通常に業務でマイホーム捜しのお手伝いをしています。

中古の戸建を希望している方の場合は、今後のメンテナンスにかかるお金をきちんと計算して差し上げます。

建物の価格だけと当初のリフォーム代だけでいいと思い、安易に住宅ローンを組むと、数年後に雨漏り・屋根の塗装、外壁の塗装・取替えなどの費用が出せなくなってしまうことがあります。

数年ごとに数十万円〜数百万円かからないと家に住み続けることができません。

一般の方だけで不動産屋に問い合わせると不利な条件で契約をさせられることがありますので注意が必要です。

建物の根本的な欠陥についても売主が責任を負わないような内容です。

それをしっかりわかっていればいいのですが、それを知らずに5年後に雨漏りが発生してもその修理代は買い主が負う事になります。

もし、そのような欠陥の責任を買い主が負うのならば価格自体を下げる交渉をしないと損をします。

どの程度のメンテナンスが必要になるかを図るために、その建物を建てた業者がどこかを調べてみると、中古戸建物件だと、倒産もしくは移転(県外へ)しているケースが多くみられます。

そういう場合は、売主が売りに出した理由が構造上の不安があるためかもしれませんので、注意が必要です。
さて、ここしばらくは『住宅ローン破綻事例』の紹介シリーズでいきます。

マイホームを買って5年ほど経つと、金利が上昇するタイプの住宅ローンを組んでいたかたが返済が苦しくなります。
それだけなら、なんとかなるかもしれませんが、それ以外の要因が発生すると、返済が苦しくなります。

実際の相談事例をもとにご紹介していきます。

住宅ローン破綻の原因その2

『オプションの付けすぎ』

家を買う時に坪単価いくらを気にしてハウスメーカーや工務店を選ぶひとがいますが、それは間違い。

そこでいう坪単価はあくまで本体工事のみであり、外溝や冷暖房設備などオプションが入っていません。

坪単価 2●万円とかいっても結局最後には坪50万円を軽く超える家になることもしばしば。

契約の際は本体工事とそれ以外の工事を分ける(外注)やり方で坪単価を安くみせることもあります。

坪25万円のつもりが、結果坪50万円の家になったら完全に予算オーバーです。

しかし、売り手のハウスメーカーや工務店は少しでも工事代金をあげようとオプションや追加工事を勧めることがあります。

それは契約してからですが。

契約前は少しでも安く見せて他社と契約されないようにしますが、契約した後はもうよそに行かないと思い、搾り取れるだけ絞りとろうと考えるところも。

結果、必要と思っていなかった高価なキッチンや床下暖房、ソーラーパネルなど色々ついて、予算は大幅にオーバー。

完全に資金計画は狂っています。

1年くらいはなんとか返せても、2年目以降こどもが大きくなるにつれて足りなくなる。

消費者金融に手を出してあとは債務が膨らむだけ・・・。

建物を引き渡されてすぐに住宅ローン破綻の道が目の前にあります。

売り手なんてそんな時には冷たいものです。営業マンもどこに行ったかわからないでしょう。いたとしても助けてはくれません。

売り手ではない人に事前に相談してください。

最近、マイホーム業者がFPに講演を依頼するセミナーが増えています。

※私は数年前からやっていますが。

最近目にしたのが、FPが住宅ローンやマイホームについて100人(こんなに集まるのか不明ですが、)の前で話をするセミナー。

そのFPは知っている人なのですが、確か●●保険会社の社員のはず。

マイホームや住宅ローンに携わることは無いと思うのですが・・・。あったとしても年に数件だと思います。

保険代理店であれば、副業も自由ですので不動産関連の仕事を多数やることもあるでしょうが。

なかなか保険が売れなくなってきたのでマイホーム業界に進出してきたのか。

ただ、私はFPとしてお金をいただくにはそれなりの仕事をしないといけないと思っています。

ただ、試験に受かった、本を読んだ知識でセミナーの講師をしても本当に消費者の役に立つ話はできないと思っています。

実際に経験しなくては。

私はそのために学生の頃に宅建もとりましたし、不動産会社、金融機関、税理士事務所、社会保険労務士事務所、行政書士事務所などなどでFPに関係する仕事をしてきました。

実際に書類を書いたり、相談者の相談にのったり、役所と交渉したり。

その裏づけがあるので相談者に自信を持ってアドバイスができます。

また、多方面の問題についても気を配ります。単純に利益が高い投資を勧めるのは簡単ですが、税金や健康保険料・介護保険料の負担が増えて結果的に手取りが少なくなって、ハイリスク・ローリターンになることもよくあります。

それを気にしていては投資商品は売れないでしょうが。

マイホーム業に進出しているFPとしては私はもう13年になりますね。(20歳の時に宅建をとったので)

月日が経つのは早いものです。
ダイナシティ:再生法申請 「不動産流動化事業」が不振
 不動産開発・販売のダイナシティ(ジャスダック)は31日、東京地裁に民事再生法の適用を申請し、即日受理されたと発表した。負債総額は520億7700万円。

 米低所得者向け高金利住宅ローン(サブプライムローン)問題の影響で金融機関の不動産業向け融資が急減したため、取得した不動産を再開発して転売する「不動産流動化事業」が不振に陥った。

 主力事業の単身者・小家族向けマンション販売に経営資源を集中して再建を図ったが、新規の借り入れや既存債務の借り換えを金融機関に断られ、11月分の手形決済資金が調達できなくなった。

毎日新聞 2008年11月1日

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今年に入って上場企業の倒産は、(株)ノエル(東証2部、負債414億円、10月破産)に続いて28社目(上場廃止後のエー・エス・アイ(株)を含む)で、上場不動産会社の倒産は12社目。


このダイナシティも康和地所と同じく宮城県内でマンションを分譲していました。

スカーラシリーズ

この手の話はなかなか報道されず、報道されても扱いは小さいですが、今後重要視すべき事項です。

買った人はそれを終の棲家とする一生で一度の買い物のつもりだったのでしょうから。
マイホームを探すのは大変です。

なかなか気にいった物件を見つけられません。

予算が十分にあれば見つかりますが、限られた予算では大変です。

一般の方は雑誌やインターネットでまずは探します。
予算にあったいいと思った物件をみつけて不動産屋に問い合わせます。

図面を事前にみただけでは良さそうな物件だと思い、現地に見学に行きます。

すると、実際の物件を見てビックリ!!

周りは高い建物ばかりで日が当たらない。
高低差がひどくてスロープをつけなくてはいけないため使える面積が小さい。
周りに騒音を出す施設(工場・線路など)がある。

など。

他にもいくつか物件を見て回って、疲れてしまいます。

疲れてしまい。

「まあいいや!これで!」と安易に決めてしまって後で後悔してしまうこともあります。

不動産屋には「ブス・ブス・美人」というやり方があります。

良くない物件をいくつか見せたあとに少し良い物件を見せると成約しやすいのです。

忍耐が無い方は下手に物件を見て回るよりも、条件をよく理解して条件にあった物件をきちんと厳選してくれる第三者のプロに依頼した方が良いです。

ただし、不動産屋は「買いの客は追うな」という格言があります。

真剣に購入者の味方になってくれるところを探してください。
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