07年11月26日
最近の動き
◆社会保険庁が「ねんきん特別便」の詳細を公表◆
社会保険庁は、「宙に浮いた年金記録」に該当すると思われる人に12月中旬から発送を開始する「ねんきん特別便」の詳細を発表した。加入記録を送付するほか、「照会票」も添付し、記録漏れと疑われる加入期間や勤務先名などを書き込み、社会保険業務センターに郵送すれば、社保庁側の記録と結びつく仕組みとなっている。
◆年金の申請遅れで受け取れなかった年金は886億円◆
社会保険庁は、受給者本人による申請の遅れのせいで時効(5年間)により受け取れなかった年金が、2004年度から2006年度の間に総額で886億円あったとの推計結果を発表した。この3年間における裁定請求は合計482万4,991件あり、そのうち時効で受け取れなかった年金は約1.2%に相当する58,355件だった。
社会保険庁は、「宙に浮いた年金記録」に該当すると思われる人に12月中旬から発送を開始する「ねんきん特別便」の詳細を発表した。加入記録を送付するほか、「照会票」も添付し、記録漏れと疑われる加入期間や勤務先名などを書き込み、社会保険業務センターに郵送すれば、社保庁側の記録と結びつく仕組みとなっている。
◆年金の申請遅れで受け取れなかった年金は886億円◆
社会保険庁は、受給者本人による申請の遅れのせいで時効(5年間)により受け取れなかった年金が、2004年度から2006年度の間に総額で886億円あったとの推計結果を発表した。この3年間における裁定請求は合計482万4,991件あり、そのうち時効で受け取れなかった年金は約1.2%に相当する58,355件だった。
07年11月14日
最近の動き
◆労働契約法案・最低賃金法改正案が衆議院を通過◆
継続審議となっていた雇用ルール改革法案のうち、雇用の基本的なルールを明文化する「労働契約法案」と地域別最低賃金の引上げを促進する「最低賃金法改正案」が、一部修正の後に衆議院を通過し、参議院へ送られた。政府は10日までの今国会の会期を延長する方針で、両法案は今国会で成立する見通し。残業代の引上げ等を盛り込んだ「労働基準法改正案」は採決が見送られた。
◆年金離婚分割の請求件数が半年で4,000件超える◆
離婚による年金分割制度について、今年4月の制度スタート以来、半年で4,049件の請求があったことが社会保険庁の調べによりわかった。うち女性からの請求は全体の4分の3を占める3,069件だった。月ごとにみると、4月293件、5月709件、8月には最高の882件と推移している。
継続審議となっていた雇用ルール改革法案のうち、雇用の基本的なルールを明文化する「労働契約法案」と地域別最低賃金の引上げを促進する「最低賃金法改正案」が、一部修正の後に衆議院を通過し、参議院へ送られた。政府は10日までの今国会の会期を延長する方針で、両法案は今国会で成立する見通し。残業代の引上げ等を盛り込んだ「労働基準法改正案」は採決が見送られた。
◆年金離婚分割の請求件数が半年で4,000件超える◆
離婚による年金分割制度について、今年4月の制度スタート以来、半年で4,049件の請求があったことが社会保険庁の調べによりわかった。うち女性からの請求は全体の4分の3を占める3,069件だった。月ごとにみると、4月293件、5月709件、8月には最高の882件と推移している。
07年10月29日
最近の動き
◆年金減額不承認は「適法」 初の司法判断
厚生労働省が退職者の企業年金減額を承認しなかったのは違法だとして、NTTグループ67社が国に不承認処分の取消しを求めた訴訟の判決で、東京地裁は「減額がやむを得ないほどの経営悪化はない」として請求を棄却。安易な減額を認めないとする初の司法判断を示した。減額に踏み切る会社が増える中、企業年金のあり方に影響を与えるとみられる。
◆退職金未払い問題 建設業退職金共済制度でも
建設業で働く短期労働者らを対象とした勤労者退職金共済機構の「建設業退職金共済制度」で、約20万人分の退職金が未払いとなっている可能性が明らかになった。同機構は退職金の支払いについて申請主義をとっており、届出がなければ退職金が未払いなのかわからないが、数百億円の規模で未払いが発生している可能性もある。
