08年03月31日
デジタルペン
■「デジタルペン」
今回は、IT技術の中から「デジタルペン」をご紹介します。
この話は、顧問先のキョーラクシステムクリエート?の金融ソリューション
部門が事業展開し始めたものです。
この事業部では、金融機関のソリューションを担当しているのですが、
渉外担当者向けのソリューションとして始まったものです。
最近の金融商品は「為替レート」や「相場」というものに連動するものが
多くなっていて、
お客様にサインを頂いても3時までに入力しないと条件が変わる
という具合なのだそうです。
その為に、渉外担当者は、早めに帰社する必要があったのです。
こんな問題を解決するのがBPRという手法なのですが、
モバイル環境でパソコンというのでは大掛かりな印象があり、
現地でお客様に署名して頂く
という重要な行為もあって「デジタルペン」が生まれたのです。
特殊印刷の用紙が必要なのですが、
ボールペン感覚で「デジタルペン」を使って記入するだけで、
そのイメージが連動した携帯電話を経由してサーバーに届いて、
イメージから文字解析してくれるのです。
この解析結果は、
現場の渉外担当者の携帯電話にも返送されますし、
事務所でデスクと呼ばれる方のパソコンにも同時に表示されるのです。
携帯電話の画面では、文字数の加減もあって難しい面もあると思いますが、
デスクのパソコンには、イメージと変換された文字が同時に表示されるので、
私のようなクセ字もイメージで見れるので、目で検査できるのです。
このダブル・チェックで安心して運用できるとの事です。
この場合、BPRポイントは、
1)デジタルペンと携帯電話を使うカンタンIT革新なので、
渉外担当者の負担が少ない
2)その場で申込書を書くので、お客様に手渡せて「安心・安全」である
3)サーバーに即時伝送されて、イメージと解析結果をデスク担当が
チェックできる
4)その結果、渉外担当者は、帰社して入力する必要がなくなる
5)当然、訪問件数が増える
という事であります。
■「デジタルペン」の応用
この「デジタルペン」の開発元は、
・公共機関の窓口で「申込書」や「申請書」のアプリケーション
・製品検査工程で「検査票」に書き込むアプリケーション
・配送関連で「納品書」アプリケーション
・屋外での「調査」アプリケーション
・手書き図面からCADへのアプリケーション
・研究者向けの「デジタルアイデアノート」というアプリケーション
・一般向けの「書メール」アプリケーション
などを取り上げています。
公共機関の場合、依頼人が申請書を書くと同時にイメージデータが送られて、
窓口担当者はパソコンに出る変換文字を確認して、依頼人の欲しい情報を
早期に把握して、事前処理が可能になるのです。
ここで、注目したいのは「配送関連」です。
昔から言われている「御用聞き営業」というスタイルの「革新」として
「デジタルペン」をお薦めしたいのです。
問屋業を革新するには、いろんな手法が用意されていますが、
現場展開という「ドロ臭い」世界がどうしても残ってしまうのです。
最近の問屋業さんを見ていると
10数年前は、30%くらいのお客様で80%の売上を作っていたのが、
最近では、10%程度のお客様で80%の売上を作っている
という現象があります。
「80:20の法則」は、統計学的に普遍化されたものですが、
問屋業は、ドンドン売上が下がり、コアとなるお客様に集中しているのです。
「ABCランク」で表現すると
SAと呼ばれる主要顧客に集中して、AやB・Cはドンドン遠のいている
という極端化現象なのです。
■「納入営業のカンタンIT革新」
このような状況を打開する「革新」として
「デジタルペン」
をお薦めするのです。
問屋さんの営業スタイルの一つは、
バン型のクルマに商品(消耗品)を満載して、お客様をドンドン訪問して、
消耗品の補充を行いながら「御用」を聞く
というスタイルだったのです。
このスタイルのポイントは、
1)消耗品が中心なので、お客様も気楽に応対できるロープレッシャー型
2)しかし、物を買うと心も緩んでしまいドンドン会話が進むのです
3)この「緩み」から事情を聞き出し、ニーズやウオンツを発掘する
4)それを専門の営業に連携して商談化する
という事なのです。
12月8日号で「パワフル化3段階」を書いていますが、
この営業スタイルは、その第1段階:「3つのスキル」
1)「リレーション構築スキル」
2)「ヒアリング・スキル」
3)「壁突破スキル」
のうち1)と2)を上手くクリアするものなのです。
参照:http://www.web-ami.com/mailnews/071208.html
