11年08月09日
正社員 募集中
正社員 募集中
(仕事内容) 社会保険労務士事務
・労働社会保険事務(書類作成、申請他)
・給与計算、年末調整
・電話応対(顧客への対応など)
・顧客管理、行政への提出代行
・その他雑務
※主に1、2号業務の内勤事務が中心になりますが、外回りやコンサル・相談業務も将来的にはやって頂く予定です。
(資格) 大卒以上 社会保険労務士有資格者は優遇(社労士の実務経験は不問)
※基本的なワード、エクセル操作は必須です。
※未資格者は1年以上受験勉強している方
(時間) 9:00~18:00 平均残業月30H ※残業を当方よりお願いすることはまずありません。
(給与) 日給月給制 基本給16万円から18万円
営業手当 2万円 携帯手当3千円
家族手当 5千円から1.5万円
役職手当 5千円(主任)から10万円(部長)
繁忙手当(年度更新、算定期) 6万円
報奨金制度あり 交通費全額支給
(休日) 土日祝完全週休2日制(年間休日125日)
(福利厚生) 労災、雇用、健保、厚年加入 定期健康診断あり
(その他) ・社労士資格を目指して勉強中でも可(但し勉強1年以上)
・将来への人事展望を示すキャリアプラン制度あり
・試用期間3ヶ月あり(9時から17時 16万円+交通費)
・職員構成(男3名、女2名 内パート1名、平均年齢41歳)
(応募) まずお電話してください。面接日時を指定いたします。 担当:西村
面接は履歴書・職務経歴書をご持参ください。
簡単なパソコン実技試験と適性検査を行ないます。
(連絡先) 電話06-6701-5407
大阪市平野区喜連西4-7-16 石光ビル3F
西村社会保険労務士事務所
文責 特定社会保険労務士 西村 聡
もっと見る :http://www.nishimura-roumu.com
(仕事内容) 社会保険労務士事務
・労働社会保険事務(書類作成、申請他)
・給与計算、年末調整
・電話応対(顧客への対応など)
・顧客管理、行政への提出代行
・その他雑務
※主に1、2号業務の内勤事務が中心になりますが、外回りやコンサル・相談業務も将来的にはやって頂く予定です。
(資格) 大卒以上 社会保険労務士有資格者は優遇(社労士の実務経験は不問)
※基本的なワード、エクセル操作は必須です。
※未資格者は1年以上受験勉強している方
(時間) 9:00~18:00 平均残業月30H ※残業を当方よりお願いすることはまずありません。
(給与) 日給月給制 基本給16万円から18万円
営業手当 2万円 携帯手当3千円
家族手当 5千円から1.5万円
役職手当 5千円(主任)から10万円(部長)
繁忙手当(年度更新、算定期) 6万円
報奨金制度あり 交通費全額支給
(休日) 土日祝完全週休2日制(年間休日125日)
(福利厚生) 労災、雇用、健保、厚年加入 定期健康診断あり
(その他) ・社労士資格を目指して勉強中でも可(但し勉強1年以上)
・将来への人事展望を示すキャリアプラン制度あり
・試用期間3ヶ月あり(9時から17時 16万円+交通費)
・職員構成(男3名、女2名 内パート1名、平均年齢41歳)
(応募) まずお電話してください。面接日時を指定いたします。 担当:西村
面接は履歴書・職務経歴書をご持参ください。
簡単なパソコン実技試験と適性検査を行ないます。
(連絡先) 電話06-6701-5407
大阪市平野区喜連西4-7-16 石光ビル3F
西村社会保険労務士事務所
文責 特定社会保険労務士 西村 聡
