07年12月19日

今年の漢字

今年の漢字が「偽」と発表されました。

世相を現すと言いますが、「偽」が今年であると言うことは、
悲憤に耐えないと清水寺の管主さんがおっしゃっていました。

全く同感なのですが、大阪府知事選挙に立候補した橋下さんが著書に
「政治家と弁護士はウソをつく」
という風に書いておられるのだが、折りしも「年金」問題で公約違反と
国会で騒がれているのは、どうだろうかと思います。

因みに、06年は「命」、05年は「愛」、04年は「災」、03年は「虎」、
02年は「帰」、01年は「戦」、00年は「金」、99年は「末」、
98年は「毒」、97年は「倒、96年は「食」、95年は「震」・・
とあります。

さて、来年は、どんな漢字なのでしょうか?

「楽」とか「笑」や「夢」であって欲しいですね。

07年12月19日 | Category: General
Posted by: nasablog
早いものですね、今日は12月1日です。

公私ともども忙しいですね。

昨日は、お客様の会議後、忘年会に参加しました。

数字が良い時の「宴会」は楽しいですね。

そんな風に、いつもありたいのですが、
世の中は厳しいですね。

さて、1年を締めくくり、次年度の計画や展望を考える時期であり、
「利益計画」の作成に追われている方もおられると思います。

そこで、まず、今年を振り返って見て、
皆さんの感想は、
☆もう、12月? 今年は何もできなかった!
☆まだ、12月? 今年はいろんな事が出来た!
のどちらでしょうか?
という質問を投げかけたいと思います。

一度、今年を「一言」で表せば、何になるか考えてみてください。

実は、私は、恥ずかしいのですが、
☆もう、12月? 今年は何もできなかった!
の方です。

「えッ!経営コンサルタントじゃないんすか?」
という声が返って来そうですが、
「現実」を受け止めるしかないのです。

何も怠惰に終った訳ではないのですが、
お客様のご都合もあって「予定」が滑った
のです。

その分、来年が楽しみなのです。

「じゃ、実際に「何」に取り組んで来たか?」
と申しますと
「陳腐化しない」
という思いで自己革新の機会をメイクして来たのです。

すなわち、
★社内的には、
・前澤さんがWeb技術でフラッシュ化を効率よく実施できるように
 なったこと
・このメール・ニュースを発行して約200件に送るようになったこと
★社外的には、
・BBC4ITやSASのセミナーに出て勉強する機会が出来たこと
・お客様とNewビジネス・モデルを構築することに着手したこと
・何よりも見込み案件が増えたこと
などに取り組んだことなどです。


■「3つのコツ」

「陳腐化」しないということ、すなわち「時代遅れ」にならない事です。

ちょっと身近な話ですが、
先日、20年近く愛用していたセイコーのドルチェが壊れたのですが、
その機会に、ソーラー発電・チタン素材の時計を買いました。

これが「時流適応」なのか?
と言われると辛いものがありますが、
★「より若い人に近づきたい」
という思いもあって、購入したのです。

11月26日 (月)のNHK「視点・論点」で、
NPO法人コミュニティ支援センター理事長の相原和幸さんが、
★「退職後の雑学生活入門」
という題で興味深い話をされていました。

要点をご紹介すると
★1)「場読能力」・・その場の空気が読めることが大切なのだが、
 自分がシルバーになっているのを忘れて、自分中心の発言・行動になり
 地域社会などの周囲から嫌われる
★2)「目線効力」・・相手がどんなに年齢差のある若者でも、知識や経験が
 自分より少ない人にも、決して、上から見下ろすような態度を取らないことで、
 常に対等の目線でお付き合いをすることが重要である
★3)「失敗話力」・・、「他人の不幸は蜜の味」という言葉があるが、
 「失敗話力」を身につけて、自分の欠点や、失敗談を少々面白おかしく
 フランクに話せる会話力を身につけること
という3つがコツなのだそうです。

