今年のTKC関信会長野支部定期総会の基調講演にお招きした講師は落語家桂小米朝先生でした。演目は「王道を見失わずに歩む!!」で、ビジネスにおいて日本伝統の「儲けて、貴方は何をしますか!」の近江商人が行ってきた利益の社会還元と云う徳目が、最近、浮利を追い求める傾向にあることの警告を落語調にお話し頂きました。
 また、日本の経済が落語家の語りになることに驚きを感じ、自分も自分の語りとして整理し、経済を語ることの大事さを自覚しました。桂師匠の話に若干追加してみると。


(固定相場制時代)

 敗戦後、連合国は日本が再び軍事大国にならないよう、農業だけを産業とする厳しい対日管理政策を決めました。米ソ対立・朝鮮戦争勃発により、共産化の楯にする経済復興ドッジライン進展により、25年には戦前水準まで鉱工業生産が回復した。一ドル360円の固定相場制で29年には国際収支が黒字となった。


(変動相場制移行)

 46年、ニクソンショック(金ドル交換制度廃止)、変動相場制移行で円高、金融取引自由化、米国国債購入強要により、米国金融界に日本のお金が搾取され始める。オイルショックにより、国内はインフレとなりトイレットペーパ騒動発生、アラブの王様にこれまた日本のお金が流れて行った。


(プラザ合意)

 60年、世界の基軸通貨ドルを安定させるために外国為替市場での各国協調介入が決まった。貿易赤字の米国経済を安定させたが、ドル紙幣の7割が米国以外で流通して状況下で、金利が付かない為替相場とい美味いビジネスが生まれた。日本のお金が金融マフィアに流れ込んで行った。


(外国投資家)

 平成3年、ソ連崩壊で、冷戦が終了し、米国の勝利、経済的国境というハードルが低くなり、低賃金を求めて資本は開発国で生産活動行うこととなった。先進国の国内は空洞化、失業の増加となった。事実、平成元年の日本株価は38,000円台となった。平成9年には株価は急落、銀行の不良債権を問題視してその処理を加速化さられたなどで、平成20年には14,000円台となった。その過程で日本のお金を握ったのはアラブの王様と世界を支配している金融界でありました。


(ハゲタカ)

 今、世界を支配してるのは金融界を中心とするシンジケート・マフィア。日本の経営者目線ではM&Aであれ再生も「外国人や一部日本のファンド(ホリエモン・村上ファンド)」というヨソ者が土足で会社に乗り込んで来ると映り、そのハゲタカのうたい文句がワールドスタンダードでないのか。


(間違っている)

 儲けることは良いが、得られた利益は社会に還元しなければならない。お金を独り占めすることは許されない世界の出現を望みたい。



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