相談者に安心して勧められるマイホーム業者、特に施工業者を探すのが大変です。

欠陥住宅を作らない、お客様第一の姿勢であるのは当然。

価格も高すぎないのも大事。

そういうところをまずは見つけます。

その上でその施工業者の経営状況を調査して、OKであれば相談者に勧められる業者ということになります。

しかし、経営状況を調査するとほとんどの業者がダメです。

先日もア○○○ホームの名前で有名な工務店集団の宮城県の工務店の経営状況を調査しました。

10社くらいでしたが、全滅でした。

ほんの少し、状況が悪くなれば倒産の危機に瀕する状況。

今、マイホーム業者は劇的に環境が変わっています。人口減と所得減少によりお客さんの減少、建築価格の減少は避けられないのです。

それに加えて耐震偽装問題による確認申請の長期化、平成21年秋には始まるといわれる保険加入の義務化。

材料費、人件費の増加、消費税の増税。

年間に多くの工事をしているから安心ではありません。
多くの工事をして事業を拡大しているところは大抵固定費が高くなっています。

そのためほんの少しの工事減少で固定費が払えなく経営難に簡単に陥ってしまいます。

経費節減の努力が手抜きにすりかえる可能性が高くなります。

有名だ、大手だといっても安心できません。経営状況は必ずチェックしてください。
初売りということで、大量の折込チラシが新聞に挟まっています。

その中で私も職業柄よく見るのは建売住宅、マンションなどのマイホーム関係の広告です。

経営コンサルティングもやっていますのでこれらの広告費がどのくらいかかっているのかを知っています。

直接マンションや建物という消費者が手にするものになっていない費用が数百万円かかっています。

わずか30戸のマンションの部屋を販売するためにきれいなチラシを数万枚も刷って、折込やポスティングをしています。それも何回も。

1枚単価が20円としても、50万枚も刷って配れば1000万円です。30戸で割れば1戸あたり33万円。

それ以外にもパンフレット代、モデルルーム建設費、販売員の給料などなど。

それらをあわせるとどのくらいになるのか。

ある本では、平均販売価格3350万円の物件のうちの約255万円はこういう経費だと紹介されています。

自分で買うマンションに自分がお金を出して宣伝するというおかしな構図になっています。

スーパーや家電などほとんどの方が対象となる商品なら高いチラシを大量に巻いてもいいですが、マイホームとなるとターゲットは限られています。大部分は無駄になっています。今の環境問題の意識にも逆行しますね。

上記の例でいえば255万円を値引いてくれればそれだけでも消費者は買いやすくなるはずなのですが・・・。

マイホームを買う時はド派手な宣伝に惑わされないようにしてください。

その宣伝という形の残らないもののためにあなたのお金が使われています。

もちろんテレビCMやタレントを使っている場合もかなりの部分が形の残らないものに変わっていますよ。

そういう余計なコストが無いほうが結果的に良いマイホームを安く手に入れられます。






マイホームを探すのは大変です。

なかなか気にいった物件を見つけられません。

予算が十分にあれば見つかりますが、限られた予算では大変です。

一般の方は雑誌やインターネットでまずは探します。
予算にあったいいと思った物件をみつけて不動産屋に問い合わせます。

図面を事前にみただけでは良さそうな物件だと思い、現地に見学に行きます。

すると、実際の物件を見てビックリ!!

周りは高い建物ばかりで日が当たらない。
高低差がひどくてスロープをつけなくてはいけないため使える面積が小さい。
周りに騒音を出す施設(工場・線路など)がある。

など。

他にもいくつか物件を見て回って、疲れてしまいます。

疲れてしまい。

「まあいいや!これで!」と安易に決めてしまって後で後悔してしまうこともあります。

不動産屋には「ブス・ブス・美人」というやり方があります。

良くない物件をいくつか見せたあとに少し良い物件を見せると成約しやすいのです。

忍耐が無い方は下手に物件を見て回るよりも、条件をよく理解して条件にあった物件をきちんと厳選してくれる第三者のプロに依頼した方が良いです。

ただし、不動産屋は「買いの客は追うな」という格言があります。

真剣に購入者の味方になってくれるところを探してください。
お客様の情報で、今月ある工務店が主催の住宅ローン講座が開かれるのを知りました。

講師が明記されていないので、私が講師ではないかとの問い合わせでした。

今年の講師業は終了しましたので私ではありません。

普通、FPや銀行の方が講師をつとめる場合は明記しているのですが、そうでないということは誰が講師をするのか???

工務店の社長さんとかなのか???

まあ、どなたが講師をつとめていただいても正しい内容であれば問題ありません。

しかし、工務店主催ですから、当然受注につなげたい狙いはあります。マイホームの契約するかどうかは別問題です。

どうやら主催している工務店は私が調査したことがあるところです。
結果は×。借金が多すぎて債務超過。いつ倒産してもおかしくない。

建売の下請けなどもやっており、利益がとれない工務店で経営状況が悪くなったのでしょう。

※建売の下請けは発注者が力を持つので利益が少ない。なかには赤字の場合も。利益を確保するにはまともなやり方では難しいため。

しかし、借金が多いということは銀行からお金を多く借りる方法を知っているということかもしれませんので、住宅ローンのうまい借方は知っているかもしれません。

しかし、借りられるのと返せるのは別問題です。
くれぐれも間違えないように。


マイホーム建設関係のところの広告にこんな文言がありました。

【大金を受け取った後、建築を途中で放棄していた悪徳業者がついに逮捕されました。会社名を変え、なんと8年間も活動を続けていました。弁護士によると同じ手口の業者は他にもいるとのことです。】

おそらくこのブログでも紹介している仙台での無許可の建設業者の逮捕のことをさしているのでしょう。

それをネタに自分のところの受注につなげようと広告を出したようです。

(この事件の最大の問題は無許可の建設業者だったということ。そこを指摘していないのはなぜ??)

この表現の問題はその業者が8年間も悪徳な活動を続けていたと読めるところ。

確かに最近は大金を受取って建築を途中で放棄したのかもしれませんが、その行為が8年間も続いたという証拠はあるのか疑問です。

おそらくこの業者も最初の数年間はきちんと施工して渡していたのでは無いかと思います。

さすがに8年間も全く建築しないで営業を続けてはいないと思われます。8年前に受注して建築を完成させていない物件があるのを確認しているのでしょうか?

もし、事実と異なる広告だと景表法違反になる可能性もあります。マイホームの契約書をチェックするというような話しをしているところがこのようなミスをするのはどうかと思いますが・・・。

この問題は最初はまじめにお金を受取って家を完成させていたところが、何年か経って資金繰りが悪くなって倒産してしまうところが本質です。

悪意と不可抗力の境は微妙ですが、公的書類を偽装(プロが見ればわかりますが)する業者と密接につながっているところは信頼できません。






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