~一般社員にやる気を持たせる方法~
●孫子の七計
 以下は「孫子の七計」である。
『主いずれが道あるか。天地いずれが得たるか。法令いずれが行わるるか。兵衆いずれが強気か。士卒いずれが練れたるか。賞罰いずれが明らかなるか。われ、これを以て勝負を知る。』
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 現代文に訳すれば、つぎのようになる。
1、 経営トップに、明確な経営方針はあるか。
2、 経営陣は、ライバル企業と比べて有能か。
3、 事をなすに当たって、タイミングの選択は当たっているか。
4、 守りの要であるマネジメントは、ライバルに勝るか。
5、 前線の、監督者や営業マンたちは燃えているか。
6、 前線をじかに動かす中間リーダーたちは燃えているか。
7、 信賞必罰はきちんとやっているか。
 このように現代の企業経営に置き換えても通用するのが、この「孫子の七計」である。
 中でも注目したいのは、6のリーダーの条件である。
 リーダーの条件といえば、人格とか人柄から始まり、統率力などさまざまに言われるが、顔の向きがまるで違うものだ。顔の向きとは、自分の人事権を持つ人への顔の向きである。
 部下の顔に慶びを与えるリーダーは、自分への評価を考えてはいないものだ。ところが、自分への評価を考えたリーダーとは、上司の方ばかりを向いている。
 ところでリーダーとは、役員、部長、課長クラスを指している。
 この役員、部長、課長の三役が、どっちの方向を向いているかで、課長以下の社員の志気が違ってくるのである。
 即ち、中間幹部次第で一般社員の志気は違うのである。中間幹部がふらついていると、一般社員は燃えないのである。
15年09月01日 | Category: profile
Posted by: mao
~仮説には失敗がつきまとうもの~
●仮説なきところに創造なし
 ノーベル賞を授与された中村修二さんは、例の青色ダイオードの開発に成功した四国の会社で長い間、「ゼニにもならん物ばかり作りおって・・」とか、「毎日何をやってんだ、会社の穀潰しが・・」などという陰口の中で、歯を食いしばって辛抱したあげく成功した人だ。
 この中村さんもそうだが、発明者はもちろん経営者にしても、新しい何かを創造して進歩発展への道筋をつける人の多くは、「仮説力」を隠し持っている。
 仮説力とは、「こんな方法や手段を採用すれば、より良い成果が得られるのではなかろうか?という、仮の方法・手段を取り入れ行動すること」である。仮説だから当然行動の結果を検証することになる。この検証の結果は、「う~ん、やはりダメか!」ということになる。
 この「ダメか!」が何十回も何百回も続く。中村さんの場合、この「ダメか!」が何十回どころか、500回以上だった」ということである。
 故人だが、HONDAの本田宗一郎さんも、この「ダメか!」を、いやというほど経験した人だから、本田さんの口グセは、「俺のやったことが成功というのなら、999回の失敗の揚げ句、1回成功したということだ」という言葉を残している。

●新しい道を作る者は失敗を恐れない
 昔、ミサワホームを立ち上げた三沢千代治さんが、「30にもなって、一つとして失敗経験のない人間は、危なっかしくて管理職には登用できない」と語ったが、その真意は、<そういう人間はもともと、失敗しそうなチャレンジをしない人だから>と説明していた。
 そういう人は、人の歩いた道しか歩かず、自分で道を作ろうとしない人間なのだ。
 失敗を恐れる者は、問題意識も希薄、創造意欲も希薄、そして仮説の力も希薄である。
15年08月01日 | Category: profile
Posted by: mao
~成功者は必ず“チェンジメーカー”である~