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11年08月04日
従業員の能力(レベル)アップの方法を考える その3
従業員の能力(レベル)アップの方法を考える その3
前回はその2として「対象者の損益分岐点を探る(給料分の稼ぎとはいくらか)」について申し上げました。今回はその第3弾、「自分で対策を考えさせる」について、考えたいと思います。
第1回目において、能力基準は従業員の人格の問題になりやすいから、仕事基準で物事を考えようと申し上げました。ほとんどの仕事は特別に優れた能力や資格がないとこなせないものではなく、経験すればある程度はこなせるもので、出来ないのは慣れていないからか、そもそもやらせてもらっていないとか教えてもらっていないことが多いからです。
しかし現実的に「能力がないなあ」と思わざるを得ないケースがあるのも事実です。それは大別すると、1.ミス(間違い)が多い、
2.やるスピードが遅い のどちらかに集約されると思うのです。で、厄介なことに、当の本人にあまりそのことに自覚がないことです。つまり周りから見ればイレギュラーなことに映るため、他の一般的な人と比較してミスが多いとか遅いとかの判断が可能なのに対して、当の本人はそういう状態で当たり前に人生を過ごして来たからだと思われます。その人とってはよくある普通のことなのです。自分を一般的な人と比較して、ミスが多いとか、遅いとかを深く認識していないのです。これに気付きを与える必要があります。
そこで自分で対策を考えさせる必要が生じるのですが、こういう人に対しては、漠然と考えろ、と言っても満足な対策は出てきません。対策を出させる前に管理者がリードすべきことがあると考えています。
その前に、ここでミスを起こし易い人の傾向を考えます。
1.仕事の意味を理解していないために起こるミス
(自分が今、何をしているのか分かっていないために、自分の勝手な解釈で加工したり、間引きが起こる)
2.中断すると起こるミス
(電話とか話しかけなどで作業が中断すると漏れや抜けが起こる)
3.直ぐに飛びつくミス
(取り掛かる前に全体を見渡さず、闇雲に取り掛かることで起こる)
4.同時並行で起こるミス
(違う業務を同時並行で行うことで起こる)
5.一気に処理しないで起こるミス
(その日に仕上げてしまわず、中途半端に持ち越すことで起こる)
6.円満な人間関係が築けずに起こるミス
(周りの人に聴きにくい関係になってしまっているから聞けず、未熟な判断で起こる)
7.テンパッて起こるミス
(焦る、あわてることから起こる)
8.集中できずに起こるミス
(業務中に何か違うことが頭に浮かんできて起こる)
9.無批判に信じることで起こるミス
(他人や機械の出した結果に間違いがないと思い込むことで起こる)
10.ちょっと先の予測が付かず起こるミス
(この業務の後工程で何が起こるかを予測できないことで起こる)
11.情報・知識不足で起こるミス
(そもそもその業務に対する知識や情報が不足していることで起こる)
12.融通が効かず起こるミス
(言われたことを咀嚼できず真に受けることで起こる)
13.些細な事案を溜め込むことで起こるミス
(早く目の前から消すべき小さな業務を溜め込むことで起こる)
14.マニュアルを守らないことで起こるミス
(皆で決めたことを守らないことで起こる)
15.見直し・メモ書き・尋ねることを省略することで起こるミス
(一度したことを見直しない、忘れるかもしれないことをメモしない、分からなかったら勝手に判断せず聞くことをしないことで起こる)
まだまだあると思いますが、いかがでしょうか?
