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架空、入居中物件…ウェブに「おとり広告」 公取委が「エイブル」に排除命令
2008.6.18 15:52 産経新聞


 存在しない物件や入居中の賃貸住宅を自社のウェブサイトに掲載し、「おとり広告」にしていたなどとして、公正取引委員会は18日、景品表示法違反(おとり広告、優良誤認)で賃貸仲介大手「エイブル」(東京)に排除命令を出した。

 公取委によると、エイブルは昨年3月から一時、自社の物件検索サイトなどに実際は3階に307号室までしかない福岡市内の賃貸マンションの「308号室」を掲載した。

 また、平成18年11月から昨年8月まで、入居者がいるにもかかわらず、都内や埼玉県内のマンション14室の広告を出していた。中には4年以上前に賃貸契約済みの物件もあった。

 さらに、最寄り駅から徒歩26分かかる埼玉県内の物件を「徒歩16分」と紹介したり、東京都内の昭和54年建築の物件を平成8年に建築された物件と不当表示したりしていた。

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各業界の不当表示が問題になっていましたが、やっと不動産業界にもメスが入りました。

※このブログでは散々書いていましたが。

まだまだいっぱいありますので、それらも明るみにし、不動産業界の黒いイメージを払拭して欲しいものです。

とりあえず

宅地建物取引主任者を置かない不動産屋
重要事項説明を無資格者にさせる不動産屋
そして・・・・。賃貸仲介手数料を法定金額以上に借りてからもらう不動産屋(大多数がそうですが。)

これがわかりやすいですね。近い将来問題となるでしょう。
08年06月25日

老舗の不動産屋

先日、あるお客様のマイホーム用土地の契約に立ち会いました。

私は買い側の立場でしたので、売り側の事情は知りません。

ほとんどの契約段取り(重要事項説明や書類の準備)は売主側の不動産屋が行いました。

業歴30年を超える老舗の不動産屋。

売買の取り扱い件数もかなりのものだと思うのですが、出てきた契約書を見てびっくり!!

誤字脱字はいっぱい。
重要な費用負担について明記が無い。
製本の仕方が間違っていてページの順番が違う・・・・。

さらにびっくりがそのまま契約を成立させようとしたところ。

私は慌てて「気持ちよく契約するために、きちんとつくり直してください。待ってますから。」と提案しました。

※そのせいで私は次の約束をキャンセルせざるを得ませんでした。

さらに驚いたことに、契約書に印紙を貼らないで良いとその老舗不動産屋は言っていました。

実際、1万円の印紙を貼っていませんし、貼らなくともよいと。

その不動産屋いわく
「個人同士の売買なんだから印紙はいらない。」
と。

おそらく30年以上そうしてきたのでしょう。

正解は、印紙は個人同士の売買でも必要です。(翌日税務署に確認しました。)

私の買主側のお客様には印紙を貼ってもらいました。

売主側はその不動産屋が言うとおり印紙は貼っていないようです。

税務調査を受けたら、3倍の印紙代を払うことになるでしょう。

ひさしぶりにここまでいいかげんな不動産屋にあたりました。

業歴が長い=安心とはいえないのが不動産業界です。

ふと、大学生の頃の話を思い出しましたので書きます。

大学生の頃一人暮らしでアパートに入居していました。
ふとした事情で、8月に引っ越すことになったので、大家さんに、8月で引っ越すことを伝えたところ、

「こんな時期に引越しは認められない!引っ越すなら3月までの家賃を払いなさい!」と。

学生の時すでに宅建試験に合格していた私は「は?何を言っているんだ?」という感じでしたが、大家さんは大真面目でした。

その場では埒があかないので、いったん話は打ち切りましたが、少しして、「○○さんから説明してもらってください。」と大家さんに言われました。

ちょっと学生向きなので不動産屋が仲介したわけではなく、なんかの組合が間に立っていたので宅建業法的にどうなのかは今となっては疑問でしたが。

その○○さんのところに行きました。

その○○さんは大家さんの味方でみんな学生は3月までの契約となっている。3月までの家賃を払いなさいと。

しかし、そんなことは契約書のどこにもありません。(もしあったとしても違法(当時は定期借家法はなかったので)ですが。)

世間のことを知らない学生だからだませるとでも思ったのでしょうか?