なかなか興味深い内容なので、シルバーの方に限らず身につけると役立つ話
が満載されていました。
さらに詳しくは、
http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/400/5843.html#more
をご参照ください。

自己弁護になりますが、
クライアント先の社員さんを巻き込むことが成果に大きく影響する
そういう仕事なので、
この「3つのコツ」は、
ホントに心に磁石のように食い込みました。

もっともっと、若く柔軟性に満ちた存在になりたい
と思っています。


■「時流適応・力相応・一番主義」

船井先生の言葉に「時流適応・力相応・一番主義」があります。

つねに「時流適応」する必要があるのです。

先の「3つのコツ」も重要ですが、
★いろんな機会を捕まえて「時流」との「ズレ」を認識する努力
が大切と思います。

私は、本年、いろんなセミナーに出掛けて勉強する機会を持てました。

IT関係のセミナーでは、カタカナ語や3文字省略語などが乱発されますが
基本的なベースは、何も大きく変化していない
という感じだったので、「ズレ」を微調整するだけで済みました。
参照:「3PL」・・生産(Product)・販売(Sales)・在庫(Inventory)

しかし、「時流適応」という点に満足している訳には行かないのです。

その「時流適応」していると思う「事柄」が、
★「力相応・一番主義」で実践できるか?
という点が大事なのです。

私は、評論家みたいなコンサルタントで終わりたくないのです。

社名のAMIは
Advanved Management with Information
の頭文字であり、
フランス語で「仲間」という意味を持っています。

「力相応・一番主義」で実践できる部分で、クライアントの一員となって
★一緒に働きたい
と思っているのです。

私は、毎年、この時期に一年の「棚卸」をして、
「回顧と反省」
を行って、そこから生まれる「展望」を描くようにしています。

これは、トヨタオート大阪時代から身につけています。

単なるシステム部門に終わらずに、
自ら求めて「新しい技術」にチャレンジしていました。

N生命では、ホストとオフコンを接続するAPPCという手順に挑戦し、
その技術で、
トヨタとのSNUF方式での接続や部品共販と「改造全銀手順」に挑戦し、
社内にその技術を活かすことができました。

また、「MRP」という生産管理システムも経験して、
自社で「JIT方式」で仕組みをつくる時にそのノウハウを活用しました。

ともかく、コンピュータ・メーカーの営業員が
「栩野さん、今年くらいは何もせずいたら」
と言ってくれるほどにチャレンジしました。

このチャレンジ精神があるから、
当時、8名いた部下たちもついて来てくれたと思っています。

今、58歳になり、小さなコンサル会社を経営しているのですが、
このチャレンジ精神をベースにして来ました。

自社の体力に応じた「一番」を見つけよう
という意味です。

「一番」という事を見つけることでチャレンジが始まるのです。

「一番になりたい」という思いが、社員全員が共有しアクションできる
という体質・風土づくりがベースとして重要です。

当社は「Web2.0」時代に適応して、
しかも、コンテンツづくりで具体的に貢献できる
というスタイルのコンサル会社です。

システム開発においては、「プロジェクト」志向で、
単に、お客様の要望を伺って、受身のシステム開発に留まるのではなく、
コンサル的に、まずは、現実の問題点を洗い出して、
「改善」x「システム」
という二刀流でプロジェクトをリードして行くスタイルです。

自分たちが発信する「影響力」で社員さんを巻き込む方式なのです。

社員さんを巻き込んで、
「思い」を共有する「人づくり」
を目指しています。
07年12月01日 | Category: General
Posted by: nasablog
07年11月22日

