最近よくみられる人事制度改革の原点回帰現象は、次の4つだと感じています。
①能力主義のようなベーシックな制度への回帰
②等級制度のブロードバンド化から細分化へ回帰
③社員のライフサイクルを考えたモデル賃金づくりと賃金水準
④職種別賃金から全社統一基本給+各種手当
今回は、原点回帰の2回目として「等級制度のブロードバンド化から細分化へ回帰」についてご説明いたします。
成果主義が人事制度の中心だった1990年~2000年にかけて、様々な企業では等級制度のブロードバンド化が進んでいったと思います。例えば12等級あった等級制度が5~6等級になるような現象のことです。こういった現象を人事屋の中ではブロードバンド化と表現しています。
現在、その等級制度がまた細分化される傾向にあります。ただし、単純に等級を増やすのではありません。人材ポートフォリオごとに処遇をイメージして等級を増加しているのです。例えば、横軸を勤続年数・縦軸を能力、成長度として4つのマトリクスを作ります。
そしてそれぞれの等級を設定し、統合していくのです。
【ポートフォリオ区分】    【該当イメージ】       【等級数】
左上 ⇒ 専門人材    ⇒ 外部委託やアウトソーシング ⇒ 外部委託のためなし
左下 ⇒ 流動人材    ⇒ アルバイトやパート人材   ⇒   3~5等級程度
右上 ⇒ コア人材    ⇒ 会社の核となる幹部人材   ⇒   5等級程度
右下 ⇒ ベーシック人材 ⇒ 一般の人材         ⇒   5等級程度
上記のようにポートフォリオ毎に等級数を設定し、その後全体で統合させて13等級~15等級などと設定するケースが多いといえます。

文責:ヒューマニー事業部
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