昨日28日、午後1時半から3時まで、事務所の向かいにあるメルパルクで開催されたタウンページ講演会、講師は作家・東京都副知事:猪瀬直樹氏、演題は「この国のゆくえ」を聞きました。


(日本という国は)

 家電の量販店では5万円でテレビ・冷蔵庫・炊飯器・ポットなど一式買えるセールがある。当然国産ではない。月給3万円の国で作り、月給30万円の日本で売っているのである。経済が成熟した日本では付加価値の高い製品でしか国際競争力を維持することが出来ない。金融にシフトして物つくりを海外移転した米国は今回金融危機で窮地に陥った。日本は生活水準が近いEU諸国と同様、物つくりの基本を大事にすべきである。


(二宮金治郎に学ぶ)

 江戸時代後期に活躍した二宮金次郎は修身のの教科書では道徳の人、質素倹約の人とされて来たが、実は合理主義者であった。戦後進駐してきたGHQは軍国主義に利用された銅像などは破壊したが、自分たちと共通する合理主義者の銅像には手をつけなかったからも分かる。
 銅像の姿は、山奥から薪を背負い読書するものであるが、当時最も高く換金されるのが、薪であり、兄弟を食べさせなければならない金治郎にとっては効率の良い仕事であった。その後、入会地からでなく薪山を購入し、生産・流通・販売を一手にするビジネスモデルを構築し、次いで低金利融資を業務とする今でいうファンドを立ち上げ、出資者を募り、チャンスを提供した。また、請われて小田原藩家老家の家政改革、藩の行政改革などを行い、晩年にはどこの藩・村でも誰でも応用できるマニュアルをつくり、豊田家に伝わり、世界一の企業への礎になった。


(変人が必要)

 40年前に上京したときに「星野なら群馬県出身か」「星野さんは東京ではお風呂屋さんが多い」と言われました。群馬県の薪を利根川水系で江戸に船積みし、風呂屋の燃料としたのが商売の始まりとか。猪瀬氏も、「中央の政治に係わらず、地方で改革を止めず、努力し続け、コスト削減など改革の蓄積を行い「自らの得意を活かす」をプロセスを大事にし、日本の明日を期待して欲しい」とセミナーを結びました。




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