経営コンサルティングをしている立場から、いかに企業が売上・利益を伸ばしたらいいのかを指導することがあります。

その一つの方法に心理テクニックがあります。

心理テクニックをうまく使えばゴミだって売ることができます。

いかに自社の商品が良いとお客様に思っていただくかです。

この心理テクニックは、悪質商法や詐欺でよく使われます。自社の商品の質が悪い分テクニックでカバーします。

この心理テクニックにはまらないできちんと必要で良いものを購入することが消費者に必要とされています。

この心理テクニックをよく使う業種に不動産屋があります。

いかに、自分のところがもっている情報の中の物件をお客様に選んでもらうのかですから。

たとえよくない物件でも、お客様に気に入ってもらわないければ一円にもなりません。

不動産屋が良く使う心理テクニックとしては、「ブス・ブス・並」があります。

ブスという言葉は悪いですが、あまり良くない物件のことを指します。

まず、最初に2件よくない物件を見せた後に普通の物件を見せると、勝手にお客様の方で比較して最後の普通の物件がとてもよく思えてしまいます。

このテクニックにまんまとはまってしまう消費者がいかに多いことか。

不動産屋も商売ですので、こういうテクニックを使うことは、否定しませんが。できれば賃貸だけにして欲しいです。

賃貸であれば、後で「この部屋を選んで失敗した!もっと安くて良い部屋があるじゃないか!」と思っても、損害は礼金・仲介手数料や引越し代程度で数十万円で済みます。

(数十万円といっても大金ですが。)

しかし、売買ではそうもいきません。心理テクニックにはまって並以下の物件を買ってしまった後に後悔してももう遅いのです。

売却しように買った値段で売れれば恩の字です。2割3割は下回るのが当たり前です。

買換えするのために、仲介手数料・銀行手数料・登記手数料など総額は軽く数百万円にものぼります。

不動産の購入での失敗は、人生を奈落に落とします。

それくらい重要なことなのに、不動産屋さんは心理テクニックを使って、今日も不動産に素人の消費者にダメ物件を買わせています。

お客様の人生を変えてしまう買い物に悪質商法や詐欺が使う心理テクニックは使わないで、商品自体の価値で勝負して欲しいものです。
今日も、物件探し。

ネットと現地をグルグルと回っています。

チラシやネット情報だけでは本当の物件の価値はわかりません。

今日も現地を見て、癖のある物件であることが判明。

また、探し直しです。

そんな中でよさそうな物件を見つけて、不動産屋に電話するとココでまず面倒発生。

『FPの西村です。』と言っても、理解されないケースがほとんど。

『SP?FP?って会社名ですか?』

不動産屋ならFPくらい知ってろよ!といいたくなる場面。

どれだけ、不動産屋がFP的な不動産購入・売却のアドバイスをしていないのかがわかります。

で、FPの説明をしてから、不動産業者ではないことを説明して、やっと資料をFAXしてもらえます。

もし、これが不動産業者からの問合せならば『一旦売りやめになりました。』とか適当な理由をつけて資料をくれません。

手数料が減ると考えるからです。

ですから、不動産屋に物件探しを依頼してもなかなか良い物件の情報は得られない。

不動産のことなのに、その道のプロである不動産屋では良い物件は見つからない現状。

やっぱり変だよ不動産屋。


08年01月12日

私は悪い不動産屋

『私は悪い不動産屋』大倉辰吾著

また、本の紹介です。これも私の好きな本です。

不動産屋さんが自らを悪いと言う。なんとも良識のある本です。

不動産業界はおかしなところで、法律よりも慣習が優先している。

明らかに法律違反なのに、ほとんど全ての不動産屋さんが同じような法律違反をしている。それが慣習となっている。

それを正そうと言う動きもほとんどない業界。

そんなことをして、不動産屋が不利になるようなことをしたら、同業から不動産の紹介をしてもらえなくなります。

不動産屋は業界のネットワークが大事ですから、そのネットワークを壊すようなことはなかなかできない。

不動産屋がネットワークから外れたら、仕事になりませんから。

おまけに不動産に関しては消費者はかなり無知の状態。これが悪い不動産屋の活躍にも貢献しています。

良く、私に『不動産屋をやったら?』と言ってくれる方がいます。

確かに私の仕事の内容から、不動産屋をすれば儲かるかもしれません。しかし、法律違反とわかっていても、不動産屋をやる以上その慣習にしたがって、消費者に対して嘘をつくのが心苦しいので、現時点では不動産をやるつもりはありません。

将来、悪しき慣習を正そうという業界の流れや法律改正が起きたら考えますが。

今は不動産屋と消費者の間に立って、消費者が不動産で被害に合わないように正しい知識を消費者に教えることにしています。

特に買い手に対しては、買う気をなくさせるような物件の不利なところは言いません。
※法律上定められていることは重要事項説明で言うかもしれませんが、そうでないことは言いません。

