07年05月04日
国のアウトソーシング化に見る時代背景
日本国民は60余年前、アメリカを中心とする連合軍との大戦に敗れ、GHQという占領軍に支配され、それまでの支配層は公職追放となり明治維新と同様に急激な官民の世代交代が実現しました。戦後処理は日本再生に燃える官僚によって行われ、官僚社会主義と比喩される程、これまで官主導で経済復興、国民生活水準向上など国民に最大公約数に等しい幸をもたらすことに成功しました。
(市場の見えざる手が機能しない!)
しなしながら組織の予算肥大化と硬直化は防げず、政治的意思決定(予算折衝)による非市場取引は慣習化した随意契約に見られるとおり、国民負担(税・社会保険)の増加、不適切な施設建設などの誤り発生との結果をもたらしました。そこで、立法府(政治家)は市場(見えざる手の摂理)を通さないことが不利益の発生に結びついたと判断しました。
(大きな政府には失敗が付きもの!)
予算を最大化する官僚組織、政策をめぐる官僚と国民の間の情報格差を改善し「小さな政府」を目指すためには、随意契約から一般競争入札による方が失敗の最小化をもたらすと結論付けられた。これまでの手法に多数の個人の利益がよりよく反映されない制度的要因があったとして、規制緩和を進める政策が実施されることとなりました。
(会計法の改正)
そこで政府は会計法を改正し、公共調達については「原則として一般競争入札による」と規定し、競争性及び透明性をすべての政府諸機関に徹底させています。税理士業務も例外ではなく、国税庁は「記帳指導」「確申期における電話相談の集中化」「相談会場における無料納税相談事務」「年金受給者への説明会」については税理士法に抵触せずアウトソーシング(外部委託)できると判断し今年度(平成19年)より実施するとしております。
星野会計事務所 http://www.tkcnf.com/hoshino/pc/