14年01月31日
相通じる、事業展開の考え方と人材開発の考え方
~弱みにフォーカスするか、強みにフォーカスするか~
●相通じる、事業展開の考え方と人材開発の考え方 (H26.2月号)
強い組織をつくるための方法論として、「ギャップアプローチ」と「ポジティブアプローチ」というものがあります。この両アプローチは、事業展開をして行く場面でも使えますし、人材開発を行う場面でも使えるものです。
一般的には経営資源に恵まれない中小企業が取るべき道としては、後者のポジティブアプローチの方が、望ましいと考えられていますが、今回は人材開発とからめて、このことを解説したいと思います。
「ギャップアプローチ」とは、「あるべき姿」がまずありきという発想からスタートし、その「あるべき姿」というものは自分の外側に求めます。典型的には目標となる会社や人のことです。これに対して「ポジティブアプローチ」とは、「ありたい姿」を自分の内側から導き出すところからスタートするアプローチです。
分かりにくいと思いますので、これを図示すると以下の通りです。
■ギャップアプローチ ■ポジティブアプローチ
1.あるべき姿を自分の外側に見つける 1.ありたい姿は本来、自分の中にある
↓ ↓
2.あるべき姿と現状のギャップ(問題点)を特定する 2.自分の強み・可能性を見つけ出す
↓ ↓
3.そのギャップの原因を分析する 3.強みを活かして、ありたい姿になるための方法を考える
↓ ↓
4.ギャップの原因が分かったらその解決方法を検討する 4.強みを活かした時の状況を皆で共有化する
↓ ↓
5.ギャップを埋めるための行動計画を立てる 5.強みを活かすための行動計画を立てる
簡単に言えば、「ギャップアプローチ」とは、まず自分の外側に目標としたい会社や人のことを思い浮かべ、それに比べて今の状態はギャップがあると認識します。そしてそのギャップを埋めるために色々努力して、その目標に近づこうということです。つまり自分の弱みにフォーカスして行こうというアプローチです。
これはこれで構わないのですが、通常は目標とした会社や人を超えることはなく、近づくだけで、自分の強みにはなりません。
一方の「ポジティブアプローチ」は、自分の内側に強みや可能性となるものはないかを探し出し、それをもっと活かすためにはどうしたらいいかを考え、更に伸ばして行こうとするものです。つまり自分の強みにフォーカスして行こうとするアプローチです。
これは対象となるライバルがいません。小さいながらもキラリと光る会社や人材を目指す場合に有効です。
この両アプローチの良否を決するのは意味がなく、それぞれ使い分けすればいいと思うのです、ややもすれば「ギャップアプローチ」に偏り、せっかくの強み、他にはない自分の特徴を伸ばせていない現状が相当あるのではないかと推測します。
会社も人材も、ポジティブに強みにもっとフォーカスして、どこにでもある存在ではなく、キラリと光る存在でありたいものです。
文責 特定社会保険労務士 西村 聡
もっと見る :http://www.nishimura-roumu.com
●相通じる、事業展開の考え方と人材開発の考え方 (H26.2月号)
強い組織をつくるための方法論として、「ギャップアプローチ」と「ポジティブアプローチ」というものがあります。この両アプローチは、事業展開をして行く場面でも使えますし、人材開発を行う場面でも使えるものです。
一般的には経営資源に恵まれない中小企業が取るべき道としては、後者のポジティブアプローチの方が、望ましいと考えられていますが、今回は人材開発とからめて、このことを解説したいと思います。
「ギャップアプローチ」とは、「あるべき姿」がまずありきという発想からスタートし、その「あるべき姿」というものは自分の外側に求めます。典型的には目標となる会社や人のことです。これに対して「ポジティブアプローチ」とは、「ありたい姿」を自分の内側から導き出すところからスタートするアプローチです。
分かりにくいと思いますので、これを図示すると以下の通りです。
■ギャップアプローチ ■ポジティブアプローチ
1.あるべき姿を自分の外側に見つける 1.ありたい姿は本来、自分の中にある
↓ ↓
2.あるべき姿と現状のギャップ(問題点)を特定する 2.自分の強み・可能性を見つけ出す
↓ ↓
3.そのギャップの原因を分析する 3.強みを活かして、ありたい姿になるための方法を考える
↓ ↓
4.ギャップの原因が分かったらその解決方法を検討する 4.強みを活かした時の状況を皆で共有化する
↓ ↓
5.ギャップを埋めるための行動計画を立てる 5.強みを活かすための行動計画を立てる
簡単に言えば、「ギャップアプローチ」とは、まず自分の外側に目標としたい会社や人のことを思い浮かべ、それに比べて今の状態はギャップがあると認識します。そしてそのギャップを埋めるために色々努力して、その目標に近づこうということです。つまり自分の弱みにフォーカスして行こうというアプローチです。
これはこれで構わないのですが、通常は目標とした会社や人を超えることはなく、近づくだけで、自分の強みにはなりません。
一方の「ポジティブアプローチ」は、自分の内側に強みや可能性となるものはないかを探し出し、それをもっと活かすためにはどうしたらいいかを考え、更に伸ばして行こうとするものです。つまり自分の強みにフォーカスして行こうとするアプローチです。
これは対象となるライバルがいません。小さいながらもキラリと光る会社や人材を目指す場合に有効です。
この両アプローチの良否を決するのは意味がなく、それぞれ使い分けすればいいと思うのです、ややもすれば「ギャップアプローチ」に偏り、せっかくの強み、他にはない自分の特徴を伸ばせていない現状が相当あるのではないかと推測します。
会社も人材も、ポジティブに強みにもっとフォーカスして、どこにでもある存在ではなく、キラリと光る存在でありたいものです。
文責 特定社会保険労務士 西村 聡
もっと見る :http://www.nishimura-roumu.com