26日、確定申告期を目の前にして、長野県下税務署幹部と税理士会長野県連とで、税務支援の実施につき協議会が開催されました。先ずは、税理士会から要望事項を伝え、税務署長一人一人から返答をして頂き、その後、税務署から税理士会への要望事項が伝えられ、私が税理士会を代表して返答をさせて頂きました。いま税理士は大きな時代の変化に直面していることを感じました。


(納税相談会場が閉鎖される時代)

 我々税理士はこれまで税務署が設営する無料納税会場での税務相談に従事して参りました。近未来的には、集合的な相談会場は消え、会員事務所毎に納税相談日を設け、地域住民の納税相談に応じることになり、確申期における納税者への相談サービスが大きく方向転換しています。


(国税庁の目標と近年の動き)

本年度より税理士会はアウトソーシング事業として無料税務相談を受託する大きな変化の初年度であります。変化は税理士の要請された無料税務支援日数に現れており、平成18年度を100%とすると、平成19年度は85%、平成20年度は63%と加速的に減少しています。この減少は国税庁の確定申告期の事業予算計上額とリンクしています。その傾向は予算ゼロへと進んでいます。すべての納税者が自宅でパソコンで申告書を作成し、電子申告を行うのが国税庁の最終目標であります。


(税理士事務所の求められる姿とは)

 税理士は、所内業務で、e-Taxの利用推進など情報機器を駆使する業務見直しを実施し、空けた時間で無料税務相談を受け入れることが求められます。その相談は事務所スタッフが総出でパソコンを使い、インターネット回線で電子申告を行わなければ(税務署設営のミニチュア版)、相談会場がなくなり税理士事務所以外に行き場所がなくなっている納税者(電子申告できない多くの納税者)の受け皿となり得なし、対応できません。
 そのために、税理士事務所は、ここ数年の内に所内体制の構築が求められることとなります。第一に、個人情報保護のために日常執務している部屋では相談対応できません。予め独自に決めた相談日当日には、税務署が実施していたように部屋のレイアウトを変更するか、別途相談コーナーを設ける必要が出てきます。準備の程お願いいたします。


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