08年12月08日
業界初!“保険の原価”を開示した
雑誌記事
業界初!“保険の原価”を開示したライフネット生命に怨嗟の声
ダイヤモンド・オンライン12月 8日(月) 8時30分配信 / 経済 - 経済総合
「なんで開示したのか!」――。
ある生命保険会社幹部はいらだちをあらわにした。その理由は、11月21日、インターネット専門の保険会社であるライフネット生命保険が、“保険料の原価”の全面開示に踏み切ったためである。
契約者が支払う保険料は、将来の保険金支払いの原資である純保険料と、保険会社の運営経費である付加保険料に分けられる。この付加保険料には、営業職員や代理店への手数料や、保険会社の利益などが含まれ、開示はタブーとされてきた。確かに「クルマや電化製品も原価を開示していない」(大手生保)というように、開示しなければならないものではない。
ではなぜ、開示に踏み切ったのか。
出口治明・ライフネット社長は「クルマや電化製品などと違い、保険は見たり触れたりできない。また一部の商品を除いて手数料も開示されておらず比較しづらい。そこで保険会社間で差が大きい付加保険料を開示すれば競争が進むと考えた」とその理由を説明する。営業職員がいない身軽なライフネットだからこそ開示に踏み切れたといえるだろう。
いったい付加保険料にはどれほどの差があるのか。
たとえば、30歳男性の死亡保険金3000万円の定期保険(期間10年)に支払う年間の保険料は、ライフネットが約4万円(純保険料約3万円と付加保険料約1万円)で、ある大手生保は約8万円。その差は2倍だが、付加保険料で比べれば、差は5倍に広がる。
なぜなら、同じ日本人が対象のため、原価である純保険料はほぼ同額であり、他生保でも純保険料は約3万円となる。つまり、先の大手生保の付加保険料は約5万円となり、ライフネットの約1万円の5倍に相当するというわけだ。
ただでさえ収益が悪化している生保各社には、価格引き下げ競争になりかねない付加保険料の開示は避けたい事態。そのため「余計なことをしてくれた」と怨嗟の声が上がっている。だが、金融商品の手数料開示は世界的な流れ。いつまでも非開示のままではいられないだろう。
(『週刊ダイヤモンド』編集部 藤田章夫)
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ライフネット生命が保険の原価を開示したことは業界の競争を促すために良いと思います。
しかし、ライフネット生命の保険が必ずも保険会社の中でもっとも安いとはいえません。
これは、私が色々と検証した結果です。きちんとライフプランとリスク計算をして、さらに加入者がそれに合った生命保険に加入した方が安くなります。
まったく同じ保険設計にしたとしてもです。
もちろんきちんと保険設計をした結果ライフネットの方が安くなるケースもあると思いますが、私がライフネットが誕生するずっと前から理想とするプランにするとほとんどがライフネットの方が高くなるのです。
細かい話をするのは割愛しますが、なぜそうなるのかを生命保険を飛行機に置き換えてみます。
※かえってわかりにくかったらすみません。
成田からニューヨークへ飛行機で行くのが目的とします。
きちんと成田からニューヨークへチケットを買うのが総合的FPがコンサルティングした結果です。これをAとします。
ところが、そうじゃないライフネットの加入の仕方をBとするとそれは成田からハワイまでのチケットを買うようなものです。
確かにハワイまでのチケットで言えば、Aよりもかなり安くなります。利用者数も多いのでリスクが少ないのです。
Bのやり方だとハワイで一泊してかつハワイからロサンゼルスまでの飛行機チケットを買います。
さらにロサンゼルスで一泊してニューヨークへ飛ぶようなものです。
Aのように成田から直でニューヨークへ行くのと、Bのように何泊もホテル代を出して何度も乗り継ぎをするのとではどちらが高くなるかはおわかりになると思います。
もう少し言うと、成田ハワイ間のチケットはBが安いのですが、ハワイ〜ロサンゼルス〜ニューヨークについてはBの方が高くなっている。
Bは当然成田〜ハワイが安いということばかりをアピールしますが、消費者のニーズはニューヨークまで行きたいのですから、本当は成田〜ニューヨークまでで比べないといけないのです。
それを成田〜ハワイばかり強調するのはいかがなものかと思います。
もっと色々ある(他社の方が保険料がずっと安いケース)のですが、今日はこの辺にしておきます。
保険は目先ではなく、一生涯を見て加入しないと大変なことになりますよ。
ライフネットの考えが悪いとは言いませんがもっともっと改良の余地があります。現状では、まだまだ良い保険会社とはいえません。更なる改革を期待します。