向日性について

■「向日性」について

「天地自然の理」という言葉があり、
古くは、二宮尊徳翁も使われています。

この古くから使われている「天地自然の理」は、
何事も大自然の法則に照らし合わせて判断するのが良い
という事が骨格になっているようです。

この「天地自然の理」の中に、
「向日性の原則」
と言うものがあります。

特に、顕著なのは植物なのですが、
植物は、太陽の陽が差し込む方向に向かって成長する
という大原則なのです。

この原則を人間に当てはめると
若干、難しい面が出て来るのです。

それは、人によって好みや気分によって違うからです。

特に、気分に左右されやすく、
日頃は、明るい活発なことが好むタイプでも、
気分によって、明るいことがうるさく感じるのです。

しかし、その大半は、やはり大原則に従っているのです。


■「記憶に残る長嶋、記録に残る王」

私たちの年代では、
「記憶に残る長嶋、記録に残る王」
と言われたことがありました。

どちらも常勝時代の巨人軍の中核バッターです。

2人の選手としての数字を見ると「世界の王」と言われるように、
ホームラン数などは、圧倒的に王選手の方が上なのです。

しかし、人気という面では、この数字に関係なく、
圧倒的に長嶋さんの方が高いのです。

この現象を
「記憶に残る長嶋、記録に残る王」
と表現したのです。

「記憶に残る」という事は、
試合というドラマのクライマックスで主役の働きをした
という点も見逃せないのです。

いわゆる「勝負強い」ということなのです。

確かに、「勝負強い」と人気が出るのですが、
長嶋さんの突出した「人気」という要素を考えてみると、
★「勝負強さ」、「意外性」、「派手なパフォーマンス」
の3要素が揃っている点が凄いのです。

確かに、「勝負」という面では、
王さんのホームランは、試合の趨勢が決まった後のダメ押しのような
場面が多かったのです。

勝負を分けるシーンでは、
長嶋さんの活躍
が目立ったのです。

その他に、独特の表現術、
「いわゆる〜、その〜、一つの〜・・」という語り口調や、
意外な英単語の使用も「魅力」でありました。

また、三振するにしても派手なパフォーマンスがあって、
強烈な印象を与えてくれました。

これらの要素に加えて、
顔から来る印象でも、王選手は肩苦しい印象があるのですが、
長嶋さんには、口調も手伝って「明るさ」があるのです。

この「勝負強さ」、「意外性」、「派手なパフォーマンス」などの特性は
長嶋さん独特のものです。

中畑選手などもマネたようなのですが、3拍子揃わないのです。


■「意外性」&「面白い」

このように、長嶋さんの素晴らしさは
★「勝負強さ」、「意外性」、「派手なパフォーマンス」
の3拍子が揃っていることなのですが、
我々、凡人が心得るべき点を学ぶ必要があります。

私は、「意外性」&「面白い」という要素に着目して、
俳優の西田敏行さん
がモデルと考えています。

西田さんは、言うまでもなくマルチ・タレントで
いろんな才能をお持ちですが、ある一点を除くと普通の芸人さん
かも知れないのです。

西田さんは、「つりバカ日誌」などの映画で人気がありますが、
彼の先天的な要素である「顔つき」や「スタイル」という面では、
凡そ、人気が出ると思えないのですが、
彼は「意外性」という面を発揮して、結構、「面白い」という面
で突出しているのです。

この「意外性」&「面白い」が重要なのです。

高橋英樹さんなどの2枚目スターがTV番組に出演して、
意外性を発揮しようとされていますが、
西田さんは、本芸で意外性を発揮されているのです。

西田さんは、最近、CMにも出ておられますが、
通常の俳優さんのように、語るだけではインパクトが弱いので、
「裸踊り」をいれてCM界の脱常識的な「面白さ」
を加えています。

おそらく、「裸踊り」を省くと平凡なCMに終っていると思うのです。


■「実践のコツ」

このように、「意外性」&「面白い」が良いのですが、
「じゃ、どのように、実践すれば良いのか?」
という点が課題になります。

ある時、「オール電化」関連の話ですが、
「IH料理教室」に主婦8名集めて、3件受注した
という事例があります。

この成功要因が「意外性」&「面白い」だったのです。

お客様の「IH料理教室」が終った後、試食会の前に
★ホテルのシェフのような格好をして現れて、
★「僕が皆さんに特別料理を作って、ご馳走します」
と言って、一度、うやうやしく冷蔵庫の中を見渡して、
★たまご焼き
を作った営業マンがいたのです。

これは、大喝采だったそうです。

そうですよね。

「IH料理教室」に来ている主婦相手に、
自分が主婦以上の料理をつくるのも良いかも知れませんが、
「さぁ、つくるぞー!」
と思わせる一流ホテルのシェフの井出達から出た
「たまご焼き」
って、凄い「オチ」と思いませんか?

