企業結合に関する会計処理の方法については、平成22年4月1日以後に実施される企業結合(平成21年4月1日以後開始する事業年度において最初に実施される企業結合から早期適用も可。)より以下の改正が行われていますので、注意が必要です。

【主な改正内容】

1. 持分プーリング法の廃止
    国際会計基準とのコンバージェンスを推進するという観点により持分プーリング法を廃止し、共同支配企業の形成及び共通支配下の取引以外の企業結合については、すべてパーチェス法により会計処理をすることとなりました。

2. 企業結合時に生じる「負ののれん」の処理
    負ののれんが生じると見込まれる場合には、次の処理を行う。ただし、負ののれんが生じると見込まれたときにおける取得原価が受け入れた資産及び引き受けた負債に配分された純額を下回る額に重要性が乏しい場合には、次の処理を行わずに、その下回る額を当期の利益として処理することができる。
    (1)取得企業は、すべての識別可能資産及び負債が把握されているか、また、それらに対する取得原価の配分が適切に行われているかどうか見直す。
    (2)(1)の見直しを行っても、なお取得原価が受入れた資産及び引き受けた負債に配分された純額を下回り、負ののれんが生じる場合には、その負ののれんが生じた事業年度の利益として処理する。

3. 企業結合により受け入れた研究開発の途中段階の成果「仕掛研究開発」の処理
    被取得企業より受入れた資産に無形資産が含まれる場合には、従前はその無形資産につ
いては原則費用処理を行っていましたが、一定の要件を満たすものについて取得原価を配
分し資産として受入れる処理を行います。

4. 株式を取得の対価とする場合のその対価の時価の測定日
    被取得企業の取得対価として市場価格のある取得企業等の株式が交付される場合には、取得の対価となる財の時価は、従前は合意公表日の前5日以内の株価でしたが、原則として、企業結合日における株価を基礎として算定することとなりました。
  
  上記以外にも、少数株主の測定・取得企業の決定方法等の改正が行われております。


文責:法人ソリューション部


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