確かに学生向けのアパートをやっている大家さんにとって8月に出られるのは痛いです。

しかし、それもリスクの一つです。

それを学生が相手だからと訳のわからない理屈で言いくるめて大金を巻き上げようとする態度は許せません。

結論はこのブログの読者ならお分かりだと思いますが、全面的に私の主張が勝ちました。

しぶしぶ大家さんと○○さんは転居を認め、敷金も全額戻してもらいました。

かわいげのない学生でしたね。


「西村さんのお叱りを受けて、家族でよく相談した結果、今回マイホームを買うのはやめました。あのまま○○○(某ハウスメーカー)ですすめていたらと思うとゾッとします。いずれお金を貯めてまたマイホームを買うときにはご相談させてください。」


私は、お客様を叱ることがあります。


業者にいいようにあしらわれて、本来自分たちが欲しくもないマイホームをいつのまにか契約させられそうになる方。

マイホームは人生で一度くらいしかない買い物。良くわからず、営業マンの進めるがままに無理な住宅ローンを組まされる。

ご主人は乗り気だが、奥様は実は乗り気ではない。

住宅ローンを返すには、ご主人だけの収入では無理。奥様も働かなくてはならない。しかし、奥様が子どもを保育園に預けずに手元において育てたい。

そんな中、無理にマイホームを購入したらどうなるか。

ご主人から、「早く働きに出ろ!」とか、家計が苦しいことの理由に「俺の稼ぎが少ないって文句を言いたいのか!」と夫婦喧嘩が耐えない家庭にもなりかねません。

みなさんは家が欲しいのですか?それとも楽しい家庭生活が欲しいのですか?

きれいなマイホームやマンションを買ってもそこに住む家族の絆がなく、殺伐した生活を送っても良いのですか?

きちんとそこを考えないお客様には遠慮なく叱り付けます。

叱るというのは、その方のことを本気で考えているから。

※売り手業者が「ぐずぐずしないで早く契約しろ」と叱るのは違いますよ。

買わない方が良いと堂々とアドバイスしてくれる立場のところに相談してからマイホームは契約してください。
FPとしてのコンサルティングをする際にやっかいなのが、素人親戚のアドバイスです。

マイホーム取得に関して、事細かに提案して差し上げても、親戚のアドバイスの方を信じる(というか断れない)方もいます。

先日の方はもう1年近く前からの相談者ですが、定年退職後の住まい(一人暮らし)についての相談でした。

マイホームは無かったのですが、様々なことを伺った結果、平屋の新築で土地建物込みで2000万円以内なら買っても良いというアドバイスをしました。

その後、色々と物件を見たり、見なかったりして月日が経ちました。随時不動産の情報もお送りしていました。

すると先日、「建売を買うことにしました。」
と連絡がありました。

どうやら家を探していることを知った親戚が建売のチラシを見て「これはどうだ?」ということで見に行ったら、営業マンにのせられてその場で申込をして、1週間も経たないうちに契約させられていました。

契約を急がせる物件にロクなものは無いのですが、それでも条件に合っていればと思い色々聞いてみると、私のアドバイスとはまったく違う物件でした。

典型的な若いファミリー向けの戸建。

階段は急。
ドアは開き戸。
玄関や廊下の幅は狭い。
総2階建て。
1階に収納はほとんど無い。
冷暖房設備も無い。オール電化でもない。
浴室がせまく湯船の手すり等も無い。
キッチンも将来車椅子でも使えるような配置になっていない。
金額も2150万円とオーバー。固定資産税も高い。

60歳の一人暮らしの女性がここに住んでいいのでしょうか・・・。営業マンも本当にそれでいいと思っているのか・・・・。

一人暮らしですから下記のようなことが起こると大変です。

階段から落ちて脊髄などを損傷して寝たきりにならないか。(実際そのようになった親がいる相談者もいます。)

浴室で転倒して、骨折などしないか。

浴室の温度差でヒートショックで倒れて後遺症が残らないか。

灯油を入れる作業が必要となり、ヒートショックはもとより火災の可能性は高くないか。(年をとると目が見にくくなり、手元も危ないです。)

総2階であるため、壁や屋根の塗装をする際に足場が多く必要となるため高くなります。(100万円単位)

このようなことも考えて、私は提案したのですが、素人親戚のアドバイスで残念な結果になりました。

この親戚はこの提案した家のせいで、この方が寝たきりや車椅子生活になったときに助けてくれるでしょうか?

予算オーバーの上、メンテナンス費用も高くついてお金が無く苦しい生活をしたときに助けてくれるでしょうか?

おそらくそれは無いでしょう。助けないにしても罪悪感は持つかもしれません。(罪悪感を持たない業者よりはいいですが)

安易な素人アドバイスが一生の後悔にもなりえます。


仮に15年間事故がなくても、そのうち1階だけで暮らすようになります。そのとき1階に収納が無いため物に囲まれる生活をします。視力が衰えて、足元もおぼつかない状態で色々不自由があります。そこに石油ファンヒーターがあれば、火災につながる可能性も・・・・。


私の力の無さではありますが、その方の将来を憂います。ただただ事故が無いことを祈るのみです。