11年12月13日
今年の改正は「環境」と『議論の先送り??』
平成24年度の税制改正大綱では、大きな改正は無く、消費税の増税や相続税・贈与税などの議論もすべて先送りとなっていて、期限切れを迎える特例の延長や環境関連に関する項目の追加などが主なものになっています。
○ ○ → 先送り
☆ ☆ → 減税
★ ★ → 増税 として掲載しておりますので、ご参考にしてご覧下さい。
1.法人税
(1)研究開発税制
試験研究費の増加額に係る税額控除、又は平均売上金額の10%を超える試験研究費に係る税額控除を選択適用できる制度の適用期限を2年間の☆期限延長☆
(2)環境関連投資促進税制・・・☆減税☆
環境関連投資促進税制について、対象資産のうち太陽光、風力発電など再生可能エネルギー電気の認定設備で、一定の規模以上のものを平成24年4月から平成25年3月末までの間に取得した場合には、取得価額まで特別償却ができます。
(3)中小企業税制
① 中小企業投資促進税制について、対象資産に製品の品質管理の向上に資する試験機器等を追加するとともに、その適用期限を2年間の☆期限延長☆
② 交際費等の損金不算入制度について、その適用期限を2年間の☆期限延長☆するとともに、中小法人に係る損金算入の特例の適用期限を2年間の☆期限延長☆
③ 中小企業者等の少額減価資産の取得価額の損金算入の適用期限を2年間の☆期限延長☆
④ 中小企業者等以外の法人の欠損金の繰戻しによる還付の不適用措置の適用期限を2年間の☆期限延長☆
⑤ 国庫補助金等で取得した固定資産等の圧縮額の損金算入制度について、対象となる国庫補助金等の範囲に戦略的省エネルギー技術革新プログラム事業(仮称)等に係るものを追加されます。・・・☆減税☆
2.所得税
(1)給与所得控除の見直し・・・★増税★
① 給与所得控除の上限設定
その年中の給与等の収入金額が1,500万円を超える場合の給与所得控除額については、245万円の上限を設けられました。
② 特定支出控除の見直し・・・☆減税☆
弁護士などの職業の特定支出の範囲が拡大されました。
(2)退職所得課税の見直し・・・★増税★
① 役員退職金についての課税方法の見直し
役員等としての勤続年数が5年以下の者が、役員退職金を受け取る場合の退職所得の課税方法について、退職所得控除額を控除した残額の2分の1とする措置を廃止します。
退職金の所得税額=(退職金―退職所得控除)×2分の1 ←この部分が無くなり50%アップ!
(3)住宅関連税制
① 居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の繰越控除の適用期限を2年間の☆期限延長☆
② 特定居住用財産の譲渡損失の繰越控除等の適用期限を2年間の☆期限延長☆
③ 認定長期優良住宅の新築等をした場合の所得税額の特別控除について、税額控除額の上限額を50万円(現行:100万円)に引き下げた上、その適用期限を2年間の☆期限延長☆・☆増税☆
④ 特定の居住用財産の買換え及び交換の場合の長期譲渡所得の特例について、譲渡資産の譲渡対価の要件を1.5億円(現行:2億円)に引き下げた上、その適用期限を2年間の☆期限延長☆(注)平成24年1月1日以後譲渡について適用です。 ・・・☆増税☆
3.その他消費課税など
(1)消費税 ・・・○先送り○
2010年代半ばまでに段階的に消費税率(国・地方)を10%まで引き上げが予定されており、議論継続中です。
(2)たばこ税・酒税・・・○先送り○
税率引き上げは平成25年度以降とし、引上げにあたっては、たばこの消費や税収や葉たばこ農家等に及ぼす影響を十分に見極めつつ判断されます。
(3)環境関連税制
①自動車重量税・・・☆減税☆