ところが、長引く不況で、このスタイルの営業マンがいなくなって来ている
のです。
この結果、第2段階:「5段階強化法」である
1)効率的に活動量を増やす
2)強化すべき顧客を明確にする
3)顧客ニーズを把握する
4)提案力を高める
5)課題解決力を高める
というシナリオが、最初の「1)効率的に活動量を増やす」でつまづいて
2)〜5)以前の問題になってしまっているのです。
ベーシックな活動量が減少するので、当然の如く、
ごく少数のSAランクのお客様に集中してしまうのです。
私は、このベーシックな活動を重視して、これを解決する事が真の革新に
なると考えます。
しかし、消耗品でお客様を次から次へと回る「ドロ臭い」営業なのです。
この「ドロ臭い」を「デジタルペン」と携帯電話を組み合わせて、
ちょっと「キラっ!」と「華」をつけたいのです。
BPRポイントを整理すると、
1)デジタルペンと携帯電話を使うので、誰でも対応が出来る
2)その場で納品書を書くので、お客様は「安心・安全」である
3)サーバーに即時伝送されて、イメージと解析結果をデスク担当が
チェックできる
4)その結果、営業マンは、帰社して伝票処理する必要がなくなる
5)ドンドン訪問出来るので、訪問件数が増える
6)管理面でもデータ処理がリアルなので、バンにある消耗品在庫も
適切に把握できる
7)納品書がリアル処理なので、受注・売上・請求処理をコンピュータに
任せて自動化できる
などなのです。
そして、重要なことは、第3段階:「ビジネス・モデル」化
なのです。
カンタンに「ビジネス・モデル」と言いますが、
★「個人」の軸・・スキルアップ
★「組織」の軸・・連携力
★「情報」の軸・・支援力
という3次元的にとらえる事が重要であり、
★「ドロ臭い」をIT技術で「キラっ!」と「華」をもたせる事で
「誇り」という大きなエネルギーが復活させる事で
真の「ビジネス・モデル」となるのです。
■まとめ
・デジタルペンと携帯電話を使うカンタンIT革新
・「ドロ臭い」を「デジタルペン」と携帯電話を組み合わせて、
ちょっと「キラっ!」と「華」をつける。
・現場では紙が残るので安心・安全
■当「AMIニュース」のバックログは、
http://www.web-ami.com/mailnews/main.html
でご参照ください。
今回は、IT技術の中から「デジタルペン」をご紹介します。
この話は、顧問先のキョーラクシステムクリエート?の金融ソリューション
部門が事業展開し始めたものです。
この事業部では、金融機関のソリューションを担当しているのですが、
渉外担当者向けのソリューションとして始まったものです。
最近の金融商品は「為替レート」や「相場」というものに連動するものが
多くなっていて、
お客様にサインを頂いても3時までに入力しないと条件が変わる
という具合なのだそうです。
その為に、渉外担当者は、早めに帰社する必要があったのです。
こんな問題を解決するのがBPRという手法なのですが、
モバイル環境でパソコンというのでは大掛かりな印象があり、
現地でお客様に署名して頂く
という重要な行為もあって「デジタルペン」が生まれたのです。
特殊印刷の用紙が必要なのですが、
ボールペン感覚で「デジタルペン」を使って記入するだけで、
そのイメージが連動した携帯電話を経由してサーバーに届いて、
イメージから文字解析してくれるのです。
この解析結果は、
現場の渉外担当者の携帯電話にも返送されますし、
事務所でデスクと呼ばれる方のパソコンにも同時に表示されるのです。
携帯電話の画面では、文字数の加減もあって難しい面もあると思いますが、
デスクのパソコンには、イメージと変換された文字が同時に表示されるので、
私のようなクセ字もイメージで見れるので、目で検査できるのです。
このダブル・チェックで安心して運用できるとの事です。
この場合、BPRポイントは、
1)デジタルペンと携帯電話を使うカンタンIT革新なので、
渉外担当者の負担が少ない
2)その場で申込書を書くので、お客様に手渡せて「安心・安全」である
3)サーバーに即時伝送されて、イメージと解析結果をデスク担当が
チェックできる
4)その結果、渉外担当者は、帰社して入力する必要がなくなる
5)当然、訪問件数が増える
という事であります。
■「デジタルペン」の応用
この「デジタルペン」の開発元は、
・公共機関の窓口で「申込書」や「申請書」のアプリケーション
・製品検査工程で「検査票」に書き込むアプリケーション
・配送関連で「納品書」アプリケーション
・屋外での「調査」アプリケーション
