09年01月08日

仕事始め

今日からが我が事務所は表向きに仕事始めの日と成りましたが、
白鳥が水面を優雅に動いているが如く水面下では足を激しく動かし
ていまして、今日が締め切りのコンペ案を出してきた所で、
今、事務所に戻ってこのブログを書いている所です。

そんな訳で優雅にお正月をのんびりと、したいのは山々でしたが
根が貧乏性で、家に居て寝正月など出来ない性質なのでしょうがな
いのですが、この正月はコンペ案をゆっくりと考えようと計画し
ていたのも束の間、昨年の暮れも押し迫った時に、一時中断してい
た確認申請の計画変更が動き出したので少し慌しい仕事始めになっ
てしまいました。

一年の計は元旦に有りと言われていて、我が事務所は今日が元旦な
のですが、計画の立て様も無い程に世の中が不透明なご時世なので
目の前の仕事を確実に進めて行く事を目標としました。<ー安易
09年01月08日 | Category: 日記
Posted by: shimasekkei
08年12月26日

仕事納め

今日は表向き、事務所の仕事納めの日と成りました。
今年一年色々な事が有りましたが皆さんは如何でしたか?

私はと言えば、兎にも角にも今年一年がどうにかこうにか過ごせた
と言う感じですが、大病もせずにいたので良しとしますか。
それにしてもアメリカ発の不況の影が忍び寄って来ていて建築界も
早くから影響を受けているので、来年はどのようになることやら心
配では有りますが、「頑張るしかない」と言う所です。

そんな年の瀬ですが、今年このブログに訪れていただいた皆様に感
謝しつつ、一年の締めとさせて戴きます。
来年は1月8日(木)からの再開と成りますので引き続きのご訪問
をお待ちしております。

それでは皆さん良いお年を!!
08年12月26日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
08年12月25日

無双連子窓

昔の建物はガラスと言う材料が無かったので開口部には色々と工夫
がされています。

写真の開口部もその1つで民家などで換気をするところに良く用い
られている窓で一般的には無双窓と呼ばれている無双連子窓という
ものが有ります。

20081225_01.jpg

20081225_02.jpg

20081225_03.jpg

無双とは広辞苑を引くと「衣服、器具類などの表と裏と、或いは内
と外とを同じようにつくること。また、そのもの。」と有る通り、
この窓も幅の有る連子(れんじ)を竪に組んで一体として内外に同
じ物を作り内側の連子が動くようになっていて開けたり閉めたり出
来るようになっていて、簡単に換気が図れるようになっていると言
う訳です。

最近の建物は気密性能を上げる事を求められるためにこのような窓
を造る事はなくなりましたね。
ちょっと寂しいような・・・ これが時代の流れですかね。
08年12月25日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
日本の住まいは昔から自然の恵みを生かした住まい方をしてきた経験が
有り、欧米のように自然と闘う姿勢とは違った考え方で生活で太陽の熱
や光を利用したり風を生かしたりして来ました。
現在もその生活の考え方は受け継がれていて、家を南向きに建てる事に
重点を置くと言う考え方が代表される物です。

我々はそのような自然を利用した考えを活かし、それに現代の技術をプ
ラスしてより快適な空間とするように日々考えています。そんな事で今
回はハイサイドウィンドウと言って、部屋の天井高を高くして高い位置
に窓をつけると言う方法です。

20081224_01.jpg

窓が高い位置にあると部屋の奥まで光が届き明るい部屋が出来ますが、
明るいと言う事はそれだけ太陽エネルギーが入ってくる訳で、部屋の温
度が上がる原因と成るので夏は暑い部屋になってしまう問題が有ります
が、その時に現代のガラスの技術が生きて来る訳です。


夏の太陽エネルギーの侵入を抑え、冬の部屋の暖房の熱を外部に出さな
い技術が有りますので写真のようなハイサイドウィンドウが普通の窓の
ように付ける事が出来ます。

20081224_02.jpg

ハイサイドウィンドウが有る部屋からは窓越しに空を見る事ができて、
より気持の良い空間に成ります。
08年12月24日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
08年12月23日

違い棚

昨日の記事の民家は旧大蔵村の名主であった旧安藤家の復元された家で
その室内にある床の間が下の写真です。この建物は江戸後期の物なので
当時の建築の様子を知ることが出来ます。

20081223_01.jpg

床の間の脇に有るのが違い棚と天袋で、違い棚の発生は室町時代中期で
現存する最古のものは慈照寺(銀閣寺)東求堂(とうぐどう)ですが、
そのような違い棚1つにも建築的に見るべきところが有ります。

20081223_02.jpg

違い棚の上段の端に付いているのが筆返しと言われる筆のストッパーが
有ります。この筆返しには若葉、都鳥、鷹頭、唐波、返波、立波などの
形が有って、この写真の筆返しは立波と言われる物です。そして筆返し
の部位には写真のような名称がついています。

上段と下段を繋いでいるのが海老束と言われる立ての繋ぎ材でこの束の
4稜には几帳面と言われる面取りが施されています。この束は下段の棚
を上段の棚から吊っているので、この接合部を寄蟻(よせあり)という
繋ぎ方で造られていて、下段の棚を支えている訳ですが、この繋ぎ方で
は棚を下から見ても束の断面を見る事は出来ません。
このあたりが日本建築の大工の技術がすごい所・・・
そんな事を思いながら違い棚を見るのも面白いですよ。
08年12月23日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
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