まず管理者は、当人が上記のような傾向があることを冷静に指摘してあげる必要があると思います。そのような傾向があるという前提条件を認識してもらった上で、このような傾向を防ぐためにはどうすればいいかは、当人に考えさせる必要があります。そしてその内容を紙に書かせる必要があります。しかしこの紙もただ、白紙用紙に自分で書いて来いと言っても期待はできません。前提条件に沿った、シートを提供するところまではお膳立てが必要だと思っています。そこまでお膳立てしたら、後は本人に考えさせましょう。
但し、下表のⅡ及びⅣに該当する人は残念ながら対象外です。
高業績 低業績
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
企業価値を実践する Ⅰ 報奨を与える Ⅲ トレーニングを施す
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
企業価値を実践しない Ⅱ 排除する Ⅳ 辞めてもらう
文責 特定社会保険労務士 西村 聡
もっと見る :http://www.nishimura-roumu.com
前回はその2として「対象者の損益分岐点を探る(給料分の稼ぎとはいくらか)」について申し上げました。今回はその第3弾、「自分で対策を考えさせる」について、考えたいと思います。
第1回目において、能力基準は従業員の人格の問題になりやすいから、仕事基準で物事を考えようと申し上げました。ほとんどの仕事は特別に優れた能力や資格がないとこなせないものではなく、経験すればある程度はこなせるもので、出来ないのは慣れていないからか、そもそもやらせてもらっていないとか教えてもらっていないことが多いからです。
しかし現実的に「能力がないなあ」と思わざるを得ないケースがあるのも事実です。それは大別すると、1.ミス(間違い)が多い、
2.やるスピードが遅い のどちらかに集約されると思うのです。で、厄介なことに、当の本人にあまりそのことに自覚がないことです。つまり周りから見ればイレギュラーなことに映るため、他の一般的な人と比較してミスが多いとか遅いとかの判断が可能なのに対して、当の本人はそういう状態で当たり前に人生を過ごして来たからだと思われます。その人とってはよくある普通のことなのです。自分を一般的な人と比較して、ミスが多いとか、遅いとかを深く認識していないのです。これに気付きを与える必要があります。
そこで自分で対策を考えさせる必要が生じるのですが、こういう人に対しては、漠然と考えろ、と言っても満足な対策は出てきません。対策を出させる前に管理者がリードすべきことがあると考えています。
その前に、ここでミスを起こし易い人の傾向を考えます。
1.仕事の意味を理解していないために起こるミス
(自分が今、何をしているのか分かっていないために、自分の勝手な解釈で加工したり、間引きが起こる)
2.中断すると起こるミス
(電話とか話しかけなどで作業が中断すると漏れや抜けが起こる)
3.直ぐに飛びつくミス
(取り掛かる前に全体を見渡さず、闇雲に取り掛かることで起こる)
4.同時並行で起こるミス
(違う業務を同時並行で行うことで起こる)
5.一気に処理しないで起こるミス
(その日に仕上げてしまわず、中途半端に持ち越すことで起こる)
6.円満な人間関係が築けずに起こるミス
(周りの人に聴きにくい関係になってしまっているから聞けず、未熟な判断で起こる)
7.テンパッて起こるミス
(焦る、あわてることから起こる)
8.集中できずに起こるミス
(業務中に何か違うことが頭に浮かんできて起こる)
9.無批判に信じることで起こるミス
(他人や機械の出した結果に間違いがないと思い込むことで起こる)
10.ちょっと先の予測が付かず起こるミス
(この業務の後工程で何が起こるかを予測できないことで起こる)
11.情報・知識不足で起こるミス
(そもそもその業務に対する知識や情報が不足していることで起こる)
12.融通が効かず起こるミス
(言われたことを咀嚼できず真に受けることで起こる)
13.些細な事案を溜め込むことで起こるミス
(早く目の前から消すべき小さな業務を溜め込むことで起こる)
14.マニュアルを守らないことで起こるミス
(皆で決めたことを守らないことで起こる)
15.見直し・メモ書き・尋ねることを省略することで起こるミス
(一度したことを見直しない、忘れるかもしれないことをメモしない、分からなかったら勝手に判断せず聞くことをしないことで起こる)
まだまだあると思いますが、いかがでしょうか?
