09年12月16日
租税特別措置法の見直し方針
租税特別措置法(以下「措置法」という。)の見直しが行われると新聞等で話題になっていますが、措置法とは一体何なのか、一般の方にはあまり馴染みがないと思われます。措置法とは、簡単に言うと「特定の政策目的のため法人税や所得税などの減税措置等を一時的に適用する措置を定めた法律」で、期限が切れれば自動的に失効します。住宅ローン減税や今話題のナフサ減税などはこの措置法に定められています。
政府の税制調査会は、この措置法について、特定の業界のみに適用されていたり、実態が不透明であるとして、課税の公平・透明・納得を図るために税負担を軽減する政策税制措置約530項目のすべてを対象に抜本的見直しを行うことを発表しました。今後4年間で行われ、平成22年度では、期限切れ47項目を含む78項目が見直しの対象となるとされています。
見直しは、まず、1.期限のある措置を期限到来時に廃止することを原則とし、2.延長を認めるかどうかは、合理性・有効性・相当性の有無を判定する6つのテストを行うといった2段階で実施するとしています。
先に挙げましたナフサ減税の見直しには、産業界の反対が特に強いと言われています。ナフサは措置法でも免税規模が最大で3.6兆円規模に上るうえ、家電や自動車、衣服など幅広い製品に影響が及ぶため、調整の難航は必至になることと思われます。
もし、このナフサ減税が失効されますと、企業の税負担が増え、その分が価格に転嫁されれば、幅広い製品の値上がりが予想されます。消費不況とデフレが深刻化するなか、企業が価格に転嫁できない場合、企業の業績が圧迫され、雇用や賃金収入が一段と悪化するといった懸念もあります。
免税額が巨額のため、国としては何としても切り込みたい分野でしょうが、国民生活に与える影響も大きいため、ナフサに限らず、措置法を廃止する場合には、先のテストを経済的にも総合的に考慮して十分な審議がされることを期待するばかりです。
↑↑ランキングに参加しています。クリックをお願いします。
↑↑弊社ホームページもぜひご覧下さい。
政府の税制調査会は、この措置法について、特定の業界のみに適用されていたり、実態が不透明であるとして、課税の公平・透明・納得を図るために税負担を軽減する政策税制措置約530項目のすべてを対象に抜本的見直しを行うことを発表しました。今後4年間で行われ、平成22年度では、期限切れ47項目を含む78項目が見直しの対象となるとされています。
見直しは、まず、1.期限のある措置を期限到来時に廃止することを原則とし、2.延長を認めるかどうかは、合理性・有効性・相当性の有無を判定する6つのテストを行うといった2段階で実施するとしています。
先に挙げましたナフサ減税の見直しには、産業界の反対が特に強いと言われています。ナフサは措置法でも免税規模が最大で3.6兆円規模に上るうえ、家電や自動車、衣服など幅広い製品に影響が及ぶため、調整の難航は必至になることと思われます。
もし、このナフサ減税が失効されますと、企業の税負担が増え、その分が価格に転嫁されれば、幅広い製品の値上がりが予想されます。消費不況とデフレが深刻化するなか、企業が価格に転嫁できない場合、企業の業績が圧迫され、雇用や賃金収入が一段と悪化するといった懸念もあります。
免税額が巨額のため、国としては何としても切り込みたい分野でしょうが、国民生活に与える影響も大きいため、ナフサに限らず、措置法を廃止する場合には、先のテストを経済的にも総合的に考慮して十分な審議がされることを期待するばかりです。
文責:法人ソリューション部
↑↑ランキングに参加しています。クリックをお願いします。
↑↑弊社ホームページもぜひご覧下さい。