台風が日本海へ抜けた19日、36.1度の厳しい暑さの中、私が主催するNPO法人シニアのための財産と生活を守る会の第10回定例セミナーを開催しました。今回のテーマは「自分らしく安心して生活するために〜もう一つの遺言書〜」で長野市社会福祉協議会のスタッフを講師にお招きしました。


(主催者の挨拶)

 当会の主旨を東方静夫著「枯葉の独語録」から「人にはそれぞれ個性があって、その人なりの生き方があるのは当然だが、生きていくゆく上で、常に相手があり、また刻々に事態が変わっていくのだから、自分の個性一点張りの生き方では事に突き当たり、方途を見失う場合も出てくる。だから、その時そのときの状況に応じて、適切なハンドル捌きをしないと、事故を起こすことになる」を読み上げ、説明しました。


(講師が用意頂いた資料まえがき)

 今は元気でも年をとるにつれ寝たきりになったり認知症になったりしないか・・・と考えると心配ですね。また、最近は高齢者が被害者になる悪徳商法等も多くなっています。もし判断能力が不十分になったら、あなたの財産や気持ちをどうやって守っていきますか。
 今回は自分らしく安心して生活するために、自分に託す「もうひとつの遺言書」のお話をしたいと思います。


(健全な周りの人を悪人にさせない!)

 高齢者(85才)の家には、リストラになった失業中の息子(60才)・ヘルパー・民生員・知人が日々出入りしているとしましょう。本人は少し認知症が進んで、金銭の管理がずさんで家の棚の上、テーブルには無造作にお金が置いてある環境では、人間は間違い起こしやすいもんです。自分の生活を守ることは、他人を守ることに結びつきます。判断能力が衰える前に、任意後見契約・社協の「日常的金銭管理・財産保全サービス」契約を結びサービスを受けることが自分のため他人のためになります。


(福祉政策は措置から契約へ移行している)

 これまで行政は「措置」と呼び、生活弱者に行政サービスとして積極的に支援を行ってきましたが、平成11年からは行政ではなく事業所と利用者との間で、支援するサービスを個々に契約する「福祉サービス利用援助事業」に変わっております。従って、利用者が各種福祉サービスを理解し、自らの意思で選択・契約をする自己責任の世界に国民は生活していることが現実であります。


(人の不幸は無明(知らないこと)に始まる)

 お釈迦様は不幸になる原因として「無明」と説かれております。今回は、自分の終末を「自分らしく安心して生活するために」支えとなる手段を学び、準備することの大切さを学ばさして頂きました。



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