まず管理者は、当人が上記のような傾向があることを冷静に指摘してあげる必要があると思います。そのような傾向があるという前提条件を認識してもらった上で、このような傾向を防ぐためにはどうすればいいかは、当人に考えさせる必要があります。そしてその内容を紙に書かせる必要があります。しかしこの紙もただ、白紙用紙に自分で書いて来いと言っても期待はできません。前提条件に沿った、シートを提供するところまではお膳立てが必要だと思っています。そこまでお膳立てしたら、後は本人に考えさせましょう。
但し、下表のⅡ及びⅣに該当する人は残念ながら対象外です。
高業績 低業績
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
企業価値を実践する Ⅰ 報奨を与える Ⅲ トレーニングを施す
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
企業価値を実践しない Ⅱ 排除する Ⅳ 辞めてもらう
文責 特定社会保険労務士 西村 聡
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11年06月30日
従業員の能力(レベル)アップの方法を考える その2
従業員の能力(レベル)アップの方法を考える その2
1.能力基準でなく、仕事基準で考える(キャリアアップシートの活用)
2.対象者の損益分岐点を探る(給料分の稼ぎとはいくらか)
3.自分で対策を考えさせる
4.グラフを使って見える化する
5.毎月チェックする
6.いい行動は強化する
7.インセンティブを与える
8.指導担当責任者を決める
前回は上記のうち、1の「能力基準でなく、仕事基準で考える(キャリアアップシートの活用)」について申し上げました。今回はその第2弾、「対象者の損益分岐点を探る(給料分の稼ぎとはいくらか)」について、考えたいと思います。
一般的に損益分岐点(利益=経費となる売上額のこと。これを超えると利益が残るもの。)は以下の公式で求めることとなっています。
(損益分岐点)=固定費/(1-変動費/売上高)
つまりこういうことです。月間売上高が1,000万円、月間固定費が300万円、月間変動費が600万円の場合
(損益分岐点)=3,000,000÷(1-6,000,000÷10,000,000)=3,000,000÷0.4=7,500,000となり、750万円以上売り上げれば利益がでることになります。
これを給料に置き換えると、どうなるでしょうか?例えば1名あたり売上高400万円、A君の給料が30万円、仕入れが280万円とすると、
30万円/(1-280万円/400万円)=100万円
つまりこのA君の場合、給料分の稼ぎは100万円となり、売上400万なら会社に充分な貢献をしてくれていることになります。この会社の場合、3倍ちょっと、稼いでくれて給料が払えることになるのです。
これは非常に雑な指標かもしれませんが、ここで申し上げたいのは専門的な経営分析をしたいのではなく、給料分の稼ぎとはいくらか?ということなのです。それを認識してもらいたいのです。「30万円もらっているから30万稼げばいいや」、ではないのです。ただそれを体感的に分かってもらいたいのです。
直接的に能力アップに資する対策ではないかもしれませんが、意識の改革がなければ、努力や行動に結びつきません。その意識改革の一助に数字を意識するということを入れたいのです。給料の3倍頑張らないといけないと自分に言い聞かせて欲しい。そう思います。
文責 特定社会保険労務士 西村 聡
もっと見る :http://www.nishimura-roumu.com)image(new.jpg|120|120|null)
1.能力基準でなく、仕事基準で考える(キャリアアップシートの活用)
2.対象者の損益分岐点を探る(給料分の稼ぎとはいくらか)
3.自分で対策を考えさせる
4.グラフを使って見える化する
5.毎月チェックする
6.いい行動は強化する
7.インセンティブを与える
8.指導担当責任者を決める
前回は上記のうち、1の「能力基準でなく、仕事基準で考える(キャリアアップシートの活用)」について申し上げました。今回はその第2弾、「対象者の損益分岐点を探る(給料分の稼ぎとはいくらか)」について、考えたいと思います。
