉兆の代理人弁護士は使い回しについて「そうした行為は判明していない」としている。

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食材を大事にするという見方もできなくは無いがお客様に出すのは酷いですね。

社員のまかない料理にするなどのやり方もあったでしょうに。

お客様にわからなければ材料はどうとでもなる。

建売住宅に廃材を使っていても購入時にはわからなくなります。(断熱材を抜く、解体家屋からもってきた断熱材を入れるなど、いくらでもやり放題です。)

きちんと製造過程をチェックするようにして、消費者が自己防衛しなければいけません。
ゴールデンウイークも終わりに近づきました。

マイホーム購入を考えている方は連休中に住宅展示場などに行った方もいるでしょう。

ここ数日、新聞折込チラシや新聞広告で、住宅に関するセミナーの告知をよくみます。

ただ気になるのはタイトルが

「建設業者(住宅業者など)は教えない○○○セミナー」とうたっていますが、主催は建設業者(住宅業者)なんですよね・・・。

講師が建設業者じゃないってことなのかもしれませんが、講師は主催者からお金をもらっているのですからほとんど一体だと思いますが・・・・。

ただセミナーで勉強することは良いことです。

それまで知らないことも学べます。

しかし、セミナーの中身にはウソとホントが混ざっています。うまく主催者の営業に捕まらないように注意してください。

※仙台で近々開催される同様のセミナーの主催者はとんでもない決算内容であることを確認しています。
 業者の経営状況をチェックすることに触れているセミナー講師は私以外ほとんどいないでしょう。
 そんなことを言ったら講師の依頼が来なくなりますから(笑)。
建築業の菅井工務店(仙台市)は4月30日、破産手続きの開始を仙台地裁に申し立てた。代理人によると負債額は約5億8千万円。
東京商工リサーチによると、同社は1973年の創業。ピーク時の91年9月期には7億3000万円の売り上げを計上したが、住宅着工数の減少などで2007年9月期には売上高あ2億7千万円まで落ち込んでいた。

河北新報 5月1日朝刊

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またまたまた大型工務店の破産です。

昨年の鎌田建設(年間100棟以上建設)に続き目立つ倒産です。

菅井工務店は建売のチラシなどを撒いていました。

10年保証で安心とうたっていましたが倒産してしまえば何の意味もありません。

明日から本格的な連休です。マイホームを検討している方も多いでしょう。

デザインなどよりもまず、工務店やハウスメーカーの経営状況をチェックしてください。