これで、オープン・マインドになって、楽しい懇談があって、
3件受注できた
という事でした。

普通は、ゼロ件に終るケースが多いのです。

彼の「意外性」&「面白い」は、今も発揮されています。


■「楽しい・楽しい・・」

実は、私は何も芸のない、どちらかと言う「くそまじめ」な感じです。

親に感謝するのは、
「福顔」
に産んでくれた事です。

今、58才ですが、ずっと若く見えるようです。

こんな私が、経営コンサルタントという商売でやっていけるのは、
マイ・ブームとなっているコツがあるのです。

それは、いつも「くそまじめ」に仕事しているのですが、
ある時、古いお付き合いのキョーラクの辻専務から電話があったのですが、
この時、あるお客様への資料を書いている途中だったので、
電話の会話が弾まなかったのです。

辻専務は、
「栩野さんとこは、前澤さんだけが合格や!」
と叱って下さったのです。

理由は、
「電話応対のトーンが低い!」
という事だったのです。

「とちのでーす!」
と語尾を上げるようにしなさい
と教えてくださったのです。

私にも言い分があったのですが、
「腑に落ちた」
状態だったので、
「これからは、何でも、やる限りは楽しくやろう」
と決心したのです。

もちろん、語尾をあげるように心掛けました。

さらに、「何でも楽しくやるぞ!」と決めたのです。

気分が乗らない時もあるのですが、
「楽しい・・楽しい・・」
と暗示のように気合をかけていると、
徐々に、「楽しい」が自分に乗り移り、
暗示にかけたような状態になるのです。

そして、不思議なのですが
「面白い」という興味に変わってくるのです。

「楽しい」から「面白い」状態へシフトすると
ホントに集中力が働いて、
アッという間に終る感じになるのです。

これは「会話」も同じなのです。

「楽しい・・楽しい・・」を心掛けると
自然と表情も明るくなり、
相手の反応にも「笑い」というリアクションが可能になり、
ドンドン、関係がよくなって行くのです。

ある方は「笑い」がキーポイントで、双方に、「笑い」が出て来ると
自然と「財布」も笑って口を開けてくれると教えて下さいました。

「楽しい・楽しい・・」という暗示を試して下さい。 

きっと、よくなるように思います。
07年11月22日 | Category: General
Posted by: nasablog
07年11月14日

歯茎から血が出る

最近、歯ブラシを小さく・硬いものに変えたら、歯茎から血が出るようになった。

本当なら歯医者さんに行って治療してもらうのが良いのだろうが、どうしても、足が向かない。

2日目は、少しになって来たので、このままにしておこうと思う。

しかし、会社の女子社員に話すと「絶対、歯医者に行きなさい」ということである。

私は、歯医者さんが嫌いという訳ではないが、こんな位で行く気にならない。

その気持ちに「絶対、歯医者に行きなさい」の言葉が交差するので、揺れ動くのである。

困ったものである。

やはり、優柔不断なのだろうか?
07年11月14日 | Category: General
Posted by: nasablog
07年11月06日

金持ち父さん

■「金持ち父さん」

私は、昭和24年7月生まれですから、満58才3ヶ月という年齢です。

サラリーマンなら、あと2年もしないうちに
「定年」という「激変」が来ます。

お蔭様で平成7年に独立していますので、定年の心配はないのですが、
それでもお客様あっての話です。

私も友人もシルバー時代を
「如何に生きるか?」
が課題なのですが、
年金も期待出来ない状況なので「不安」が一杯なのです。

共通する「不安」は、
・健康への不安
・金銭的な不安
・生活面への不安
などです。

「健康」は、10年先への投資という事なので、今更、慌てて何かをしても
どれほど効果があるとは思えないのです。

58才になり、年相応の衰えが出ていて、ゴルフなどでは、飛距離を求めて、
新しいドライバーを探し求めているのも事実です。

「ドライバー・マジック」と呼んでいるのですが、
ゴルフ道具の進歩は目覚しいものがあって、
ゴルフのクラブやボールに留まらず、靴や手袋、さらに、ウエアまで
ドンドン進化しています。