一般的に損益分岐点(利益=経費となる売上額のこと。これを超えると利益が残るもの。)は以下の公式で求めることとなっています。
(損益分岐点)=固定費/(1-変動費/売上高)
つまりこういうことです。月間売上高が1,000万円、月間固定費が300万円、月間変動費が600万円の場合
(損益分岐点)=3,000,000÷(1-6,000,000÷10,000,000)=3,000,000÷0.4=7,500,000となり、750万円以上売り上げれば利益がでることになります。
これを給料に置き換えると、どうなるでしょうか?例えば1名あたり売上高400万円、A君の給料が30万円、仕入れが280万円とすると、
30万円/(1-280万円/400万円)=100万円
つまりこのA君の場合、給料分の稼ぎは100万円となり、売上400万なら会社に充分な貢献をしてくれていることになります。この会社の場合、3倍ちょっと、稼いでくれて給料が払えることになるのです。
これは非常に雑な指標かもしれませんが、ここで申し上げたいのは専門的な経営分析をしたいのではなく、給料分の稼ぎとはいくらか?ということなのです。それを認識してもらいたいのです。「30万円もらっているから30万稼げばいいや」、ではないのです。ただそれを体感的に分かってもらいたいのです。
直接的に能力アップに資する対策ではないかもしれませんが、意識の改革がなければ、努力や行動に結びつきません。その意識改革の一助に数字を意識するということを入れたいのです。給料の3倍頑張らないといけないと自分に言い聞かせて欲しい。そう思います。
文責 特定社会保険労務士 西村 聡
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11年06月02日
従業員のレベルアップの方法を考える
従業員のレベルアップの方法を考える
~難しいからといって永遠のテーマにせず、チャレンジして取り組もう~
労務管理の中で最も困難な政策の一つとして、従業員のレベル(能力)アップがあります。おおよそ教育に関する専門のセクションを持たず、また応募者の範囲も限定される中小企業において、体系的に指導して行くこと自体が難しく、会社が求めるレベルと従業員が発揮するレベルの乖離に悩む経営者も少なくないことでしょう。しかし能力が低いからといって簡単に解雇することは、日本の法制上許されていません。また念じているだけでは改善しないのも明らかです。やはり何らかの対策が求められます。そこで今回は無謀?にもこの永遠のテーマにも近い、非常に困難な問題について、実務的な対策を考えたいと思います。
その対策とは・・・
1.能力基準でなく、仕事基準で考える(キャリアアップシートの活用)
2.対象者の損益分岐点を探る(給料分の稼ぎとはいくらか)
3.自分で対策を考えさせる
4.グラフを使って見える化する
5.毎月チェックする
6.いい行動は強化する
7.インセンティブを与える
8.指導担当責任者を決める
今後、数回に分けまして、上記それぞれの対策について述べます。今回は、1.能力基準でなく、仕事基準で考える(キャリアアップシートの活用)について解説します。
1.能力基準でなく、仕事基準で考えよう
一般的にパフォーマンスの低い従業員は能力が低いというレッテルを貼ります。確かに生来もって生まれた能力に差がある事実を否定はしません。しかし能力に全てを押し付けてしまうと、思考停止に陥り、人格攻撃に向うだけで、何ら有効な手立てを打てません。そもそも能力とは一体何でしょうか。辞書には「物事を成し遂げる力」とありますが、会社でいう物事とは仕事そのものに他なりません。つまり当たり前のことですが、その会社にある個別具体的な仕事ができるのか・できないのかが重要で、漠然抽象的な能力なるものにスポットを当てても対策の打ち様がないのです。
一般的に人事制度において能力主義を採るとき、考課要素に入ってくるのが○○力という能力基準です。例えば企画力とか判断力とか集中力か理解力とか。でもそれをどうやって鍛えるのでしょうか。集中力の欠けると思われる人物に「集中力を出せ」と怒鳴りつけても、仕方がありません。はっきり言って中小企業にこのアプローチは無理です。
