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~弱みにフォーカスするか、強みにフォーカスするか~
●相通じる、事業展開の考え方と人材開発の考え方    (H26.2月号)



強い組織をつくるための方法論として、「ギャップアプローチ」と「ポジティブアプローチ」というものがあります。この両アプローチは、事業展開をして行く場面でも使えますし、人材開発を行う場面でも使えるものです。

一般的には経営資源に恵まれない中小企業が取るべき道としては、後者のポジティブアプローチの方が、望ましいと考えられていますが、今回は人材開発とからめて、このことを解説したいと思います。


「ギャップアプローチ」とは、「あるべき姿」がまずありきという発想からスタートし、その「あるべき姿」というものは自分の外側に求めます。典型的には目標となる会社や人のことです。これに対して「ポジティブアプローチ」とは、「ありたい姿」を自分の内側から導き出すところからスタートするアプローチです。

分かりにくいと思いますので、これを図示すると以下の通りです。



■ギャップアプローチ                        ■ポジティブアプローチ

1.あるべき姿を自分の外側に見つける                1.ありたい姿は本来、自分の中にある
      ↓                                   ↓
2.あるべき姿と現状のギャップ(問題点)を特定する         2.自分の強み・可能性を見つけ出す
      ↓                                   ↓
3.そのギャップの原因を分析する                  3.強みを活かして、ありたい姿になるための方法を考える
      ↓                                   ↓
4.ギャップの原因が分かったらその解決方法を検討する        4.強みを活かした時の状況を皆で共有化する
      ↓                                   ↓
5.ギャップを埋めるための行動計画を立てる             5.強みを活かすための行動計画を立てる



簡単に言えば、「ギャップアプローチ」とは、まず自分の外側に目標としたい会社や人のことを思い浮かべ、それに比べて今の状態はギャップがあると認識します。そしてそのギャップを埋めるために色々努力して、その目標に近づこうということです。つまり自分の弱みにフォーカスして行こうというアプローチです。

これはこれで構わないのですが、通常は目標とした会社や人を超えることはなく、近づくだけで、自分の強みにはなりません。


一方の「ポジティブアプローチ」は、自分の内側に強みや可能性となるものはないかを探し出し、それをもっと活かすためにはどうしたらいいかを考え、更に伸ばして行こうとするものです。つまり自分の強みにフォーカスして行こうとするアプローチです。

これは対象となるライバルがいません。小さいながらもキラリと光る会社や人材を目指す場合に有効です。



この両アプローチの良否を決するのは意味がなく、それぞれ使い分けすればいいと思うのです、ややもすれば「ギャップアプローチ」に偏り、せっかくの強み、他にはない自分の特徴を伸ばせていない現状が相当あるのではないかと推測します。

会社も人材も、ポジティブに強みにもっとフォーカスして、どこにでもある存在ではなく、キラリと光る存在でありたいものです。

文責 特定社会保険労務士 西村 聡
もっと見る :http://www.nishimura-roumu.com

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14年01月31日 | Category: General
Posted by: nishimura
●「労使コミュニケーションの実態と意義」調査から見えるもの その2 (H26.1月号)

~今年は社内報を有効に活用しよう~



新春、あけましておめでとうございます。
本年もどうかこのメールマガジンにお付き合い賜りますよう、よろしくお願いいたします。


さて、労使コミュニケーションの円滑化は、多くの経営者にとって大切な課題であると認識されています。良好なコミュニケーションは良好な社内風土につながり、ひいては企業力のアップに繋がると考えられるからです。
前回は、(独)労働政策研究・研修機構による調査、「労使コミュニケーションの実態と意義」を題材として、労使コミュニケーションの有り方について考えました。その中でも経営者が関心があると思われる「労使コミュニケーションの手段・方法」という項目を中心に考察し、世間では「朝礼」や「経営者と管理職の懇談会」など、 さまざまな施策を行われていることをご紹介しました。


そんな様々な施策の中で、前記調査には、「社内報」を活用している企業がまったく触れられていませんでした。今回は有効なコミュニケーションツール、「社内報」について、導入の提案を申し上げたいと思います。


社内報とは、自社内で発行する情報誌や新聞のようなものです。その発行は、隔週、毎月、隔月、4半期ごとなど、一定の期間ごとに従業員向けの読み物として発行します。不定期刊行もありますが、できれば負担にならないサイクルで、定期化するのが望ましいと思います。

誰が作成するかですが、担当者(部署)を決めて発行する方式と、持ち回り方式があります。
最初は役割を明確にするためにも、紙面の質の維持のためにも、適性のある者か自薦者に任せる方が良いと思います。軌道に乗ってくれば、持ち回りも検討していいでしょう。


紙面構成は、定型フォーマットを作成しておいて、発行の都度、部分的にカスタマイズして再使用するのが、負担感も少ないと思います。


従業員が読んでくれる読み物とするためには、企画内容が何よりも大切ですが、一般的には以下のようなコーナーが考えられます。



1.社員紹介

毎回、順番に紹介する方法、誕生月ごとにくくって紹介する方法などが考えられます。その紹介項目は、

◎誕生日
◎出身地
◎出身校
◎家族構成
◎血液型や星座、動物占い
◎趣味
◎ひと言メッセージなど

とにかく、人間は自分との共通性を発見したり、他人の自己開示を受けると、その人に親近感を持つ心理作用があります。



2.新入社員紹介

新しく入社した社員にスポットを当て、組織の一員として認められたという承認欲求を満たすと共に、周りの先輩にも情報提供する作用があります。

「ニューフェイス誕生!その名は、木村君です。皆さん、よろしく!!」とか。



3.定年、寿退職者情報

2とは逆に、円満に退社して行く社員をねぎらう意味で、その情報を広報します。

「20年にわたり、我が社に貢献された大先輩、福本課長が12月に定年退職されます!大変お疲れ様でした・・・・。そして、ありがとうございました!!」とか。



4.結婚、出産情報

社員に新しい家族ができたら、みんなでお祝いするものです。

「横田さんに、初めての男の子が誕生しました!! その名は大樹君です」という感じで。



5.寄 稿

今はSNSにより、自由に個人が情報発信できる時代になりましたが、それでも自分の意見や考えが印刷されて、皆に読まれるのは嬉しいものですし、普段のコミュニケーションでは汲み取ることのできない社員の深い部分を知るきっかけにもなります。



6.会社行事案内と結果報告

社員旅行、忘年会、社内研修など。



7.得意技講座

たとえば、料理が得意な社員なら、シリーズ「秘伝の味・私の料理レシピ」とか。



8.表彰者の発表

たとえば、「今月の縁の下の力持ち大賞」とか、永年勤続表彰とか。



9.おすすめ情報

たとえば、「恋人と初デートで行くならこのお店」とか。



10.お客様の声

たとえば、「●●産業様より、庶務課山田さんの電話応対が素晴らしいとのお褒めのお言葉をいただきました!!」とか。


その他にも、

11.社内アンケート

12.対談、座談会

13.会社の歴史ものがたり

14.編集後記

15.社長からのメッセージ   などなど・・・・・・・・・・・・。



まだまだ、アイデアはあると思いますが、なんだかワクワクしてきませんか?ぜひ、お試しあれ!!

文責 特定社会保険労務士 西村 聡
もっと見る :http://www.nishimura-roumu.com

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14年01月07日 | Category: General
Posted by: nishimura
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