平成24年度において、車検証の交付等の時点で燃費等の環境性能に関する一定の基準を満たしている自動車には、一部の自動車を除き、引き下げを行います。
②「エコカー減税」・・・★減税縮小★
燃費性能の基準を厳しく見なおした上で、平成27年4月まで3年延長されました。自動車税も「グリーン化特例」が平成26年3月末まで2年延長となります。
※エコカー補助金については平成23年内で適用する方向で議論が進んでいます。
(4)エネルギー課税・・・★増税★
CO2排出量に応じた税率を上乗せする「地球温暖化対策のための課税の特例」を設ける。この創設により現行の石油石炭税の税率を1.5倍引き上げる。
4.東日本大震災の復興支援税制
(1)所得税・・・★増税★
期間:2013年1月~2037年12月 (25年間)
内容:2.1%の定率増税
2.1%増税の意味は納税額が本来の負担額より2%増えるということです。5%負担している人が7.1%の負担になるというわけではありません。
たとえば、扶養が2人で、1年間の増税分をざっくり計算してみると、年収600万だと約21万の2.1%で、約4,500円アップ、年収1000万だと約66万の2.1%で約14,000円アップとなります。
(2)法人税・・・★増税★
期間:2012年4月~2015年3月(3年間)
内容:昨年決定された5%の減税は実行し、その後、税率を2.4%上乗せする。
(3)個人住民税・・・★増税★
期間:2014年6月~2024年5月(10年間)
内容:個人均等割を一律1,000円引き上げる。
5.資産課税関連
(1)平成23年度税制改正大綱に記載された下記内容は見送られました。
①相続税の基礎控除の引き下げ・・・○先送り○
②相続税率の引上げ・・・○先送り○
③相続精算課税制度の対象に孫を加える・・・○先送り○
(2)平成24年度税制改正大綱の内容
①相続税
山林にかかる相続税の納税猶予制度の設立・・・☆減税☆
(現在は農地の納税猶予制度があります)
②贈与税
直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税限度額の改定、
制度の2年間の☆期限延長☆
(現行の限度額は1,000万円、平成24年1月1日以後に贈与を受けたものから適用)
(イ) 省エネルギー性・耐震性を備えた良質な住宅用家屋の場合・・・☆減税☆
(a) 平成24年 1,500 万円
(b) 平成25年 1,200 万円
(c) 平成26年 1,000 万円
(ロ) 上記(イ)以外の住宅用家屋の場合・・・★従来よりも減税額が少なくなる★
(a) 平成24年 1,000 万円
(b) 平成25年 700 万円
(c) 平成26年 500 万円
③固定資産税
住宅用地の据置特例が廃止・・・★増税★
(地価の変動で税額が急に増えないよう税額計算の基礎額を80%に抑えていた特例)
④不動産取得税
下記の項目の3年間の☆期限延長☆
(イ)宅地評価土地の取得に係る不動産取得税の課税標準を価格の1/2にする特例措置
(ロ)住宅及び土地の取得に係る不動産取得税の標準税率を3%にする特例措置
⑤国外財産調書制度の創設・・・★平成25年の年末の保有財産から始まります!!★
その年の12月31日における国外財産が5,000万円を超える方は、翌年
3月15日までに国外財産調書を提出する義務が課されます。
なお、不提出や虚偽記載に対する罰則も設けられる予定ですので、忘れないように提出する必要があります。
6.来年度以降の注目すべき点
・平成25年で上場株式等の配当・譲渡の税額の減税が終了することから、課税方式の変更や損益通算範囲の拡大の検討を行う・・・減税?
