07年12月10日
みなさんは、遺産分割協議書作ってますか?
みなさんは、遺産分割協議書を作ってますか?
実務を通して最近思うことは、『皆さん相続についてよく勉強していらっしゃるなぁ・・・。』ということです。
ちまたでは、『相続を争続にしないために』というようなタイトルの相続についての本が非常に多く売られています。確かに、「自分の死後に子どもたちが相続争いをするなんてテレビドラマの世界だけで、5%の人にしかかからない相続税なんて、自分たち一般庶民には関係ないから、安心!!」と思われている方が非常に多いのも現状です。
団塊の世代の方たちは、5人以上の兄弟構成の方が結構いらっしゃるようです。相続税がかかるか、かからないかは、法定相続人が何人いるのかが非常に重要となります。
『5,000万円+1,000万円×法定相続人の数=相続税の基礎控除額』
つまり、団塊の世代の方の場合、兄弟が多いので、親がなくなっても5人兄弟なら
5,000万円+1,000万円×5人=1億円
までは相続税はかかりません。ご兄弟が多い方のほうが相続税がかからないので、『我が家に相続税は関係ない』ということになります。
しかし、相続税は関係ないからといって、忘れてはならないのが、遺産分割協議です。
相続が起こった場合には作成しておくべきでしょう。金融機関での名義変更や不動産の相続登記には遺産分割協議書(若しくは、それに代わるもの、つまり相続人全員の承諾が示せるもの)の提示が必要なのです。以前は、田舎の金融機関では顔パスで名義変更が可能な地域もあったようですが、近年はそのようなことをすることは絶対にできません。
そして、遺産分割協議をきちんと行わず、名義変更を行っていなかったために起きた悲劇も存在します。
田舎では、田んぼや畑を、家を継いだ長男(の方が多いです)が相続する慣習が存在します。とはいえ、先祖代々からある田んぼや畑を売却しようとしても二束三文・・・。そんな事情もあり、かつ、相続税もかからないから、兄弟間の暗黙の了解で長男の方が所有ということで落ち着きます。
しかし、数年後、二束三文であった土地が道路拡張等で収用されることになりました。兄弟間の暗黙の了解であったため、田んぼの名義変更をしていなかった長男は大慌て!!兄弟全員の印鑑を集めて回るのです。実際に、祖父名義のままになっている不動産の謄本をよくみかけます。兄弟たちは収用を知らずに、何気なく印鑑を押してしまいます。後日、収用の事実を知ることになるのです。兄弟は『 自分たちは相続で何ももらっていないのだから、少しぐらいお金を欲しい』 と言い出すのです。悲劇の始まりです・・・。兄弟たちは自分たちが知らない(理解していない)うちに、印鑑を押した書類は実は遺産分割協議書・・・。お盆に実家で大喧嘩・・・。その結果、兄弟が実家によりつかなくなる。ご両親はそんなことを期待してはいなかったはずです!!
そのためには、まず言い出しにくいことでも、四十九日を過ぎたあたりをめどに遺産分割についてお話をすべきでしょう。おそらく、長男は悲しみと喪主としての務めで疲れもあると思いますが、話しにくいことからはじめておく心構えが必要です。
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実務を通して最近思うことは、『皆さん相続についてよく勉強していらっしゃるなぁ・・・。』ということです。
ちまたでは、『相続を争続にしないために』というようなタイトルの相続についての本が非常に多く売られています。確かに、「自分の死後に子どもたちが相続争いをするなんてテレビドラマの世界だけで、5%の人にしかかからない相続税なんて、自分たち一般庶民には関係ないから、安心!!」と思われている方が非常に多いのも現状です。
団塊の世代の方たちは、5人以上の兄弟構成の方が結構いらっしゃるようです。相続税がかかるか、かからないかは、法定相続人が何人いるのかが非常に重要となります。
『5,000万円+1,000万円×法定相続人の数=相続税の基礎控除額』
つまり、団塊の世代の方の場合、兄弟が多いので、親がなくなっても5人兄弟なら
5,000万円+1,000万円×5人=1億円
までは相続税はかかりません。ご兄弟が多い方のほうが相続税がかからないので、『我が家に相続税は関係ない』ということになります。
しかし、相続税は関係ないからといって、忘れてはならないのが、遺産分割協議です。
相続が起こった場合には作成しておくべきでしょう。金融機関での名義変更や不動産の相続登記には遺産分割協議書(若しくは、それに代わるもの、つまり相続人全員の承諾が示せるもの)の提示が必要なのです。以前は、田舎の金融機関では顔パスで名義変更が可能な地域もあったようですが、近年はそのようなことをすることは絶対にできません。
そして、遺産分割協議をきちんと行わず、名義変更を行っていなかったために起きた悲劇も存在します。
田舎では、田んぼや畑を、家を継いだ長男(の方が多いです)が相続する慣習が存在します。とはいえ、先祖代々からある田んぼや畑を売却しようとしても二束三文・・・。そんな事情もあり、かつ、相続税もかからないから、兄弟間の暗黙の了解で長男の方が所有ということで落ち着きます。
しかし、数年後、二束三文であった土地が道路拡張等で収用されることになりました。兄弟間の暗黙の了解であったため、田んぼの名義変更をしていなかった長男は大慌て!!兄弟全員の印鑑を集めて回るのです。実際に、祖父名義のままになっている不動産の謄本をよくみかけます。兄弟たちは収用を知らずに、何気なく印鑑を押してしまいます。後日、収用の事実を知ることになるのです。兄弟は『 自分たちは相続で何ももらっていないのだから、少しぐらいお金を欲しい』 と言い出すのです。悲劇の始まりです・・・。兄弟たちは自分たちが知らない(理解していない)うちに、印鑑を押した書類は実は遺産分割協議書・・・。お盆に実家で大喧嘩・・・。その結果、兄弟が実家によりつかなくなる。ご両親はそんなことを期待してはいなかったはずです!!
そのためには、まず言い出しにくいことでも、四十九日を過ぎたあたりをめどに遺産分割についてお話をすべきでしょう。おそらく、長男は悲しみと喪主としての務めで疲れもあると思いますが、話しにくいことからはじめておく心構えが必要です。
文責:資産税コンサルティング部
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