リーマンショック!世界同時株安!円高!しのびよる大不況!繰り返されるのか?貸し渋り貸し剥がし等々で、お客様が来年の正月を無事迎えることができるのか心配であります。そこで昨日(11.7)、独立行政法人中小企業基盤整備機構関東支部とTKC関信会長野支部の共済で開催された「最近の倒産事例に見る倒産予知と取引先倒産時の初期指導の重要性」講師は帝国データバンク大宮支店情報部仲野実部長のセミナーに参加しました。ここにテキストの抜粋を照会します。


(全国の企業倒産状況)

2008年度上半期(08年4月〜9月)「法的整理を対象」
倒産件数6343件(前年同期比15.3%増)、3年連続の前年同期比増加
負債総額8兆4533億1800万円(前年同期比193.6%増)も上半期としては戦後2番目

●業種ではマンション販売が顕著な不動産業が224件で前年同期比25.8%増、建設業も1764件で前年同期比21.2%増、燃料価格の影響が深刻な運輸・通信業が255件(同4.9%増で目立つ。

●上場会社の上半期の倒産は、東証1部上場の株式会社アーバンコーポレイション(広島県)など18件に急増、年間での上場会社の倒産件数は2002年の29社が最高。

●負債額別では、負債1億円未満の中小・零細企業の倒産は3697件(構成比58.3%)で、前年同期を14.2%増。一方、負債50億円以上の倒産は115件発生で、前年同期比66.7%の大幅増。

●年末にかけては未曾有の建設・不動産の大型倒産ラッシュの影響が広がる可能性が高く、原料高局面で体力をすり減らしてきた中小企業の倒産増に拍車が掛かることが予想される。2008年間合計では2007年の1万959件を大きく上回り、1万2500件前後となる見通し。


(「人」の問題 注意点はここだ!)

□代表者に経営能力があるか?
□代表以外の陰の実権者はいないか
□代表者のプライベートは健全か?
□社長の交代時に注意、新社長の資質、社内での評判は?
□後継者は育っているか?
□役員や幹部に不自然な動きはないか?
□出向者は何のために送られてきたか?どのような理由で来ているのかが問題
□社員の退社・解雇・不自然な異動の裏を読む
□社員の対応に問題がないか?


(「物」の問題 注意点はここだ!)

□取引先変更の裏にトラブルはないか?
□主要納入先が変化していないか?
□納期は守られているか?
□取引先の取引先に焦げ付きが発生していないか?
□設備投資は分不相応ではないか?
□返品・クレームの発生は多くないか?
□過剰在庫にはなっていないか?
□取引が急増・急減していないか?
□取引先が業者間取引をしていないか?


(「金」の問題 注意点はここだ!)

□手形割引の依存度が高くないか!
□不透明な手形が出回っていないか!
□取引先の銀行との関係を悪化させていないか?
□取引先が過剰債務に陥っていないか?
□運転資金を目的とした第三者割当増資を行っていないか?
□粉飾決算が行われていないか?
□高利資金に手を出していないか?
□売掛金、受取手形残高、支払手形が増加していないか?


(取引先倒産時の対応は!)

□取引先の信用状態がかなり悪化していると思われる場合

●管理部門の対応

(1)役員とその一族の担保物件・資産を査定する
(2)債権回収に二強うな書類を整理・作成する
(3)法的措置を検討する
(4)弁護士との打ち合わせ

●営業部門の対応

(1)契約書類の点検
(2)取引内容の見直し
(3)支払いの催促
(4)最悪の場合に備えて商品の引き上げを検討


□倒産が避けられないと判断される場合

●管理部門の対応

(1)回収のための必要書類の作成
(2)第三者への対抗策の検討と実行
(3)法的措置の検討

●営業部門は

(1)債権額の確定
(2)他の債権者と協議し、対策を練る
(3)商品の引き上げ
(4)債権回収ために現場・先方に張り付く


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