業界初!“保険の原価”を開示したライフネット生命に怨嗟の声
ダイヤモンド・オンライン12月 8日(月) 8時30分配信 / 経済 - 経済総合
「なんで開示したのか!」――。
ある生命保険会社幹部はいらだちをあらわにした。その理由は、11月21日、インターネット専門の保険会社であるライフネット生命保険が、“保険料の原価”の全面開示に踏み切ったためである。
契約者が支払う保険料は、将来の保険金支払いの原資である純保険料と、保険会社の運営経費である付加保険料に分けられる。この付加保険料には、営業職員や代理店への手数料や、保険会社の利益などが含まれ、開示はタブーとされてきた。確かに「クルマや電化製品も原価を開示していない」(大手生保)というように、開示しなければならないものではない。
ではなぜ、開示に踏み切ったのか。
出口治明・ライフネット社長は「クルマや電化製品などと違い、保険は見たり触れたりできない。また一部の商品を除いて手数料も開示されておらず比較しづらい。そこで保険会社間で差が大きい付加保険料を開示すれば競争が進むと考えた」とその理由を説明する。営業職員がいない身軽なライフネットだからこそ開示に踏み切れたといえるだろう。
いったい付加保険料にはどれほどの差があるのか。
たとえば、30歳男性の死亡保険金3000万円の定期保険(期間10年)に支払う年間の保険料は、ライフネットが約4万円(純保険料約3万円と付加保険料約1万円)で、ある大手生保は約8万円。その差は2倍だが、付加保険料で比べれば、差は5倍に広がる。
なぜなら、同じ日本人が対象のため、原価である純保険料はほぼ同額であり、他生保でも純保険料は約3万円となる。つまり、先の大手生保の付加保険料は約5万円となり、ライフネットの約1万円の5倍に相当するというわけだ。
ただでさえ収益が悪化している生保各社には、価格引き下げ競争になりかねない付加保険料の開示は避けたい事態。そのため「余計なことをしてくれた」と怨嗟の声が上がっている。だが、金融商品の手数料開示は世界的な流れ。いつまでも非開示のままではいられないだろう。
(『週刊ダイヤモンド』編集部 藤田章夫)
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ライフネット生命が保険の原価を開示したことは業界の競争を促すために良いと思います。
しかし、ライフネット生命の保険が必ずも保険会社の中でもっとも安いとはいえません。
これは、私が色々と検証した結果です。きちんとライフプランとリスク計算をして、さらに加入者がそれに合った生命保険に加入した方が安くなります。
まったく同じ保険設計にしたとしてもです。
もちろんきちんと保険設計をした結果ライフネットの方が安くなるケースもあると思いますが、私がライフネットが誕生するずっと前から理想とするプランにするとほとんどがライフネットの方が高くなるのです。
細かい話をするのは割愛しますが、なぜそうなるのかを生命保険を飛行機に置き換えてみます。
※かえってわかりにくかったらすみません。
成田からニューヨークへ飛行機で行くのが目的とします。
きちんと成田からニューヨークへチケットを買うのが総合的FPがコンサルティングした結果です。これをAとします。
ところが、そうじゃないライフネットの加入の仕方をBとするとそれは成田からハワイまでのチケットを買うようなものです。
確かにハワイまでのチケットで言えば、Aよりもかなり安くなります。利用者数も多いのでリスクが少ないのです。
Bのやり方だとハワイで一泊してかつハワイからロサンゼルスまでの飛行機チケットを買います。
さらにロサンゼルスで一泊してニューヨークへ飛ぶようなものです。
Aのように成田から直でニューヨークへ行くのと、Bのように何泊もホテル代を出して何度も乗り継ぎをするのとではどちらが高くなるかはおわかりになると思います。
もう少し言うと、成田ハワイ間のチケットはBが安いのですが、ハワイ〜ロサンゼルス〜ニューヨークについてはBの方が高くなっている。
Bは当然成田〜ハワイが安いということばかりをアピールしますが、消費者のニーズはニューヨークまで行きたいのですから、本当は成田〜ニューヨークまでで比べないといけないのです。
それを成田〜ハワイばかり強調するのはいかがなものかと思います。
もっと色々ある(他社の方が保険料がずっと安いケース)のですが、今日はこの辺にしておきます。
保険は目先ではなく、一生涯を見て加入しないと大変なことになりますよ。
ライフネットの考えが悪いとは言いませんがもっともっと改良の余地があります。現状では、まだまだ良い保険会社とはいえません。更なる改革を期待します。