厚生労働省が退職者の企業年金減額を承認しなかったのは違法だとして、NTTグループ67社が国に不承認処分の取消しを求めた訴訟の判決で、東京地裁は「減額がやむを得ないほどの経営悪化はない」として請求を棄却。安易な減額を認めないとする初の司法判断を示した。減額に踏み切る会社が増える中、企業年金のあり方に影響を与えるとみられる。
◆退職金未払い問題 建設業退職金共済制度でも
建設業で働く短期労働者らを対象とした勤労者退職金共済機構の「建設業退職金共済制度」で、約20万人分の退職金が未払いとなっている可能性が明らかになった。同機構は退職金の支払いについて申請主義をとっており、届出がなければ退職金が未払いなのかわからないが、数百億円の規模で未払いが発生している可能性もある。
07年10月22日
最近の動き
◆年金・医療・介護の給付と負担、政府が初試算
内閣府は、65歳以上の高齢者に対する給付水準を維持すると2025年度には現役世代の1人当たりの負担額が現在よりも3割増となり、逆に、現役世代の負担水準を維持すると同年度には医療給付が2割強、介護は4割弱カットされるとする試算を明らかにした。今後、これらの試算をもとに社会保障と税のあり方について、経済財政諮問会議で議論を本格化する。
◆年金名寄せの進捗順調 作業1か月前倒し
舛添厚生労働大臣は、約5000万件の該当者不明年金記録の名寄せ作業につき、検索プログラムの開発が順調に進んだ主力プログラムを11月より前倒し稼動することを明らかにした。記録の持ち主の検索開始が予定より1か月早まり、この結果、12月中旬にも、一部の年金加入者らに名寄せ結果の通知が届くものとみられる。
◆厚生年金記録照合3年内で完了 厚労相答弁
舛添厚生労働大臣は、参院予算委員会で年金記録漏れ問題に関し、2010年に年金機構ができると同時に年金記録データの完璧性を期すべく、3年以内に、年金記録の原簿となる紙台帳とコンピューター上のデータを照合する作業を完了させる考えを示した。政府が照合の期限を明示したのは初めて。
◆「社会保障カード」概要公表
厚生労働省は、政府が2011年度中の導入を目指す「社会保障カード」について概要を公表。同カードが、年金手帳・健康保険証・介護保険証などを統合したものになること、ICを搭載して自宅パソコンから年金記録やレセプトを閲覧することが可能になるものになること等を明らかにした。
◆厚生年金未加入事業所数9万7000件 1年で1.5倍に
加入義務があるにもかかわらず未加入のまま厚生年金保険料を支払っていない事業所が2007年3月末時点で9万7427事業所にのぼり、前年同期に比べ約1.5倍に増えていることが社会保険庁の調査でわかった。
未加入だったが社保庁の説得に応じ加入した事業所数も1万883事業所あるが、新たに未加入と判明した事業所が増えたことで、未加入の全体数が増加した。
内閣府は、65歳以上の高齢者に対する給付水準を維持すると2025年度には現役世代の1人当たりの負担額が現在よりも3割増となり、逆に、現役世代の負担水準を維持すると同年度には医療給付が2割強、介護は4割弱カットされるとする試算を明らかにした。今後、これらの試算をもとに社会保障と税のあり方について、経済財政諮問会議で議論を本格化する。
◆年金名寄せの進捗順調 作業1か月前倒し
舛添厚生労働大臣は、約5000万件の該当者不明年金記録の名寄せ作業につき、検索プログラムの開発が順調に進んだ主力プログラムを11月より前倒し稼動することを明らかにした。記録の持ち主の検索開始が予定より1か月早まり、この結果、12月中旬にも、一部の年金加入者らに名寄せ結果の通知が届くものとみられる。
◆厚生年金記録照合3年内で完了 厚労相答弁
舛添厚生労働大臣は、参院予算委員会で年金記録漏れ問題に関し、2010年に年金機構ができると同時に年金記録データの完璧性を期すべく、3年以内に、年金記録の原簿となる紙台帳とコンピューター上のデータを照合する作業を完了させる考えを示した。政府が照合の期限を明示したのは初めて。
◆「社会保障カード」概要公表
