09年08月13日

パッシブソーラー

これからの住宅を考える時に、「地球温暖化」「脱炭素社会」等の
言葉に代表されるようにエネルギーの問題が大きく関わって来ます。
そこで、エネルギーに関する事を中心に何回かに分けて、毎回1つの
テーマに絞って住宅を考え、最後に既存エネルギーの依存度を下げ
る住宅用システムの設置に当り注意点を考えたいと思います。

第1回目はパッシブソーラー

自然エネルギーを住宅に利用する事を考える時、太陽熱や風などを
利用して室内環境を整えるのですが、太陽熱を得る方法にも様々な
方法が考えられています。壁を暖めて置いて太陽が沈んでから熱を
発散させる方法(この方式をトロンプ型と言います。)太陽を床に
当て床を暖めて発散する方法(ダイレクトゲイン型)この二つの方
式を組み合わせたような温室を作る方法などが有ります。これらに
共通しているのは機械を使わないと言う事です。ですからpassive
(受動的)と言う言葉が当て嵌められている訳です。

このエネルギーの取得方法は太陽熱をコントロールするために軒を
深くして冬は直接陽が指し、夏は影になる様にする事です。
そして風の通りを良くして体感温度を下げるようにするので、建設
地の夏場の風向きによって開口部を考える事が必要で、単純に南側
と北側に窓を取ると言うだけでは目的を完全に果たしたとは言えな
いのです。
09年08月13日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
09年08月12日

耐震化意識

昨日の早朝に地震が有り東名高速に被害が出てニュースになってい
ましたが、私はと言うと全然気付かずに寝ていて、朝目が覚めてか
ら、ニュースで知ったと言う、何とも間抜けな感じの朝となってし
まい、これで自宅に被害が出るような地震だったら、被害者の一人
になっていただろう、と言われるかもしれません。

日曜日にも地震が有り、昨日と連続なので何やら大地震の予兆では
無いかと危ぶまれますが、気象庁の発表に拠れば今後起きるであろ
う東海地震との関連は否定されています。

このような地震が起きると家の耐震化の事が話題に成りますが、国
土交通省では平成17年に今後10年間に住宅の耐震化率の目標数
値を90%にしていて、達成は平成20年6月現在で79%となっ
ているようです。この数値を見ると結構耐震化が進んでいるように
見えますが、平成17年の出発時点で耐震化率は75%だったので
4年間で4%上昇したことに成ります。

その数値も住宅全体の数値で共同住宅も含まれていて、RC造等の
共同住宅は耐震化率が高くて戸建ての住宅が全体数値を押し下げて
いると言う結果なので、以前にも増して戸建て住宅の耐震化を図る
必要が有るとこのブログでも書いて来ましたが、一般の方の意識は
未だ未だ低いようです。
09年08月12日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
09年08月11日

四阿

昨日の続きで「四阿」のお話。これで「あずまや」と読むの?と思
うのですが、その通り。でも「しあ」とも読みますね。

この「四阿」は中国建築で「廡殿」(ぶでん)とも呼ばれ日本の寄
棟屋根と同じ形式の事。そしてこの「廡」(ぶ)(もしかしたらMac
では文字コードの違いからこの漢字は表示されないかも知れないの
で、漢字の解説をしますと、部首は「まだれ」でその中に「無」
の文字です。)の漢字は「ひさし」で家で何も無くて通路にした廊
下の意味だそうです。

もう1つは「阿」の漢字、この漢字には曲がったたるきの意味が有
り、4つの面から出来た屋根(屋根はたるきを組んで出来ている)
で「四阿」という事も言われているようです。

その様な事から柱だけで壁が無く屋根が寄棟の建物を「四阿」(あ
ずまや)と呼んでいるようです。

あずまやを調べると、関連して「真屋」(まや)と言う文字が出て
きます。この真屋は古代において前後に両下がりの屋根面を持つ建
物と言う事で簡単に言えば切妻屋根の事、この屋根形状は四阿より
格が上だと考えられているそうで、神社本殿の多くが切妻屋根なの
はその為だそうです。(古代建築技術の為だと思っていてので、目
から鱗状態)この「真屋」と言う言葉は「出雲国造神賀詞」(いず
もこくそうかむほぎのことば)と言う天皇に奏上した物の中に出て
くるそうです。

まぁこのあたりになると歴史そのものという感じで建築と離れてし
まうのでこれまでとしますが、建築の事を調べてみると、色々な事
が次々に出て来て面白い事が多いです。
09年08月11日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
09年08月10日

東屋

公園や自宅の庭などに休憩所として柱と屋根だけで出来ている建物
を東屋と言いますが、どうしてこのように言うのだろうと思った事
は有りませんか?

20090810_01.jpg

そんな訳で、ちょっと調べてみると、室町時代の1547年頃に出来た
国語辞典「運歩色葉集」(うんぽいろはしゅう)にこの言葉が出て
いて”四方に壁の無い屋の総称”だそうです。

もう1つ他の意味では古代では寄棟造りの事を「あずまや」と言い
草屋根などの民家に多く見られ”あずまの田舎屋を暗示している事
が多い”そうでその「あずま」は辺鄙なところで、一説には都から
見て東のほうを言うとも有ります。何?そうすると現在の関東地方
(昔は坂東と言われた。)まぁ、都から見れば随分と辺鄙な場所で
ですね。

東屋にはもう1つの漢字で「四阿」とも書きますがこのお話は、又
明日と言う事で・・・。あっこの写真の「東屋」は個人のお宅の庭
の物です。こんな大きな東屋が有ってもオーバースケールにならな
い広い庭です。
09年08月10日 | Category: 建築を楽しむ
Posted by: shimasekkei
09年08月07日

張りぼて

先日お話しました共同住宅の現地調査も概ね終了して、これからは
それらのデータを入力して、基礎データとする作業なのですが、

現地を見て改めて気になったのが近年建てられた共同住宅があまり
にも”張りぼて”の感じを受けた事。道路からはセキュリティーら
しさを演出してオートロックなどの仕様になっているのですが、
ちょっと裏手に廻ればそこには、今迄と同じ外廊下、外階段タイプ
の物(此処で写真を掲載してしまうと特定な物になってしまうので
掲載はしませんので想像しながら読んでください。)

外廊下が道路に面している物になると入り口はオートロックですが
廊下の手摺を跨ぐ事が出来るので、オートロックの役目を果たさな
い物まで有りました。元々オートロックの問題点はこのブログでも
指摘していますが、改めてそれらの数は増えているようです。

建築を設計する身としてはこのような建物は造るまいと反面教師に
なった現地調査では有りました。
09年08月07日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
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