先日、関東信越税理士会広報部の皆さんを松本から新幹線への帰路、小布施・高井鴻山記念館に立ち寄りました。記念館には何度か足を運びましたが、展示されている妖怪画だけは「気持ちの悪いもの」としか印象がありませんでした。今回は少し気付きがありました。


(文人の楽しみ)

 妖怪画は文人の楽しみで、多くの文人が描いていると教えられていました。子供の頃、行儀が悪いと地獄絵を見せつけられ、閻魔さんに地獄に送られると云われた幼い頃の記憶が災いして、科学が未発達で、自然現象を霊界と現世の出来事に結びつける自然崇拝の一つとしか考えていませんでした。


(高井鴻山の妖怪画)

 鴻山は千曲川通船の商都小布施の豪商で、騒然とした幕末から明治前期にかけて活躍し、世相を厳しい観察と自分自身の半生をふり返り、幽霊や妖怪を描いたのではないか。特に、展示されていた「酒宴妖怪」は鴻山宅を訪れた知人葛飾北斎・佐久間象山・勝海舟らの文人・志士との交流を、幽霊観で妖怪画として思いを描いたと考えたい。どの妖怪が、北斎で、象山と想像すると怖い妖怪がその人物を模写していると興味がわき、妖怪画をじっと見つめていることが出来ました。


(妖怪画とは)

 妖怪画を自由な表現が出来なかった時代の世相風刺・パロディーと見るか、霊界と現世の交流を描いたものと見るかは分かりませんが、妖怪画を鑑賞していく目がようやく自分の中に育ったような気がしています。



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