厚生労働省は、政府が2011年度中の導入を目指す「社会保障カード」について概要を公表。同カードが、年金手帳・健康保険証・介護保険証などを統合したものになること、ICを搭載して自宅パソコンから年金記録やレセプトを閲覧することが可能になるものになること等を明らかにした。
◆厚生年金未加入事業所数9万7000件 1年で1.5倍に
加入義務があるにもかかわらず未加入のまま厚生年金保険料を支払っていない事業所が2007年3月末時点で9万7427事業所にのぼり、前年同期に比べ約1.5倍に増えていることが社会保険庁の調査でわかった。
未加入だったが社保庁の説得に応じ加入した事業所数も1万883事業所あるが、新たに未加入と判明した事業所が増えたことで、未加入の全体数が増加した。
07年10月16日
最近の動き
◆年金保険料未納企業の従業員救済へ議員立法提出(10月12日)
与党は、企業が年金保険料を国に納付していなかった場合でも従業員に年金を支給するようにする特例法案を、議員立法で国会に提出する方針を示した。企業に保険料納付の2年の時効を適用せずに過去の未納分の任意納付を認め、企業が倒産している場合等は未納分を税金で補填するなどといった内容で、11月上旬にも法案提出の見込み。
◆国民年金基金の加入資格拡大へ 厚労相検討(10月10日)
舛添厚生労働大臣は、現在は60歳未満となっている国民年金基金の加入資格について、60〜64歳の国民年金の任意加入者にも拡大するよう検討することを明らかにした。また、掛金の最低額も現在の月額9,000円(20歳男性)から6,000円程度に引き下げることも併せて検討する。基金の加入者を増やすことにより年金受給額の水準を上げることがねらい。
◆“宙に浮いた年金” 5000万件の納付保険料は2兆強(10月9日)
社会保険庁は「年金記録漏れ問題」に関して、過去に納付された5000万件分の保険料の総額が2兆3,500億円程度に上るとの試算結果を明らかにした。150件のサンプルの平均額をもとに算出されたもので、「実態を正確に把握したものではない」と同庁は説明している。
◆低所得者に手厚い「国民年金加算制度」創設へ(10月8日)
政府・与党は、年金の最低保障機能を強化するため、低所得者層に対する「国民年金加算制度」の創設を検討していることを明らかにした。原案では年収160万円未満の単身世帯などを対象に国民年金の支給額を約25%引き上げるとしており、2009年度までに制度の運用開始を目指す。財源は税金でまかなう方針で、約9,000億円程度と試算されている。
◆確定拠出年金運用漏れ8万人のうち2万人が連絡とれず(10月7日)
確定拠出年金で、運用されないまま塩漬けにされている約8万人分(総額211億円)の年金資産のうち約2万人分について、加入者の連絡先が不明となっていることが明らかになった。転職時に必要な手続きをとらないまま引っ越し等で住所不明となるケースが多いとみられる。厚生労働省では、企業の説明や本人の理解の不十分さが主な原因として、資産の移行手続の周知を企業などに徹底するよう求める。
◆国民年金保険料 来年3月分からカード納付開始(10月5日)
厚生労働省は、国民年金保険料をクレジットカードでも納付できるように国民年金法の政令を改正することを明らかにした。納付方法の選択肢を増やして保険料を支払いやすくすることがねらいで、国の公金納付でクレジットカードの利用が認められるのは初めて。社会保険事務所での申込み受付けは2008年2月以降で、実際の納付は同年3月分の保険料からとなる見通し。
◆中小企業退職金共済制度で49万人分365億円未払い(10月4日)
中小企業退職金共済制度が1959−2006年度に支払うべき退職金のうち、計49万2,251人分、約365億9,000万円の退職金が未払いとなっていることが明らかになった。同制度は、企業の掛金と国からの助成金を勤労者退職金共済機構が運用して退職者の請求に基づき退職金を支払う仕組み。未払い分の大半は本人が請求をし忘れたために発生したものとみられる。未払い分については5年で時効となるが、同機構は時効になった分の支払いにも応じる方針で、問合せ窓口を設けて対象者に申請を呼びかける。
◆時効による徴収不能の保険料は1兆円弱(10月3日)
