今さらですが、なぜ「貯蓄から投資へ」なのか検証してみたいとと思います。

この言葉は2001年ごろから言われ始めました。
日本の経済成長の低迷を懸念し、従来の「銀行が個人から資金を集め、企業へ貸し出す間接金融」から「証券市場を通じて企業へ資金を送る直接金融」へ移行させる国の戦略なのです。
日本国民の金融資産は1500兆円あると言われていますがその半分は預金。1500兆円の1%の利息は15兆円。1%でもいいからその利息を得ることができれば(消費税でも年間収入11兆円)国が活性化するという考えです。
そのために国は預貯金利息の税金20%に対し、株式・投資信託の利益の税金は10%にしたり税優遇もしました。また今まで元本商品販売しなかった銀行や郵便局で投資信託などの販売をし始めました。

しかし実際は・・・いまだに半分以上が預貯金で、株式・投資信託を合わせても15%未満にとどまっています。アメリカでは株式・投資信託が資産の半分を占めていると言われています。

確かに投資は必要かもしれませんん(特に若い人)
少子高齢化や経済成長力の低下を背景に、投資によって給料や年金を補わなければならない時代が来たからです。さほど資産運用を考える必要がなかった定年を迎えた世代と比べて、現役世代は多くの不利な部分があるのです。
年功序列の定年世代は、定年まで右肩上がりの賃金+生活費をまかなえる年金が受け取れました。しかし現役世代は年功序列の廃止・成果主義により定年前から支出が収入を超える可能性があります。
物価は上昇基調にあり、低金利の預貯金に預けていると実質損をしてしまう可能性があります。
物価の上昇ほど年金額は上昇しないからです。
高齢者の医療費負担が大きくなっていく方向にあります。

今までのようにただ働くだけでなく、資産運用をしてお金にも働いてもらわないと厳しい時代になってきたといえます。

企業や国が十分な保証をしてくれなくなった今、自分の責任で資産設計を行っていかなければいけないのです。

しかしいきなりの投資は「投機」です。しっかりとご自身にあった資産分散を心がけて充分に投資について学んで、そして資産を増やしていきましょう!!