テクノロジーが体力の衰えをリカバリーしてくれるのですが、
それにはお金が必要になるのです。

「生活」は、経営コンサルタントという仕事をしていますので、
すでに、独立という「激変」を乗り越えているので、友人のように「定年」という
激変はありません。

とは言っても、お客様あっての仕事なので、
・自分の得意分野を大切にしながら
・陳腐化しないように最新を追いかけ
・しかも老害にならないように「聞く耳」を持ちながら
という事を心掛けています。

そして、もっと、積極的に若い人とお付き合いして、
自分のトヨタやIBMを通して得た経験を伝える機会を多くしたい
と思っています。

残る「不安」は、「金」なのです。

最近、この「金」に関して「まさか?」と思うようなことがあったので、
今回、「金持ち父さん」と題して書いています。


■1つ目の「まさか?」

1つ目の「まさか?」は、
先日、友人が来て「5800万円の収益マンションを買う」という話が
あった事です。

最初、「それは、うらやましい話だな!」と思って聞いていたのですが、
よく聞くと、
★元来は、1億円以上だったものが、ドンドン下がっって来た物件で
★しかも、その5800万円を銀行から調達して投資する
というのです。

「値下がりの激しい物件」
「全額借金」(それも25年返済)

ちょっと、おかしい?
と思うのです。

確かに、これから不透明な時代が続くので、
財産をポートフォリオ管理で分散させるのは賢明な話と思うのですが、
それは、今、持っている財産についての話と思うのです。

「幾つまで生きるの?」
と聞いたのです。

25年後と言えば、彼は、85歳になるのです。

その頃まで、生きているかも知れませんが、
★その収益マンションが、いつまでも、稼いでくれる保証もなければ、
★どんな人が入って来るかも知れないことや
★ドンドン下り坂の経済かも知れない
などと「不安」材料をアドバイスしたのです。

でも、彼は「5000万円くらいで交渉しよう」
と言っていました。

彼は、今でも「金持ち父さん」組と思うのですが、
「欲」というものの前には、「ほどほど」はないのですね
そんな人間の本質を垣間見たのです。

その後、このような話の先行事例となる友人に会いました。

彼は、サラリーマン時代の友人で、大阪市内の一等地に実家があって、
7年ほど前に、親から受け継いだ家を
借金して「収益マンション」に建て替えた人です。

彼は、在職中に
「マンションを建てる」
と夢一杯に輝いて話してくれました。

なにせ、一等地なので
「うらやましい!」
という一語に尽きるものでした。

そのマンションの上層階で生活しながら、1階で居酒屋をしている
という友人なのですが、
確かに、収益マンションを建てたという時は、顔は輝いていましたが、
徐々に、現実が迫って来ているのか、
「精気」が薄れて来ているのです。

先日、会った時は、
「金の臭い」がかすれて「貧乏」が漂った感じ
がしました。

彼も大部分が銀行からの借金であり、
家賃収入と居酒屋の収益で
返済しているのです。

一等地の「収益マンション」と言えども、計算通りではなく、
ドンドン周囲に大きなマンションが乱立して競争激化しているのです。

また、にわかに始めた居酒屋も、
最初は、職人さんを雇っていたのですが、
今や、家族経営になるほどに勢いが無くなっている
のです。

この友人は、元来、コツコツとしたタイプなので、
この環境下で、彼なりの生活をして行くと思うのですが、
「収益モデル」というリスクの上で成り立つ「幸せ」の危うさ
の一端を垣間見たように思うのです。