時効により徴収不能となった国民年金の保険料が、2006年度は9,864億円にのぼることが、社会保険庁の調査でわかった。徴収できた保険料(1兆9,038億円)の約半分に相当する額が取立て不能になったということで、未納問題の深刻さが浮き彫りとなった。未納が与える年金財政への影響は少ないとみられるが、今後、無年金で生活保護に頼る人が増えることが懸念されている。
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与党は、企業が年金保険料を国に納付していなかった場合でも従業員に年金を支給するようにする特例法案を、議員立法で国会に提出する方針を示した。企業に保険料納付の2年の時効を適用せずに過去の未納分の任意納付を認め、企業が倒産している場合等は未納分を税金で補填するなどといった内容で、11月上旬にも法案提出の見込み。
◆国民年金基金の加入資格拡大へ 厚労相検討(10月10日)
舛添厚生労働大臣は、現在は60歳未満となっている国民年金基金の加入資格について、60〜64歳の国民年金の任意加入者にも拡大するよう検討することを明らかにした。また、掛金の最低額も現在の月額9,000円(20歳男性)から6,000円程度に引き下げることも併せて検討する。基金の加入者を増やすことにより年金受給額の水準を上げることがねらい。
◆“宙に浮いた年金” 5000万件の納付保険料は2兆強(10月9日)
社会保険庁は「年金記録漏れ問題」に関して、過去に納付された5000万件分の保険料の総額が2兆3,500億円程度に上るとの試算結果を明らかにした。150件のサンプルの平均額をもとに算出されたもので、「実態を正確に把握したものではない」と同庁は説明している。
◆低所得者に手厚い「国民年金加算制度」創設へ(10月8日)
政府・与党は、年金の最低保障機能を強化するため、低所得者層に対する「国民年金加算制度」の創設を検討していることを明らかにした。原案では年収160万円未満の単身世帯などを対象に国民年金の支給額を約25%引き上げるとしており、2009年度までに制度の運用開始を目指す。財源は税金でまかなう方針で、約9,000億円程度と試算されている。
◆確定拠出年金運用漏れ8万人のうち2万人が連絡とれず(10月7日)
確定拠出年金で、運用されないまま塩漬けにされている約8万人分(総額211億円)の年金資産のうち約2万人分について、加入者の連絡先が不明となっていることが明らかになった。転職時に必要な手続きをとらないまま引っ越し等で住所不明となるケースが多いとみられる。厚生労働省では、企業の説明や本人の理解の不十分さが主な原因として、資産の移行手続の周知を企業などに徹底するよう求める。
◆国民年金保険料 来年3月分からカード納付開始(10月5日)
厚生労働省は、国民年金保険料をクレジットカードでも納付できるように国民年金法の政令を改正することを明らかにした。納付方法の選択肢を増やして保険料を支払いやすくすることがねらいで、国の公金納付でクレジットカードの利用が認められるのは初めて。社会保険事務所での申込み受付けは2008年2月以降で、実際の納付は同年3月分の保険料からとなる見通し。
◆中小企業退職金共済制度で49万人分365億円未払い(10月4日)
中小企業退職金共済制度が1959−2006年度に支払うべき退職金のうち、計49万2,251人分、約365億9,000万円の退職金が未払いとなっていることが明らかになった。同制度は、企業の掛金と国からの助成金を勤労者退職金共済機構が運用して退職者の請求に基づき退職金を支払う仕組み。未払い分の大半は本人が請求をし忘れたために発生したものとみられる。未払い分については5年で時効となるが、同機構は時効になった分の支払いにも応じる方針で、問合せ窓口を設けて対象者に申請を呼びかける。
◆時効による徴収不能の保険料は1兆円弱(10月3日)
時効により徴収不能となった国民年金の保険料が、2006年度は9,864億円にのぼることが、社会保険庁の調査でわかった。徴収できた保険料(1兆9,038億円)の約半分に相当する額が取立て不能になったということで、未納問題の深刻さが浮き彫りとなった。未納が与える年金財政への影響は少ないとみられるが、今後、無年金で生活保護に頼る人が増えることが懸念されている。