 それこそ神代の昔から、“変化”を経て世の中は進歩し発展してきた。
 つまり“変化”はチャンスと道連れで訪れる。だから変化から逃げる人と、変化に挑む人とは、変化のときが人生の分水嶺となり、大きく天地や禍福に分かれることになる。
 たとえば“ダンボール”の誕生も、当時は大きな包材イノベーションとして評価されたものだが、開発に成功する直前、開発者(井上貞次郎=レンゴーの創業者)の仲間二人は、「こいつと一緒にいたんじゃ、とても成功の美酒なんか飲めるもんじゃねえ」といって逃げている。
 井上の一張羅のどてらまで剥ぎ取るようにして、井上の前からとんずらしている。
 しかし彼らが逃げた直後、井上は大成功したのである。
 変化を読めなかった逃亡仲間と、変化をモノにした井上は、人生を大きく分けたのである。
 ところで、いまや当り前の社会現象になっている“コインパーキング”。これを最初にスキ間商法として着眼した人は、西川清という人だ。パーク24㈱の創業者(故人)である。
 西川さんは、バブル経済による不動産ブームで全国各地に虫食い跡のように出現した空き地に注目した。土地の所有者も、売ろうに売れずの持ち腐れ。土地活用の知恵も浮かばない。
 そこで、土地の所有者にも喜ばれ、街でのチョイ駐車に困っていた人たちにも喜ばれることに着眼して、コインパーキングを始めたのである。
 米国には、チェンジ・テーカー(変化の後追い人間)の呼び名がある一方、チェンジ・メーカー(変化を創り出す人)の呼び方もある。西川さんは当然チェンジ・メーカー。
 ところで定番のテレビ番組に<カンブリア宮殿>というのがある。司会は作家の村上龍氏。
 見ていない人がいたら、経営者必見の番組と思う。ぜひご覧あれ。
 この番組で取材対象になる人のほとんどが、チェンジ・メーカーであるからだ。見た人の多くは、なるほど!と首肯納得することが多いはずだ。
 ある時「こういう商人こそ、変化を生み出すチェンジ・メーカーではないか」と思った番組があった。なんとOLやサラリーマン向けに“ランチ定期券”なるものを発行し、お値打ちプライスで固定客をつかんでいるのである。こういう人はまさに、知恵でありチェンジ・メーカーではないか。
hennkaha
15年07月01日 | Category: profile
Posted by: mao
15年06月01日

人材とは?

●前例なき特命業務をさせれば、真の人材は判然とする

 500人規模のある会社に、“人材育成”の巧みな人事担当常務がいた。この常務は、「この男は、将来上級幹部になりそうだ」と思うと、社内には前例のない仕事を特命としてさせる。
 たとえば、こんなことがあった。
 会社のトラックが、タクシーに追突した。タクシードライバーは長期入院をする羽目になり、会社は加害者になった。
 入院が6ヶ月も続いた頃、この常務は総務課長を呼び、こんな特命業務を与えた。
 「タクシーへの追突事故だが、いつまでも現状のままというわけにもいくまい。医師の許可があり退院したら、いわゆる慰謝料や損害賠償などで決着をつけなきゃなるまい。そこで当社として相手の被害者に、一体どのくらいの経済支出で決着が可能なものが、ひとつ試案をはじき出してみてくれないか」
 するとこの総務課長は、担当業務を犠牲にすることなく、精力的に研究を始めた。書店からは、交通事故の後始末としての示談や裁判の判例に関する書籍を購入し、図書館にもよく足を運んだ。
 やがて2ヵ月もすると総務課長は、A4大で約50枚にも及ぶ報告書を提出した。一般社員はだれも知らない。
 常務はレポートを一気呵成に読み上げた。内容に驚嘆した。
 法律事務所並みの論理的な内容だ。よくここまで調べたものだ。
 約半年後に会社は被害者との示談が成立し、必要な経済支出をした。もちろん弁護士が間に立った。
なんとその金額は、ほぼ総務課長が試算した金額に限りなく近い近似値で決着した。この課長はやがて、子会社の社長に抜擢されたが、やがて親会社を超える業績をあげるようになり本社に戻った。
 いまは本社の専務だが、数年後の社長として疑う者はいない。
 常務は会社を去っていたが、見事な置き土産を残してきてくれた。