でも「収益マンション」に目が眩む方が多いのですね。

彼の7年の変化を見て、目を覚まして欲しいですね。


■2つ目の「まさか?」

次の話は、ホントに驚いたのです。

この方は、お客様の社員さんなのですが、ある日、
「栩野さん、資料を送ったので、よろしく頼みます」
という電話が来たのです。

数日して、郵便物が届いたのですが、
会社の封筒ではなく、個人で出している封筒なのです。

怪訝に思いながら、封を切ってみると
あるマルチ商品(今は、システム販売と呼ぶそうだが)の申込書
だったのです。

この方は、サラリーマンとしては立派な方なので、
私も尊敬していたのですが、
幾らなんでもマルチにハマり込むとは思わなかったのです。

私は、信条として「マルチ」を拒否しています。

何故なら、そんなに良い商品なら堂々と流通網に乗せれば良い
と思うからなのです。

「あやしい商品」だから「欲」に訴える売り方しかないのです。

私は、
「マルチに手を染めると友人をなくす」
と警告しています。

ところが、彼のように立派なサラリーマンすら
「マルチ」に手を染める時代
とビックリしているのです。


■「金持ち父さん」

ロバート・キヨサキさんの「金持ち父さん、貧乏父さん」という著書が、
2000年に発行されて、結構、売れたようです。

内容は、私の人生観とは全く正反対の方向で、
「金融」や「不動産」投資で利殖して労せず稼ぐ
というアメリカ人的な発想のものであります。

著者の子供時代に、友人のお父さんから現実を通して教えられたこと、
すなわち、
★自分の父は高学歴でハワイ州の公立大学の教授なのだが、
給料が増えても家賃の高い家に引っ越して、常に、貧乏しているが、
★友人のお父さんは、ストアを経営していて、人を雇いながら、
悠々としている
という事実の対比から始まっています。

そして、コツコツ働いて名誉ある地位についても
「利殖」がうまくなければ、
「貧乏父さん」のままであるとして、
自分は、その脱出法を考え出して「利殖」で成功した
という展開であります。

確かに、私にも「金持ち父さん」になって、
家族を裕福にしてやりたいという思いがありますが、
「利殖」で自分が裕福に生きたい
という点に合点が行かないのです。

ちょっと、私には、受け入れられない部分が多いのですが、
最近の風潮を見ていると「投機」や「利殖」が蔓延しているようで、
いろんな弊害が出て来ないかと危惧しています。

日本でも、村上さんやホリエモンから「円天」や??の宗教など、
「倫理観」の欠如で「金銭」に「人格」を失った事件が多くなっています。

村上さんが、TVで
「金を儲けてはいけないのですか?」
と言いながら投獄されたのは、象徴的に思うのです。

私は、まだ運の良い方の人間で、
・ゴルフ会員券は、値上がりの前、昭和61年1月に底値で購入し、
・自宅マンションは、昭和59年12月に底値近いところで購入した
という幸運な面がありました。

その後、どちらもドンドン値上がりして、
妻は「ゴルフの会員券を売ったら」と言いましたが、
私は「ゴルフが好きだから」と答えて、?千万円を稼ぎ損ねました。

自宅マンションも億に近いところまで跳ね上がりましたが、
実際に住んでいるので、さすがに妻も売ろうとは言いませんでした。

もし、売っていたら、これも?千万円の利益があったのでした。


■基本は「自己所有」

しかし、私の基本は「自分が使用する」なのです。

この辺が、「金持ち父さん」と大きく違うところなのです。

最近、竹中平蔵元大臣も「金融」で稼ぐという風な著書を出して
いるように、コツコツよりも「濡れ手で粟」という風潮なのです。

竹中さんの「金融」は、日本の立ち位置が「農業」から「工業」へシフト
したが、「サービス」から「金融」へというシフトがうまく行っていない
という危惧から出ているのだと思います。

