(1)関与先と共に悩み考える税理士
(2)誠実、謙虚さを忘れず、職業倫理観及び順法精神の意志の強い税理士
(3)一人(税理士兼事業主)でやることの限界を痛感し、得意分野を複数持っている税理士
(4)組織の総合力のなかで活躍する他の税理士にない強い分野を持つ税理士
 ・相続や事業承継に強い税理士
 ・コンピュータにも強い税理士
 ・合法的節税に強い税理士
 ・М&Aや企業再編税制に強い税理士
 ・企業内部の会計や組織の改革に強い税理士
 ・病院、МS法人公益法人等の特殊税務に強い税理士
(5)税務調査や税務訴訟に特別強い税理士
  最近の調査傾向として、調査官が調査と、その報告を 統括官にし、最終判断を税務署内部の審議官が下すという仕組みになっている。法律と交渉、通達解釈、判例交渉、最終交渉など、税法関連法だけでなく、憲法や民法判断、企業実態判断、経営者の納税意識など幅広い深い知恵の習得と実践を積み交渉力・説得力を磨き続けられる税理士
(6)業績向上指導に強みを持つ税理士
 ・財務、資金繰り対策に強い税理士及び銀行交渉能力の強い税理士
 ・経営分析や経営計画策定及び指導或いは将来の顧客の業界予測などに基づく、先見性と提案指導力のある税理士
 ・企業を本当に儲けさせる税理士(最も歓迎される税理士)
 ・(節税等は専門で安心を与えられる税理士「究極は企業を儲けさせられればその人が先生である」)
 ・自分で他の分野の基礎の基礎をマスターし、士業のネットワークを持っている税理士(一人ではすべてはできないと諦めて)
 ・本当に真の法律家であると同時に人心に厚い税理士
(7)企業の本当に役立つ(お客の要求を満たせる)税理士
 ・企業の難問や課題解決指導ができる税理士
 ・企業にいろいろ提案できて指導できる税理士
 ・企業の経営者や後継者等育成に影響を与えられる税理士
 ・企業の発展に重大な影響を与えられる税理士
 ・自分の志及び世の中の要求する税理士像を強くイメージしてその目標に邁進する。顧客の需要にこたえられる税理士
 ・会計人の職業倫理観を磨いた税理士(ポジティブな税理士)
 ・新しいものに企業とともに挑戦する税理士(環境適用型税理士)

 結論としては、21世紀において、わが税理士界は、ワン・ストップ・ソリューションは避けて通れず、税理士が独立して専門職サービスを提供するには、高度の倫理基準をもつ税務の専門職として確固たる地位が必要であり、税理士倫理規則等の職業倫理の確立を急ぐ必要がある。まさに、税理士や税理士会が税務の専門職市場の中で専門職の分立ルールを主張し、他の専門職と共生し、高水準の税理士サービス・スタンダードを確立できるかどうかにかかっている。公認会計士や弁護士の大幅増員が現実のものとなりつつある。こうした中、税理士界が、簡易監査、法廷陳述権いや訴訟代理権だと、徒に職業拡大に奔走するのではなく、むしろ高いスタンダードを定め、税務の専門職として特化する道を優先すべきではなかろうか。

 弁護士や公認会計士が量産されれば、逆に一流を目指す税理士にとってワン・ストップ・ソリューションのコンセプトで現在の政府が進めようとしている総合法律経済事務所構想には多少違うが、税理士事務所が中心となり、多専門職共同事務所を開設し、運営し彼らを使って大きく羽ばたけるチャンスがやってきています。弁護士、公認会計士を雇える時代が到来しようとしているのではないだろうか。税理士法人も現在の合名会社から株式会社へ移行し、新時代の要請と優秀な税理士の登用、そして企業として運営できる組織体へと変化が期待できそうである。公認会計士、監査法人はすでにその道を経験している。

 将来の税理士像及び生き残れる税理士は、税理士や課税庁が主役ではなく、確実に納税者・企業が主役となる形での税理士像、つまり、広く「国民・納税者に開かれた税理士像」が求められるであろうと確信する。
 今日、好むと好まざるとに関わらず、あらゆる分野において市場原理の徹底が求められてきています。スーパーマーケットや量産店で、消費者として市場競争の恩恵に浴する一方で、税理士サービスに対し政府規制を求める或いは規制緩和を求める自己矛盾との葛藤、戦いの時代のようにも見えます。また、税理士制度が公認会計士制度に吸収された場合でも、税理士としての専門職は世の中から益々要請され、需要は増大するものと予想する。

 このような、時代普遍の要請に応え得る税理士こそ将来、未来の税理士像ではないだろうか。これに備え、一人ひとりの税理士が、現状に甘んじず、日々謙虚に研鑽を積むことこそが、社会貢献の第一歩ではないだろうか。世の中はこのような税理士を望んでいると思っているのは私だけだろうか。・・・
文責:企業部


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