おとといの晩にNHKが「団塊世代」をめぐる討論会を行なった。

いろんな方が意見を述べ、団塊の世代が社会に影響を与えるという意見が多いのだが、逆に言えば、高度成長の主エンジンとなって、自分たちより上の人に振り回されてきたと言える被害者意識も少しある。

私たちの先輩は我々の働きの上で評価されて沢山の給料をもらい、さらに、その結果、年金も驚くほどもらっている人が多いのだ。

しかし、その反面、私が訪問するような地方の会社で働く若者は、その年金に比べてはるかに給料が少なく、幹部社員さえ少ないかも知れない状況である。

団塊世代がリタイアすると大騒ぎされているが、一番の問題は、この主エンジンのパワーが衰えていくが、代わりになるエンジンが生まれていない点である。

3Kとよばれる職場の現実は、女性・老人・外国人が多くなっていて、技術の伝承どころではないのが実情である。

私は、自分の経験を活かせる修行を行なってきたが、これから退職する人たちは、自分の経験を無縁の世界で活かせるには、大きな壁を乗り越えねばならないだろうと推測する。

私は、平成4年からおよそ15年間、会社の厚い信頼がなくても自分を貫くために、自分を磨くことをしてきた。

この間、妻をはじめ家族も協力してくれた。

息子たちは、上2人は就職して独立しているが、あと1人が専門学校で勉強している。

それぞれに「道」が出来て、嫁さんがくれば、これ程の幸せはない。

NHKの討論会で「子孫に美田を残さず」と言っている人がいるが、私は、3人の息子をはじめ社員の方々、ご縁のある方々の「道筋」をつかませてあげることに尽力して行きたいと思っている。

自分のできる事を通して、周囲を幸せにして行きたい。

それが、かっこいいビューティフルな人生と思う。