昨今の医師不足・看護師不足問題は医療機関を経営なさっている院長・理事長先生の悩みの種として常に付きまとっている問題です。医療機関はその公共性の高さから人員配置基準等の行政からの管理や様々な職種が異なる資格を持つ専門職の集まりであるという組織の特性などがあり、組織全体としての戦略的な人事管理を行うということが難しい状況にあります。
しかしながら、近年は医療機関の機能分化が進み各医療機関は何を強みにして生き残っていくかが問われる状況となっております。この観点から中長期的な要員計画をしっかりと立案してそれに合わせた採用計画を作っていくことが必要となっています。
具体的には、その医療機関が目指す経営方針・診療方針にのっとった経営戦略をしっかりと立案し、何を強みとして強化するのかをしっかりと把握したうえで、そのための人材を何人、何時までに配置するのかを計画することが要員計画となります。そのためには的確に現状の人員配置を分析して中長期的にどのように変えていくのかを纏めなければなりません。
そして、要員計画が決まったらそれを具体的にどのような方法で実現するのかを採用計画に落とし込んで実行していきます。採用方法はそれぞれですが、例え採用に至っても医療機関の特性のひとつである離職率の高さから、定着しない可能性も十分考えられ、その部分も含めたうえで要員計画・採用計画は立てられるべきかと考えます。
採用から教育、教育による個人的能力の向上と組織的サービスの向上、そのサービスの向上が新規の患者を呼び込み経営の安定に繋がり、結果としての職員に対する待遇の改善へと向かう。この良好なサイクルが発展向上してこそ定着率が上がり、要員計画や採用計画もより立てやすいものと成っていきます。


文責 医業部

にほんブログ村 士業ブログへ
↑↑ランキングに参加しています。クリックをお願いします。

Pronet Group HP
↑↑弊社ホームページもぜひご覧下さい。




なかのひと