・手書き図面からCADへのアプリケーション
・研究者向けの「デジタルアイデアノート」というアプリケーション
・一般向けの「書メール」アプリケーション
などを取り上げています。
公共機関の場合、依頼人が申請書を書くと同時にイメージデータが送られて、
窓口担当者はパソコンに出る変換文字を確認して、依頼人の欲しい情報を
早期に把握して、事前処理が可能になるのです。
ここで、注目したいのは「配送関連」です。
昔から言われている「御用聞き営業」というスタイルの「革新」として
「デジタルペン」をお薦めしたいのです。
問屋業を革新するには、いろんな手法が用意されていますが、
現場展開という「ドロ臭い」世界がどうしても残ってしまうのです。
最近の問屋業さんを見ていると
10数年前は、30%くらいのお客様で80%の売上を作っていたのが、
最近では、10%程度のお客様で80%の売上を作っている
という現象があります。
「80:20の法則」は、統計学的に普遍化されたものですが、
問屋業は、ドンドン売上が下がり、コアとなるお客様に集中しているのです。
「ABCランク」で表現すると
SAと呼ばれる主要顧客に集中して、AやB・Cはドンドン遠のいている
という極端化現象なのです。
■「納入営業のカンタンIT革新」
このような状況を打開する「革新」として
「デジタルペン」
をお薦めするのです。
問屋さんの営業スタイルの一つは、
バン型のクルマに商品(消耗品)を満載して、お客様をドンドン訪問して、
消耗品の補充を行いながら「御用」を聞く
というスタイルだったのです。
このスタイルのポイントは、
1)消耗品が中心なので、お客様も気楽に応対できるロープレッシャー型
2)しかし、物を買うと心も緩んでしまいドンドン会話が進むのです
3)この「緩み」から事情を聞き出し、ニーズやウオンツを発掘する
4)それを専門の営業に連携して商談化する
という事なのです。
12月8日号で「パワフル化3段階」を書いていますが、
この営業スタイルは、その第1段階:「3つのスキル」
1)「リレーション構築スキル」
2)「ヒアリング・スキル」
3)「壁突破スキル」
のうち1)と2)を上手くクリアするものなのです。
参照:http://www.web-ami.com/mailnews/071208.html
ところが、長引く不況で、このスタイルの営業マンがいなくなって来ている
のです。
この結果、第2段階:「5段階強化法」である
1)効率的に活動量を増やす
2)強化すべき顧客を明確にする
3)顧客ニーズを把握する
4)提案力を高める
5)課題解決力を高める
というシナリオが、最初の「1)効率的に活動量を増やす」でつまづいて
2)〜5)以前の問題になってしまっているのです。
ベーシックな活動量が減少するので、当然の如く、
ごく少数のSAランクのお客様に集中してしまうのです。
私は、このベーシックな活動を重視して、これを解決する事が真の革新に
なると考えます。
しかし、消耗品でお客様を次から次へと回る「ドロ臭い」営業なのです。
この「ドロ臭い」を「デジタルペン」と携帯電話を組み合わせて、
ちょっと「キラっ!」と「華」をつけたいのです。
BPRポイントを整理すると、
1)デジタルペンと携帯電話を使うので、誰でも対応が出来る
2)その場で納品書を書くので、お客様は「安心・安全」である
3)サーバーに即時伝送されて、イメージと解析結果をデスク担当が
チェックできる
4)その結果、営業マンは、帰社して伝票処理する必要がなくなる
5)ドンドン訪問出来るので、訪問件数が増える
6)管理面でもデータ処理がリアルなので、バンにある消耗品在庫も
適切に把握できる
7)納品書がリアル処理なので、受注・売上・請求処理をコンピュータに
任せて自動化できる
などなのです。
そして、重要なことは、第3段階:「ビジネス・モデル」化
なのです。
カンタンに「ビジネス・モデル」と言いますが、
★「個人」の軸・・スキルアップ
★「組織」の軸・・連携力
★「情報」の軸・・支援力
という3次元的にとらえる事が重要であり、
★「ドロ臭い」をIT技術で「キラっ!」と「華」をもたせる事で
「誇り」という大きなエネルギーが復活させる事で
真の「ビジネス・モデル」となるのです。
■まとめ
・デジタルペンと携帯電話を使うカンタンIT革新
・「ドロ臭い」を「デジタルペン」と携帯電話を組み合わせて、
ちょっと「キラっ!」と「華」をつける。
・現場では紙が残るので安心・安全
■当「AMIニュース」のバックログは、
http://www.web-ami.com/mailnews/main.html
でご参照ください。