安倍総理の所信演説があった。

「美しい日本」というテーマで、いろいろあったのだが、その中で「人生二毛作」という言葉があった。

元来、「二毛作」は、例えば、夏は米作、冬は麦作という風に別種のことをするのである。

それに反して「二期作」は、同じ種類のもの(米を2回)を作ることを意味している。

私は、講演では「21世紀は家業の時代」と言っている。

大企業に就職することが一生を保証してくれる事ではなくなって、むしろ国際競争化におかれる企業ほど新陳代謝が激しくなっている。

これからは、50才での早期退職ではなく、40代、30代と早まっていくと思われる。

この時に、「家業」に戻れば「二毛作」だし、独立自営の道を選ぶと「二期作」である。

「天下り」は官僚の「二期作」であるが、これは許せない部分が多いので徹底して究明・糾弾されるべきである。

私の場合は、「経営コンサルタント」の道を選んで「二毛作」になった。

しかし、根底に流れるものは余り変化がなく、そういう意味では「商売」のトランザクションは変っているが、ベースは同じなのだから「二期作」かも知れない。

ともかく、安倍総理の「二毛作」は、大いに将来を示唆している。

若い人も企業にしがみつくのではなく、今培ったことで「未来」を見つける勇気をもって欲しいと思う。

そうでないと「家業」という世界のみが選択肢になりかねない。

親は、こういう時代を見据えて魅力ある「家業」に育成する必要がある。