■「3つの視点」

昨日、NHKの野村さん特集を見ました。

「生涯一捕手」として、長年、現役にこだわり、現役引退後は、
「野村再生工場」として、ヤクルトを日本一に引き上げるなどの
マジック的な面を語っておられました。

野球に「データ」を持ち込んだ人として有名ですが、
1)「敵を知り、己を知る」から、より確率が高まる
2)「どうせ・・」という思い込みを払拭するマスコミ活用法
3)野村さんの恩師である鶴岡流の「ささやき術」
という風なことを学びました。

私は、長年、お客様に「3つの視点」として
1)ABCの視点
2)3ムの視点
3)暗示の視点
を話して来ましたが、
現実に、成果に確信し始めた時に、野村さんの話を聞いて
「腑に落ちる」
という感覚を久しぶりに味わいました。


■「ABCの視点」

これは「当たり前活動」というもので、
A:お客様の立場で当たり前と思うことを
B:バカにしないで
C:チャンとやる
というもので、
「営業のABC」とか「事務のABC」という風にタイトルづける
新しいQCサークル活動の手法です。

「敵を知り、己を知る」ということは、どんな仕事でも大切です。

特に、QCDに関わることは
Q:品質・・よいのが当たり前
C:価格・・安いのが当たり前
D:納期・・早いのが当たり前
というもので、そのルールづくりが大切なのです。

この「当たり前」をルール化し、それをIT技術を絡ませて
「見える化」でレベルUPするのが「改善」x「システム」の視点なのです。


■「3ムの視点」

このようにして「ABC活動」が進むとある種の「マンネリ」状態が
全体に流れるのです。

これを「表準」と置き直して、さらに次の目標に向かっていくのです。

この時に重要なのは、「課題発見」のために「3ム会議」で
1)ムダ
2)ムラ
3)ムリ
の課題を掲げて徹底的に再発見するのです。

これは、「標準化・平準化・整流化」という3つの考えにつながるのです。

意外に難しいのは「ムリ」なのです。

営業と製造という立場の違いなどで、必ず、起こる課題です。


■「暗示の視点」

コンサルをしていて歯がゆいのは「人材育成」なのです。

一過性の効果では、本当の意味でお客様は自立しないのです。

コンサルを通して「人材育成」が「夢」なのです。

「フルスイング」の高畠さんは
「大きな耳、小さな口、優しい目」
と言っていましたが、野村さんは、自分の経験を通して
鶴岡監督から「最近、頑張ってるなぁ」と声をかけてもらった時の
「胸の高まり」
を大事にされています。

「ボヤキ戦術」のようですが、野村さんは、万年Bクラスのチームでは、
★自分がマスコミを呼び込むことで「見られている」という認識、
★そして、マスコミを通じて「期待しているという呼びかけ、
★結果を出した時に、素直に誉める
という仕掛けを話しておられました。

確かに、阪神ではマスコミ効果は効かなかったのです。

そして、「頑張ってるなぁ」という「小さな口」で、若い選手ばかりでなく、
山崎選手のような大ベテランさえも再度2冠王に返り咲きさせるのです。

「人は暗示で9割動く」という言葉の意味を再確認しました。


■「不作為」

最後に、公務員の「不作為」という言葉が話題になっています。

「本来ならば、為すべきことをしなかった」という行為についての議論です。

「法律を守る」という公務員体質では、
現実が悪法と証明していてもコンプライアンスを貫く
という事が重要なのです。

これは、一般の場合でも起こりえることなのです。

「正義」という視点が社会的にボヤケて来ています。

この「正義」で身を落とした、東京の警察官や中国の青年などの美談が
クローズアップされます。

しかし、「どうせ、こんな会社・・」という風土が染み込んでいる中で、
誰もが「不作為」では、どうしようもありません。

私は、コンサルタントとして「考える」という視点で
こんな「不作為」から脱して「一枚岩の燃える集団」づくりを目指して
「3つの視点」を実践して行きたいと思っています。


■まとめ

・「3つの視点」:1)ABCの視点2)3ムの視点3)暗示の視点

・「3ムの視点」:ムダ(標準化)・ムラ(平準化)・ムリ(整流化)

・「人は暗示で9割動く」


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