・社会保険診療報酬の所得計算の見直し・・・増税
・中小企業者の法人税率の特例範囲の見直し・・・増税
・配偶者控除の見直し・・・増税
※上記内容は税制改正大綱に基づき記載しておりますが、改正案であるため内容は変わることがありますので、ご注意下さい。
出典
平成24年度 税制改正大綱 (平成23年12月10日)
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○ ○ → 先送り
☆ ☆ → 減税
★ ★ → 増税 として掲載しておりますので、ご参考にしてご覧下さい。
1.法人税
(1)研究開発税制
試験研究費の増加額に係る税額控除、又は平均売上金額の10%を超える試験研究費に係る税額控除を選択適用できる制度の適用期限を2年間の☆期限延長☆
(2)環境関連投資促進税制・・・☆減税☆
環境関連投資促進税制について、対象資産のうち太陽光、風力発電など再生可能エネルギー電気の認定設備で、一定の規模以上のものを平成24年4月から平成25年3月末までの間に取得した場合には、取得価額まで特別償却ができます。
(3)中小企業税制
① 中小企業投資促進税制について、対象資産に製品の品質管理の向上に資する試験機器等を追加するとともに、その適用期限を2年間の☆期限延長☆
② 交際費等の損金不算入制度について、その適用期限を2年間の☆期限延長☆するとともに、中小法人に係る損金算入の特例の適用期限を2年間の☆期限延長☆
③ 中小企業者等の少額減価資産の取得価額の損金算入の適用期限を2年間の☆期限延長☆
④ 中小企業者等以外の法人の欠損金の繰戻しによる還付の不適用措置の適用期限を2年間の☆期限延長☆
⑤ 国庫補助金等で取得した固定資産等の圧縮額の損金算入制度について、対象となる国庫補助金等の範囲に戦略的省エネルギー技術革新プログラム事業(仮称)等に係るものを追加されます。・・・☆減税☆
2.所得税
(1)給与所得控除の見直し・・・★増税★
① 給与所得控除の上限設定
その年中の給与等の収入金額が1,500万円を超える場合の給与所得控除額については、245万円の上限を設けられました。
② 特定支出控除の見直し・・・☆減税☆
弁護士などの職業の特定支出の範囲が拡大されました。
(2)退職所得課税の見直し・・・★増税★
① 役員退職金についての課税方法の見直し
役員等としての勤続年数が5年以下の者が、役員退職金を受け取る場合の退職所得の課税方法について、退職所得控除額を控除した残額の2分の1とする措置を廃止します。
退職金の所得税額=(退職金―退職所得控除)×2分の1 ←この部分が無くなり50%アップ!
(3)住宅関連税制
① 居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の繰越控除の適用期限を2年間の☆期限延長☆
② 特定居住用財産の譲渡損失の繰越控除等の適用期限を2年間の☆期限延長☆
③ 認定長期優良住宅の新築等をした場合の所得税額の特別控除について、税額控除額の上限額を50万円(現行:100万円)に引き下げた上、その適用期限を2年間の☆期限延長☆・☆増税☆
④ 特定の居住用財産の買換え及び交換の場合の長期譲渡所得の特例について、譲渡資産の譲渡対価の要件を1.5億円(現行:2億円)に引き下げた上、その適用期限を2年間の☆期限延長☆(注)平成24年1月1日以後譲渡について適用です。 ・・・☆増税☆
3.その他消費課税など
(1)消費税 ・・・○先送り○
2010年代半ばまでに段階的に消費税率(国・地方)を10%まで引き上げが予定されており、議論継続中です。
(2)たばこ税・酒税・・・○先送り○
税率引き上げは平成25年度以降とし、引上げにあたっては、たばこの消費や税収や葉たばこ農家等に及ぼす影響を十分に見極めつつ判断されます。
(3)環境関連税制
①自動車重量税・・・☆減税☆
平成24年度において、車検証の交付等の時点で燃費等の環境性能に関する一定の基準を満たしている自動車には、一部の自動車を除き、引き下げを行います。
②「エコカー減税」・・・★減税縮小★
燃費性能の基準を厳しく見なおした上で、平成27年4月まで3年延長されました。自動車税も「グリーン化特例」が平成26年3月末まで2年延長となります。
※エコカー補助金については平成23年内で適用する方向で議論が進んでいます。
(4)エネルギー課税・・・★増税★
CO2排出量に応じた税率を上乗せする「地球温暖化対策のための課税の特例」を設ける。この創設により現行の石油石炭税の税率を1.5倍引き上げる。
4.東日本大震災の復興支援税制
(1)所得税・・・★増税★
期間:2013年1月~2037年12月 (25年間)
内容:2.1%の定率増税