中小企業はその会社で通用する「個別具体的な仕事」をどれだけできるかが重要です。その会社にとって軽易な業務からレベルの高い仕事に慣れさせて行くこと、そしてその量が徐々に多くなって行くことが、能力アップであると考える方が対策がはっきりするのです。そこでお勧めしたいのが、「キャリアアップシート」の活用です。これはその会社に存在する個別具体的な仕事をピップアップします。例えば製造職なら「伝票合わせ」「研磨」「金型セット」とか。営業職なら「見積作成」「テレアポ」「名刺整理」とかとういう具合にできるだけ細分化します。ただその仕事のために行うことを更に細分化する必要はありません(例えば、「掃除」という仕事をするのに、「バケツの用意」など)。
そうして抽出された仕事を次の4区分で仕分けします。
1.上級レベル(社長の片腕)、2.中級レベル(さすが、ベテランクラス)、3.一般(一人前)、4.見習い補助(半人前)。今現在、上級レベルの仕事をしている人がいなくても、上のレベルにどんな仕事が待っているのかを分かり易くするために記入します。そして各人が今、4段階のうち、どの土俵に乗っているのかを仕分けします。その上で、「各人のレベルと仕事が合っているか」、「何の仕事ができていないのか又は任せていなかったのか」、「レベルの高い人に何時までも下のレベルの仕事をさせていないか」などを検証します。
そして今、その人にチャレンジしてもらう(教えるべき)仕事が確定したら、3ヶ月から半年間の期限を切って、集中的にその仕事を任せて、慣れさせて行きます。おおよそ大抵の仕事は、難しくて能力的にできないというよりも、やらせてもらっていない、慣れていないからできないことが多いのです。経営者はその間、辛抱が求められます。
言葉で書いてもイメージしにくいと思いますので、取り組みを考えたい企業様は、個別にご相談くだされば、一緒に考えて行きたいと思います。
文責 特定社会保険労務士 西村 聡
もっと見る :http://www.nishimura-roumu.com)
~難しいからといって永遠のテーマにせず、チャレンジして取り組もう~
労務管理の中で最も困難な政策の一つとして、従業員のレベル(能力)アップがあります。おおよそ教育に関する専門のセクションを持たず、また応募者の範囲も限定される中小企業において、体系的に指導して行くこと自体が難しく、会社が求めるレベルと従業員が発揮するレベルの乖離に悩む経営者も少なくないことでしょう。しかし能力が低いからといって簡単に解雇することは、日本の法制上許されていません。また念じているだけでは改善しないのも明らかです。やはり何らかの対策が求められます。そこで今回は無謀?にもこの永遠のテーマにも近い、非常に困難な問題について、実務的な対策を考えたいと思います。
その対策とは・・・
1.能力基準でなく、仕事基準で考える(キャリアアップシートの活用)
2.対象者の損益分岐点を探る(給料分の稼ぎとはいくらか)
3.自分で対策を考えさせる
4.グラフを使って見える化する
5.毎月チェックする
6.いい行動は強化する
7.インセンティブを与える
8.指導担当責任者を決める
今後、数回に分けまして、上記それぞれの対策について述べます。今回は、1.能力基準でなく、仕事基準で考える(キャリアアップシートの活用)について解説します。
1.能力基準でなく、仕事基準で考えよう
一般的にパフォーマンスの低い従業員は能力が低いというレッテルを貼ります。確かに生来もって生まれた能力に差がある事実を否定はしません。しかし能力に全てを押し付けてしまうと、思考停止に陥り、人格攻撃に向うだけで、何ら有効な手立てを打てません。そもそも能力とは一体何でしょうか。辞書には「物事を成し遂げる力」とありますが、会社でいう物事とは仕事そのものに他なりません。つまり当たり前のことですが、その会社にある個別具体的な仕事ができるのか・できないのかが重要で、漠然抽象的な能力なるものにスポットを当てても対策の打ち様がないのです。
一般的に人事制度において能力主義を採るとき、考課要素に入ってくるのが○○力という能力基準です。例えば企画力とか判断力とか集中力か理解力とか。でもそれをどうやって鍛えるのでしょうか。集中力の欠けると思われる人物に「集中力を出せ」と怒鳴りつけても、仕方がありません。はっきり言って中小企業にこのアプローチは無理です。