●伸びる人材は、企画力と創造力&研究力を備える

 輝く能力を秘めている者は、前人未到の分野を切り拓く意思と能力を秘めているものだ。
 部課長でも会議の場で、よくこんなタワケを言う者がいる。
1、   時間が足りなくて、できなかった。
2、 前例になるものが何もなく、できなかった。
3、 有効な資料の所在がわからず、時間に間に合わなかった。
4、 本業が忙しく手が回らず、できなかった。
5、 自分一人だけの作業だったから、できなかった。
 特命事項を与えると、よくこんな言い訳をする者がいる。この種の言い訳こそ、私は上級幹部には向いていません、と自ら白状するようなものである。
 御社でも、将来もっと伸びる人材か、それとも当座の頭数かを見立てをしたいときは、社内に前例のない仕事を与えるのがいい。
 「そんな仕事はしたことがありません」と、相手が難色を示したらその場で、凡材中の凡材と思うがいい。
 人事異動でも人材か凡材は、簡単に見分けがつく。
 凡材は、過去の経験の延長でできる仕事を喜ぶ。
 真の人材は、未経験の新分野への異動に夢を抱いて興奮するものである。凡材中の凡材は経験を喜び、人材は未経験の新天地に、挑戦する喜びに興奮するものだ。
15年06月01日 | Category: profile
Posted by: mao
●鯉のぼりは経営の知恵
 サンフランシスコの街で低層ビルだがおもしろい建物があるという。
 どんなビルかというと、1年365日、1日も欠かさず屋上に、鯉のぼりが揚がるビルというのだ。でかい鯉のぼりが赤と黒の2匹、4階建ビルの屋上で天空に舞っている。
 このビルのオーナーが日本を訪れ、鯉のぼりを見て惚れた・・というのである。
 さて、愛媛県下の、ある自動車整備工場のことである。
 この工場の、奥の土手側を除く三方の敷地には、約15本の鯉のぼりが、天空にはためいている。もちろんそれらの鯉のボディには、<○○○自動車整備工場>の文字が描かれている。
 いつの間にか周囲は、「鯉のぼりの整備工場」と噂するようになった。
 そして、こういう口コミが広がるにつれて、持ち込まれる整備車両も増えていった。当然売上高も増え、商売繁盛という結果に結び付いたことは言うまでもない。
 やがて、連れられてやって来た子供たちにあげる≪ミニ鯉のぼり≫が提案され、いまは小ちゃい≪ミニ鯉のぼり≫が宣伝効果を押し上げている。
 いつの間にかこの工場の特色は“女性ドライバーの客が多い工場”ということになっている。ということは、軽自動車の整備が多い、ということである。

●ランドマーク戦略は、応用範囲が広い
 ある日、整備工場の以前からの客である八百屋の旦那が、工場の社長に相談を持ちかけた。
 「あんたんとこの敷地は広い。あの隅っこでいいから、“生産農家の直販・朝採り野菜”という看板を出させてもらえんかね・・」
 たしかに敷地は広い。空き地のまま遊ばせておくよりいいかも・・。そう思った社長は了承した。準備万端整え1週間もすると、工場敷地の一角に野菜の即売所も営業開始。
 いまでは主婦たちに大人気で、野菜を買うだけのためにこの工場にやって来る主婦も多い。
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 この“鯉のぼり作戦”を普遍化して、≪ランドマーク戦略≫と呼んでいる。ランドマークとは、“陸標”のことだが、簡単に言えば“陸上の目じるし”ということである。
 御社が小売り業やサービス業だったりしても、この≪ランドマーク戦略≫はお役に立つはずである。
 要するに、「いつも鯉のぼりが揚がっている会社の前で・・」というように、何かの目じるしに使われるようになれば、それはとりもなおさずパブリシティ効果に繋がったのだ。
 (★パブリシティ=広告宣伝費をかけないのに、広告宣伝的な効果が現れること)
 ≪ランドマーク戦略≫、なかなか応用範囲は広い。ご活用を工夫なさってはいかがですか?

15年05月01日 | Category: profile
Posted by: mao
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