2.1%増税の意味は納税額が本来の負担額より2%増えるということです。5%負担している人が7.1%の負担になるというわけではありません。
たとえば、扶養が2人で、1年間の増税分をざっくり計算してみると、年収600万だと約21万の2.1%で、約4,500円アップ、年収1000万だと約66万の2.1%で約14,000円アップとなります。
(2)法人税・・・★増税★
期間:2012年4月~2015年3月(3年間)
内容:昨年決定された5%の減税は実行し、その後、税率を2.4%上乗せする。
(3)個人住民税・・・★増税★
期間:2014年6月~2024年5月(10年間)
内容:個人均等割を一律1,000円引き上げる。
5.資産課税関連
(1)平成23年度税制改正大綱に記載された下記内容は見送られました。
①相続税の基礎控除の引き下げ・・・○先送り○
②相続税率の引上げ・・・○先送り○
③相続精算課税制度の対象に孫を加える・・・○先送り○
(2)平成24年度税制改正大綱の内容
①相続税
山林にかかる相続税の納税猶予制度の設立・・・☆減税☆
(現在は農地の納税猶予制度があります)
②贈与税
直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税限度額の改定、
制度の2年間の☆期限延長☆
(現行の限度額は1,000万円、平成24年1月1日以後に贈与を受けたものから適用)
(イ) 省エネルギー性・耐震性を備えた良質な住宅用家屋の場合・・・☆減税☆
(a) 平成24年 1,500 万円
(b) 平成25年 1,200 万円
(c) 平成26年 1,000 万円
(ロ) 上記(イ)以外の住宅用家屋の場合・・・★従来よりも減税額が少なくなる★
(a) 平成24年 1,000 万円
(b) 平成25年 700 万円
(c) 平成26年 500 万円
③固定資産税
住宅用地の据置特例が廃止・・・★増税★
(地価の変動で税額が急に増えないよう税額計算の基礎額を80%に抑えていた特例)
④不動産取得税
下記の項目の3年間の☆期限延長☆
(イ)宅地評価土地の取得に係る不動産取得税の課税標準を価格の1/2にする特例措置
(ロ)住宅及び土地の取得に係る不動産取得税の標準税率を3%にする特例措置
⑤国外財産調書制度の創設・・・★平成25年の年末の保有財産から始まります!!★
その年の12月31日における国外財産が5,000万円を超える方は、翌年
3月15日までに国外財産調書を提出する義務が課されます。
なお、不提出や虚偽記載に対する罰則も設けられる予定ですので、忘れないように提出する必要があります。
6.来年度以降の注目すべき点
・平成25年で上場株式等の配当・譲渡の税額の減税が終了することから、課税方式の変更や損益通算範囲の拡大の検討を行う・・・減税?
・社会保険診療報酬の所得計算の見直し・・・増税
・中小企業者の法人税率の特例範囲の見直し・・・増税
・配偶者控除の見直し・・・増税
※上記内容は税制改正大綱に基づき記載しておりますが、改正案であるため内容は変わることがありますので、ご注意下さい。
出典
平成24年度 税制改正大綱 (平成23年12月10日)
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11年12月13日
知っていますか?東日本大震災の復興支援の為の「増税案」
最近、新聞・TV・インターネットなどで話題になっている増税案をまとめてみました。なお、調査期間はここ1週間(10月5日時点)です。情報の確度は最初のほうが高く、進むにつれ低くなります。採用された分だけまとめようと思いましたが、面白い考え方もありましたので、紹介もかねて掲載します。
①所得税の増税
期間:2013年1月~2022年12月 (10年間)
内容:4%の定率増税
(コメント)
4%増税の意味は納税額が本来の負担額より4%増えるということです。5%負担している人が9%の負担になるというわけではありません。たとえば、扶養がいない人で、1年間の増税分をざっくり計算してみると、
年収300万だと約7.7万の4%で、3千円アップ
年収400万だと約13万の4%で、5千円アップ
年収500万だと約21万の4%で、8千円アップ
年収1000万だと約115万の4%で、4.6万円アップとなります。
いまのところ源泉分離課税の話題は税調からはアナウンスが出ていませんが、同様に4%の増税をすると、現在の上場株式の配当に対する源泉税率10%(所得税7%、地方税3%)が10.28%(所得税7.28%、地方税3%)となり、同様に預金の利子に対する源泉税率20%(所得税15%、地方税5%)が20.6%(所得税15.6%、地方税5%)となります。
②法人税の増税
期間:2012年4月~2015年3月(3年間)
内容:法人税額に対して10%の定率増税
(コメント)
