1 相続人が相続の承認・放棄をしないで死亡した時には、3箇月の熟慮

 期間は、その者の相続人が自己のために相続の開始があったことを知

 った時から起算されます。第1の相続人の死亡の時から起算するので

 はないので、注意が必要です。



2 相続に承認・放棄は、3箇月の熟慮期間内であっても、撤回することは

 できません。



  勿論、民法の総則編や親族編の規定によって、取り消すことはできます。

  したがって、未成年者・成年被後見人が単独でした承認・放棄、被保佐人

 が保佐人の同意なしにした承認・放棄、補助人の同意を要する場合におい

 て被補助人が補助人の同意なしにした承認・放棄、詐欺・強迫によってした

 承認・放棄、後見監督人の同意を得ないで後見人のした承認・放棄は、いず

 れも取り消すことができます。



  ただ、この取消権は、追認をすることができる時から6箇月間行使しない時

 は、時効によって消滅します。相続の承認・放棄の時から10年経過した時も

 同様です。