例 バス便は本数がほとんどない。
  朝夕は渋滞で車が動かない。排気ガスがいっぱい。(見学に行く土日は空いているので渋滞に気付いてない。)
  昔、首切りの処刑場だった
など。

この本の著者は、こんな悪い不動産屋のテクニックを紹介しています。

●高い査定で調子に乗せる
●ケチをつけて売価を下げる
●欠陥住宅を高く買わせる
●クズ地を押し付ける
●敷金を返さない
●申し込み金をふんだくる

ぜひ、ご参考に。


『販売員も知らない医療保険の確率』永田宏著

素晴らしい本を見つけました。

普段書店での新しい書籍はチェックしているのですが(だいたいは大した中身ではないので立ち読みで済ませます。)、これは知りませんでした。

あまり書店に長く置かれていなかったのではないでしょうか。

2007年1月発行です。

内容は、医療保険の確率としていますが、ずばりこれからの医療制度から考えると医療保険に加入する意味が無いと、私が常々言っていることを、確率というデータで示してくれている本です。

「2006年の8月に『保険の裏ワザ』という小冊子を私が発行していましたので、私の方が先!」なんて心の狭いことは言いません。

本当の医療保険のことを書いてくれている本です。著者が医学博士であるのも説得力があります。

同じ内容を私が書いたとしてもそれほど説得力は無いですが、伝えたいことは一緒でした。

似たような名前の本で『医療保険に入ってはいけない!』という本はかなり有名で売れているようですが、『販売員も知らない医療保険の確率』の中身の5%も書かれていません。

『医療保険に入ってはいけない!』は内容と題名が違っています。著者は医療保険に入ってはいけないとは言っていません。公的な医療保険制度を理解した上で医療保険に入りなさいという中身ですので。

むしろ、『販売員も知らない医療保険の確率』の方が医療保険に入ってはいけないという意味だと思います。

ぜひ、ご一読を。読むのが面倒という方は私のホームページで『保険の裏ワザ』が無料でUPされていますのでそれを読むだけでも、簡単な主旨はわかると思います。

しかし、これだけの本がなぜ書店で並ぶほど売れていないのか・・・・。

それは、本当のことを言い過ぎているからでしょう。これがベストセラーにでもなったら生命保険のセールスの方が生活できなくなってしまいます。

それぐらいのインパクトがあります。

ただし、この本は今の医療保険は役に立たないので入らないで貯金した方がいいということまでは言っていますが、そこから先については触れていません。

この方の理論で言えば、確かにほとんどの医療保険は意味がありません。
ただし、この理論をとっていても、中には役に立つ医療保険や医療特約は存在しています。そこまでは著者はご存知ないのでしょうが(ご存知であってもその商品の宣伝になるからあえて書いていないのかもしれませんが)、多くの方に読んでいただきたい一冊です。


08年01月11日 | Category: 生命保険のセカンドオピニオン
Posted by: fplifewv
整備せず車検装う 宮城県警が詐欺容疑で強制捜査へ

 実際には車検整備を行っていないのに検査を通ったかのように装い、所有者に車を返却するなどしていたとして、宮城県警交通指導課などは8日までに、詐欺や有印公文書偽造などの疑いで、仙台市内の自動車整備業者を近く強制捜査する方針を固めた。容疑が固まり次第、この業者の関係者を逮捕する方針。

 県警などによると、この業者は乗用車やトラックの所有者から車検代を受け取りながら、車の整備、点検を行わないまま、車検を通したかのように装った疑いが持たれている。被害は数十人、だまし取られた車検代は計数百万円に及ぶという。

 さらに、この業者は車検証を交付する際にも、東北運輸局宮城運輸支局に必要な書類を提出せず、自分たちの手で日付などを記載した偽造の車検証を所有者に交付していた疑いも持たれている。所有者が問い合わせてきた場合などに、偽造した車検証を交付していたという。
(河北新報 1月9日)


 車検整備を行う会社が、なぜこんなことをしたのか・・・・。原因は資金繰りの悪化でしょう。車検代とまとめているが、実際は自賠責保険料や自動車重量税なども含まれているのではないかと思われます。

整備だけなら原価は無い(部品交換がいる場合はかかりますが)ですから、よほど忙しいとか人員がいないとかでなければ、ごまかすメリットはさほど無いと思われます。

 すぐにバレルようなことですらしなくてはならないほど、中小企業の経営は苦しくなっています。

 建設業関係もしかりです。こちらは、すぐにバレない、下手したらずっとバレないような手抜きができてしまうマイホーム建設です。
 
 壁の中の柱、床下、天井裏などで手抜きをしても、地震さえこなければ倒壊してバレることは無いと思ってしまうのでしょう。

 私は経営が厳しい建設業関係がたくさんいることを確認しています。今までまじめにやっていたとしてもいつ、魔が指すか・・・。過去の評判だけで判断してはいけません。大工や建設業関係も結局は自分たちの生活が大事です。お客様のことはその次です。





08年01月10日 | Category: General
Posted by: fplifewv
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