昨年決定された5%の減税は実行し、その後、減税の範囲内で税額を引き上げ、現行比でほぼプラスマイナス0となります。
③たばこ税の増税
期間(国税):2012年10月~2022年9月(10年間)
期間(地方税):2012.年10月~2017年9月(5年間)
内容:1本あたり2円(国税1円、地方税1円)
(コメント)
たばこ1箱あたりの値上げは増税分のみ値上げになるのではなく、販売減少分を補うため増税分以上に値上げされるのが慣例です。昨年10月に1本当たり3.5円上がったときは1箱約100円の値上げになりました。
④個人住民税の増税 その1
期間:2014年6月~2019年5月(5年間)
内容:個人均等割を一律500円引き上げる。
⑤個人住民税の増税 その2
期間:2013年6月~2017年5月(4年間)
内容:所得控除の見直しを実施
(所得控除の見直しの例)
・給与所得控除の上限設定(給与等の収入金額が1,500万円超の場合、給与所得控除の上限が245万円)
・23歳以上65歳未満についての成年扶養控除の廃止。
・退職所得に係る個人住民税(所得割)の額から税額の10%を控除する制度の廃止。
今回の増税案は、基本的に現役世代をターゲットにされています。また上記に記した期間は当初「最長10年」と言われていたのが、民主党の中で「10年を基本に」と言い換えられていますので、上記の期間より長くなることはあっても短くなることは無いと思われます。
また今回は消費税の増税は見送られる可能性が高いようですが、来年以降の増税に備えて温存している方向です。
あくまでも増税案の状態ですが、このうち大多数は採用されそれ以外は廃案になるでしょう。
文責:法人ソリューション部
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①所得税の増税
期間:2013年1月~2022年12月 (10年間)
内容:4%の定率増税
(コメント)
4%増税の意味は納税額が本来の負担額より4%増えるということです。5%負担している人が9%の負担になるというわけではありません。たとえば、扶養がいない人で、1年間の増税分をざっくり計算してみると、
年収300万だと約7.7万の4%で、3千円アップ
年収400万だと約13万の4%で、5千円アップ
年収500万だと約21万の4%で、8千円アップ
年収1000万だと約115万の4%で、4.6万円アップとなります。
いまのところ源泉分離課税の話題は税調からはアナウンスが出ていませんが、同様に4%の増税をすると、現在の上場株式の配当に対する源泉税率10%(所得税7%、地方税3%)が10.28%(所得税7.28%、地方税3%)となり、同様に預金の利子に対する源泉税率20%(所得税15%、地方税5%)が20.6%(所得税15.6%、地方税5%)となります。
②法人税の増税
期間:2012年4月~2015年3月(3年間)
内容:法人税額に対して10%の定率増税
(コメント)
昨年決定された5%の減税は実行し、その後、減税の範囲内で税額を引き上げ、現行比でほぼプラスマイナス0となります。
③たばこ税の増税
期間(国税):2012年10月~2022年9月(10年間)
期間(地方税):2012.年10月~2017年9月(5年間)
内容:1本あたり2円(国税1円、地方税1円)
(コメント)
たばこ1箱あたりの値上げは増税分のみ値上げになるのではなく、販売減少分を補うため増税分以上に値上げされるのが慣例です。昨年10月に1本当たり3.5円上がったときは1箱約100円の値上げになりました。
④個人住民税の増税 その1
期間:2014年6月~2019年5月(5年間)
内容:個人均等割を一律500円引き上げる。
⑤個人住民税の増税 その2
期間:2013年6月~2017年5月(4年間)
内容:所得控除の見直しを実施
(所得控除の見直しの例)
・給与所得控除の上限設定(給与等の収入金額が1,500万円超の場合、給与所得控除の上限が245万円)
・23歳以上65歳未満についての成年扶養控除の廃止。
・退職所得に係る個人住民税(所得割)の額から税額の10%を控除する制度の廃止。
今回の増税案は、基本的に現役世代をターゲットにされています。また上記に記した期間は当初「最長10年」と言われていたのが、民主党の中で「10年を基本に」と言い換えられていますので、上記の期間より長くなることはあっても短くなることは無いと思われます。
また今回は消費税の増税は見送られる可能性が高いようですが、来年以降の増税に備えて温存している方向です。
あくまでも増税案の状態ですが、このうち大多数は採用されそれ以外は廃案になるでしょう。
文責:法人ソリューション部
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