一般に税理士事務所は一人当たり生産性が低いために年収も低い。その理由としては

(1)報酬が低い経理代行業務(自計化も同じ)に依存しすぎている。

(2)税務会計業務以外の付加価値業務の事業開発や能力開発をしない。

(3)1仕事の単価が100万円以上の高単価業務の受注営業をしない。

(4)「給料をもらって実務を覚えられるから年収は低くて当たり前」という所長先生にとって都合のいい理屈が未だに横行している。

(5)「有資格者は年収が高く、無資格者は年収が低くて当たり前」という業界の間違った資格依存が定着し、時代から取り残されていることに気づかない。

などが、代表的でしょう。

 この数年間で多くの税理士事務所では売上が減少し、職員の平均年収も減額されています。顧問先の経営状況の悪化や倒産などによる顧客数の減少が大きな原因です。
 しかしながら、このような現象は、その税理士事務所(所長先生も職員も同様に)が経営環境の厳しさを予測して全社的に経営努力をしてこなかったから招いたことなのです。売上や年収は努力した結果に基づいて測定されるべきもので、資格や経歴だけで保障される時代ではありません。

 税理士事務所はいままで上から目線で見ていたお客様から厳しい評価を受けて選ばれる時代となりました。何が出来るのか?・・・税理士事務所も働く社員も共に真剣に考えて行動すれば必然に収入は増大します。
一人当り売上の水準についても、2,000万円以上を目指して高度税務や付加価値業務に挑戦をするべきです。アシスタントスタッフで出来るような小規模企業の仕分け入力や決算申告書の作成などを税理士やその卵が行うことに疑問を持つべきです。

 年収の高さは、本来その人材の能力に比例します。
 自分の能力を正しく評価し高めてくれる土壌がある税理士事務所で働くべきです。
 組織全体がより高い次元の仕事に挑戦している場所を選ぶべきです。

 給与は所長から与えられるものではなく、自分で稼ぐものです。

文責 井上 昭二


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