税理士会では重点施策として「電子申告の普及」「新書面添付制度推進」を掲げ、会員事務所での実践を求めております。会員の中には「なぜ、ここまで行政の要請に応えなければならないのか」と疑問を抱かれる方もいらっしゃります。


(「小さな政府」実現のプロセス)

 人口減少時代の我が国において、右肩上がり・人口増加の時代に構築された行政組織の再構築は避け得ない命題であります。そこで税務行政のスリム化に必要とされた施策が「電子申告の普及」「新書面添付制度推進」となるわけです。税理士は税理士法の定めにより、「官でも、民でもなく、公の立場を堅持すること」を求められており、二つの施策に積極的に実践することが求められるの当然のことであります。


(電子申告の普及)

 これまで税務署では、提出された申告書を整理・分類・保管のために、要員・保管スペースの確保に多くの予算を消費しております。これが電子化されれば、統一的な運用管理が可能となり、人的・物的コストが減少させることを実現させます。世界で最も低い徴税コストを一層下げることができ、国民は税金を納めさせるためのコスト負担を最小化させられるのです。


(新書面添付制度推進)

 「適正な税務申告を行っている納税者」と「脱税志向の納税者」では、異なった課税当局の対応があって然るべきであります。そこで生まれたのが「書面添付制度」であります。税理士の立場で、納税者の申告書が適正な処理がされていることを証明することで効率の良い税務調査が実現するのであります。

 なお、書面添付についてはhttp://plaza.rakuten.co.jp/taxoffice/diary/200602240000  に記載があります。そこでは、国税庁法人課税課の「書面添付制度に係わる有用事例集」を記載しましたが、その後、TKCでは会員向けに「添付書面文例データベース」を提供しております。双方をご活用頂き、添付書面の品質向上に役立ててください。


(事務所業務の改善が必要)

 会計事務所にとって電子申告・書面添付実践には一定の業務量が増加します。そこで、申告事務の早期化に向けての会計事務所業務の見直しは必要になります。40日決算が出来ず、申告書を期日までに提出するのがヤットの状況では電子申告・書面添付はできません。



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