中小企業はその会社で通用する「個別具体的な仕事」をどれだけできるかが重要です。その会社にとって軽易な業務からレベルの高い仕事に慣れさせて行くこと、そしてその量が徐々に多くなって行くことが、能力アップであると考える方が対策がはっきりするのです。そこでお勧めしたいのが、「キャリアアップシート」の活用です。これはその会社に存在する個別具体的な仕事をピップアップします。例えば製造職なら「伝票合わせ」「研磨」「金型セット」とか。営業職なら「見積作成」「テレアポ」「名刺整理」とかとういう具合にできるだけ細分化します。ただその仕事のために行うことを更に細分化する必要はありません(例えば、「掃除」という仕事をするのに、「バケツの用意」など)。
そうして抽出された仕事を次の4区分で仕分けします。
1.上級レベル(社長の片腕)、2.中級レベル(さすが、ベテランクラス)、3.一般(一人前)、4.見習い補助(半人前)。今現在、上級レベルの仕事をしている人がいなくても、上のレベルにどんな仕事が待っているのかを分かり易くするために記入します。そして各人が今、4段階のうち、どの土俵に乗っているのかを仕分けします。その上で、「各人のレベルと仕事が合っているか」、「何の仕事ができていないのか又は任せていなかったのか」、「レベルの高い人に何時までも下のレベルの仕事をさせていないか」などを検証します。
そして今、その人にチャレンジしてもらう(教えるべき)仕事が確定したら、3ヶ月から半年間の期限を切って、集中的にその仕事を任せて、慣れさせて行きます。おおよそ大抵の仕事は、難しくて能力的にできないというよりも、やらせてもらっていない、慣れていないからできないことが多いのです。経営者はその間、辛抱が求められます。
言葉で書いてもイメージしにくいと思いますので、取り組みを考えたい企業様は、個別にご相談くだされば、一緒に考えて行きたいと思います。
文責 特定社会保険労務士 西村 聡
もっと見る :http://www.nishimura-roumu.com)
11年05月10日
未払い残業代請求問題の対策を考える その4
未払い残業代請求問題の対策を考える その4~弁護士・司法書士による、消費者金融過払金返還請求の次に来る残業代請求バブルに備える~
本テーマによる第4回目で、今まの「労働時間の管理の仕方」、「賃金の支払い方」を工夫することで未然に防ぐ対策以外の視点で考えています。全部を履行するのは無理ですから、企業の実情にあった対策を選択していただければと思います。
その他のアプローチ
1)管理監督者の適正な運用
いわゆる管理監督者には深夜業を除いて、残業手当や休日出勤手当は元からない。ただ管理職=管理監督者ではなく、適切な運用をした場合のこと。適切な運用とは、1.経営者と一体的な立場にあること(一定の経営への参画や人事権の付与など)、2.役職手当、基本給、賞与査定などにおいて、それ相応の待遇が与えられていること(私見では直近下位の者が時間外労働を行っても逆転しないだけの給与水準を確保する必要があると考える)、3.労働時間が一般社員と同様に厳格に規制管理されていないこと(私見ではタイムカードよりは出勤簿による自主申告管理、微細な遅刻早退で減給しない。しかし何も役員出勤を認めないといけないことはない)。
2)清算条項の入った退職届
時間外手当があることを前提に債権放棄させるというよりも、そもそも時間外労働自体が発生していなかったという主旨の清算条項が入った退職届を提出してもらう習慣をつける。
例 なお、貴社を退職するにあたり、労働契約上、一切の債権債務がないことを確認しました。
3)臨時工で対応する
夕方以降の業務については、可能なものから学生・フリーター等のアルバイトに切り替える。場合によっては時給1500円で雇っても、正社員の残業単価よりは安くなる。
4)請負制にする
職種によっては請負制にして外注費でおとす。労働者ではないので法定福利費や残業代自体が発生しない。ただ実態が労働者と変わらない事もあるので、請負の基準を満たすよう運用面で気をつける必要がある(請負の基準についてはH16.8月号に掲載)。
5)社内評価(賃金)制度の見直し
製造業や倉庫業などに多い傾向だが、もともと従業員自身に残業が好きな体質がある。理由は簡単で、残業しなければ給料が上がらないからだ。営業職などは自分の頑張り次第で成績を上げ、歩合や報奨金という形で給料アップさせる道があるが、自己裁量のない製造工などは長く働く事でしか、その道がない。従って時間軸以外に給料が上がる評価軸を構築してゆく必要がある。
6)経営者の意識改革
