しばらくテント泊をしていなかったので、足慣らしをかねて空木岳(うつぎだけ)に登った。
池山尾根の途中まで林道があり、そこからだと1時間以上短縮できるのだが、今年の大雨で通行止めとなっている。
null
しかたないので、麓のスキー場の入口に車を止めて登ることにする。
登り口が分からないため、林道を歩く。
ずいぶん登り、通行止めのゲートを過ぎると登山道が出てきた。
あとで分かることだが、スキー場の一番上の駐車場から登山口があり、ここにつながっている。
ずいぶん遠回りをしてしまった。
ここから山道に入り、急登を登りきると林道終点の駐車場に着く。
駐車場奥からまた山道に入る。

ジグザグのそこそこ急な山道を登り、池山とのコルに着く。
どこから引いているのか、水場は音を立てて流れている。
またここには奥に避難小屋がある。
ここから本格的に登りとなる。

傾斜は次第に増して、しまいには梯子が掛かった登りとなる。
この辺りから背の荷物がずっしりと感じるようになる。
痩尾根の岩場(大地獄)の梯子やくさり場を慎重に登り、また鬱蒼とした樹林帯の登りとなる。
この辺まで来るとかなりバテバテとなる。
久しぶりのザックの重さ。日頃の不摂生のつけ。
こんなに大量の汗も久しぶり。

やっとの思いで頂上と避難小屋との分岐に着く。
ここから避難小屋までも長く感じる。
ヘトヘトで小屋に着く。
天気予報では午後から雨だったが、幸い降られずに済んだ。
誰もいないし、雨は必ず降りそうなので、今夜は小屋泊まりとする。
null
目の前はダケカンバが密生している。
まるで犬崎勉の世界だ。
バーボンが最高に旨い。

しかし疲れた。標高差1500mは予想以上に厳しかった。
8時間かかったもんなー。
テント泊の自信がなくなりそう。
晩飯のあと6時すぎには倒れるように眠った。
ずいぶん寝たなーと思ったら、まだ夜中の12時だった。
外では雨が降ったり止んだりしている。

朝はガスがかかっているが晴れると判断し、頂上に向かう。
ここはカール地形でチングルマなどが群生している。
次第にガスが取れ、南アルプスが甲斐駒から光岳まですべて望めた。
頂上直下の駒峰ヒッュテから10分で山頂だ。
null
南駒が岳がどっしりと眺められる。
木曽駒が岳は雲が取れないため望めない。
あたりは中高年の登山者でにぎわっている。
軽そうなザックが羨ましい。
null
駒峰ヒッュテからの空木岳

帰りは避難小屋までは駒石を経由していく。
null
駒石

小屋に戻りまた重たいザックを背負う。
6時間を予定しての下山だ。
しかし林道終点の駐車場あたりで限界を感じる。
クタクタになりながらスキー場の駐車場にたどり着く。
そんなわけで帰りの運転は一緒に登った、山下さんにお願いした。
同業者だが、32歳と私より24コも若い。
いま山登りにハマっているという。
一番楽しい時期だろう。
迷惑掛けたけど、これに懲りないでまた登りましょう。

自宅には6時30分頃着き、風呂に入り飯も摂らないでビールを飲んだ。
生き返るとはこのこと。ヤレヤレ。