しかし、トヨタ自動車を例に上げれば、製造業として収益が大きくて、
その収益が、無借金経営から生まれた「金融力」となって、
本業と連動して巨大になっているのが望ましいと思います。

この本業と連動した「金融力」ならば、賛同できるのですが、
「金融」という面だけならば、
「人格」を失う結果となるように思うのです。

確かに、「株価」も「地価」も「原油」や他の資源も
オイル・マネーなどに翻弄されているのですが、
これだけ、世界中の人々を苦しめると
何か大きな「因果応報」のバツが下るように思うのです。


■二宮尊徳的な倫理観

その反面、二宮尊徳の90話というような「謹厳実直」な生き方を説く
本も出て来ているのが面白いのですね。

私は、ネットで「二宮翁夜話」という無料ダウンロードできるものに出会い
ざっと、その内容を流し読みして見ました。
参照:http://homepage3.nifty.com/t-moro/ninomiyaouyowa1.htm

今までも佐賀藩の「葉隠れ」や三井や住友の家訓などを取り上げたり、
安岡正篤や中村天風、ちょっと怪しくなっていますが船井幸雄
などの教えを勉強して来ました。

船井さんも当初は
「素直プラス発想勉強好き」
「時流適応力相応一番主義」
「天地自然の理」
などと「腑に落ちる」内容の話が多かったのです。

すべてが古い倫理観が良いとは言いませんが、
「金の臭い」とか「おいしい話」とか
まず「金」ありきという生き方に疑問も持つのです。

鉄鋼王のカーネギーは、ナポレオン・ヒルに「成功の法則」を教えたのですが、
そして、ナポレオン・ヒルが20数年かけて、世界の成功者に共通するものとして、
1)まず、「夢」を数値的に大きく描け
2)それを実現するのに自分が差し出すものを一つ決めよ
3)その「一つ」を実践して「夢」実現でのシナリオを描き
4)その最初のステップからコツコツと実践する
5)その実践の中から賛同者を得て「テコの原理」で加速化する
という風な構図を証明したのです。

この1から5の順を無視して
「テコの原理」だけを取り上げたり、
「夢」だけを語って「詐欺師」の世界に入り込んだりする
人が多いのです。

私は、トヨタ自動車とIBMの考え方が素晴らしいと思い、
時々、お客様に自分の経験から学んだ事例をお話しています。

「金融」という面でも
トヨタ自動車のように無借金経営、かつ、本業で得るファイナンス
というのが本来であろうと思っています。

これは、1次、2次、3次の各産業に共通するものであると思っています。

余剰資金が「ドル」や「原油」などを操作して、
多くの人に迷惑をかけることで「利益」を生み出す
という今の「金融」の動きは、いずれ行き詰ると思っています。

また、個人のファイナンスにおいても
自己使用、かつ、無借金
という基準を崩したくないと思っています。

確かに、海外で安い為替のお蔭でリッチな暮らしを楽しんでいる
と言う報道が多くなっていますが、
昔、ハワイに行った時に、現地で暮らす日本人が
「最初は、ハワイの暮らしは楽しいですが、それも、3ヶ月ですよ!」
とおっしゃっていたのを思い出します。

二宮翁も「謹厳実直」を基本とされていますが、
決して、「夢」を持つな!
とは、言っていないのです。

京都のお寺でならった
「曇り時々晴れ」
の生活が一番なように思います。

私は、ゴルフが好きでメンバーでもありますが、
「月に1回程度で良い」
と思えば、「ドライバー・マジック」も消えて来ました。


■まとめ

・「金持ち父さん」になりたい

・しかし、「まさか?」と言われるような生き方はしたくない

・基本は「自己所有」

・トヨタ自動車のように無借金経営、かつ、本業で得るファイナンス

・二宮尊徳の倫理観
参照:http://homepage3.nifty.com/t-moro/ninomiyaouyowa1.htm


 

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07年11月06日 | Category: General
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