特に中小オーナー社長に見られる傾向だが、長く働いてくれる事が美徳として捉えられていることがある。確かに遅くまでやっていると、よくやってくれているように見えるが、社長のその感覚がだらだら残業を常態化させている側面がある。8時間で100個作れるよりも、7時間で100個作ってくれる方が当然良いわけで、体質強化をはかるべきである。
7)概念を改める
朝礼、ミーティング、社内報、ポスターなどによって、「残業は悪である」という社風を作る。人の行動を暗黙に規律するには社風によるところが大きい。本来残業は、会社の命令があって始めて発生するものであって、勝手残業は認めない。本人に元々早く帰ろうという意思がないとか、長くいることが善であるとか、他の人の手前帰りにくいとかといった雰囲気を払拭してゆくことが大事。
なお、各テーマで詳細な対応方法をご相談になりたいお客様は、個別にご相談下さい。
文責 特定社会保険労務士 西村 聡
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本テーマによる第4回目で、今まの「労働時間の管理の仕方」、「賃金の支払い方」を工夫することで未然に防ぐ対策以外の視点で考えています。全部を履行するのは無理ですから、企業の実情にあった対策を選択していただければと思います。
その他のアプローチ
1)管理監督者の適正な運用
いわゆる管理監督者には深夜業を除いて、残業手当や休日出勤手当は元からない。ただ管理職=管理監督者ではなく、適切な運用をした場合のこと。適切な運用とは、1.経営者と一体的な立場にあること(一定の経営への参画や人事権の付与など)、2.役職手当、基本給、賞与査定などにおいて、それ相応の待遇が与えられていること(私見では直近下位の者が時間外労働を行っても逆転しないだけの給与水準を確保する必要があると考える)、3.労働時間が一般社員と同様に厳格に規制管理されていないこと(私見ではタイムカードよりは出勤簿による自主申告管理、微細な遅刻早退で減給しない。しかし何も役員出勤を認めないといけないことはない)。
2)清算条項の入った退職届
時間外手当があることを前提に債権放棄させるというよりも、そもそも時間外労働自体が発生していなかったという主旨の清算条項が入った退職届を提出してもらう習慣をつける。
例 なお、貴社を退職するにあたり、労働契約上、一切の債権債務がないことを確認しました。
3)臨時工で対応する
夕方以降の業務については、可能なものから学生・フリーター等のアルバイトに切り替える。場合によっては時給1500円で雇っても、正社員の残業単価よりは安くなる。
4)請負制にする
職種によっては請負制にして外注費でおとす。労働者ではないので法定福利費や残業代自体が発生しない。ただ実態が労働者と変わらない事もあるので、請負の基準を満たすよう運用面で気をつける必要がある(請負の基準についてはH16.8月号に掲載)。
5)社内評価(賃金)制度の見直し
製造業や倉庫業などに多い傾向だが、もともと従業員自身に残業が好きな体質がある。理由は簡単で、残業しなければ給料が上がらないからだ。営業職などは自分の頑張り次第で成績を上げ、歩合や報奨金という形で給料アップさせる道があるが、自己裁量のない製造工などは長く働く事でしか、その道がない。従って時間軸以外に給料が上がる評価軸を構築してゆく必要がある。
6)経営者の意識改革
特に中小オーナー社長に見られる傾向だが、長く働いてくれる事が美徳として捉えられていることがある。確かに遅くまでやっていると、よくやってくれているように見えるが、社長のその感覚がだらだら残業を常態化させている側面がある。8時間で100個作れるよりも、7時間で100個作ってくれる方が当然良いわけで、体質強化をはかるべきである。
7)概念を改める
朝礼、ミーティング、社内報、ポスターなどによって、「残業は悪である」という社風を作る。人の行動を暗黙に規律するには社風によるところが大きい。本来残業は、会社の命令があって始めて発生するものであって、勝手残業は認めない。本人に元々早く帰ろうという意思がないとか、長くいることが善であるとか、他の人の手前帰りにくいとかといった雰囲気を払拭してゆくことが大事。
なお、各テーマで詳細な対応方法をご相談になりたいお客様は、個別にご相談下さい。
文責 特定社会保険労務士 西村 聡
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