13年03月25日
税制改正のおさらい
3月5日に当社にて税制改正のセミナーを行いました。
確定申告も終わりおさらいの意味も込めまして再度改正項目
を掲載致します。
相続税・贈与税の改正項目
1相続税の基礎控除の減額
民主党政権時代でも改正案にあがっておりました。
現行 5,000万円+1,000万円×法定相続人の数
改正 3,000万円+600万円×法定相続人の数
→平成27年より 増税
2相続税の最高税率の引き上げ
民主党政権時代でも改正案にあがっておりました。
現行 3億円超 50%
改正 6億円超 55%
(なお、2億超3億円以下は45%)
→平成27年より 増税
3贈与税の最高税率の引き上げと、直系卑属への贈与税率の軽減
民主党政権時代でも改正案にあがっておりました。
現行 1,000万円超50%
改正 3,000万円超55% + 直系卑属(20歳以上)への税率軽減
→平成27年より 増税・減税
4相続時精算課税制度の適用要件の見直し
民主党政権時代でも改正案にあがっておりました。
現行 65歳以上の親から子(推定相続人)への贈与
改正 60歳以上の方から20歳以上の孫(も含む)への贈与
→平成27年より 減税
5事業承継税制の要件緩和
現行 ①先代が役員を退任(贈与税のみ) ②後継者が親族
③5年間は認定を受けたときから毎年8割以上の雇用数を確保
改正 ①先代が代表者を退任(贈与税のみ) ②後継者は他人でもよい
③8割以上の雇用数は5年間の平均でよい
→平成27年より 緩和
■事業承継税制とは?
後継者の相続税額のうち、議決権株式などの80%にあたる相続税の納税を猶予する税制です。
6教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置【新設】
受贈者(30歳未満の者に限る)の教育資金に充てるため、その直系尊属が金融機関に信託等した場合には、受贈者1人あたりにつき1,500万円(学校以外の支払は500万円を限度)までの金額で平成25年1月1日から平成27年12月31日までに拠出されるものに限り、贈与税を課税しない。
『 贈与税の教育資金の非課税』 とニュース等で話題になっているものです。
相続対策としては、緊急にお金を贈与する必要がある場合(つまり、余命宣告等を受けた場合)には、非常に有効な手段になると考えます。
7小規模宅地等の減額規定の改定
老人ホームに入居していても、一定の要件を満たす場合には、自宅にも適用できる。
→平成26年より 減税
特定居住用宅地等の特例適用対象面積を240㎡から330㎡に拡充。
事業用宅地と居住用宅地がある場合には一定の要件を満たす場合にはそれぞれの適用対象面積まで併用して適用可能。
→平成27年より 減税
■小規模宅地等の減額とは?
自宅や、事業(不動産賃貸業は除く)に利用していた土地については、要件を満たした場合には、適用対象限度面積の範囲で最高80%評価を下げることができる規定です。
8納税義務者の改正
日本国内に住所がなく、日本国籍も有していない人が、日本国内に住所を有している人から相続等により国外財産を取得した場合には、納税義務が生じる。
→平成25年4月1日より 増税
9未成年者控除及び障害者控除の拡充
(未成年者控除)
現行 20歳までの1年につき6万円
改正 20歳までの1年につき10万円
(障害者控除)
現行 85歳までの1年につき6万円(特別障害者は12万円)
改正 85歳までの1年につき10万円(特別障害者は20万円)
→平成27年より 減税
所得税の改正項目
1最高税率の引き上げ
現行 課税所得1,800万円超 税率40%
改正 課税所得4,000万円超 税率45%
→平成27年より 増税
2住宅ローン控除の拡充
現行 最高控除額 20万円
改正 最高控除額 40万円
→平成29年12月まで延長のうえ、消費税の増税に合わせて控除額の拡大 減税
3上場株式と非上場株式の譲渡所得の損益通算の改定
上場株式の譲渡所得と非上場株式の譲渡所得を別々の分離課税制度にする
つまり、上場株式の譲渡損と非上場株式の譲渡益の通算ができなくなる。
4社会保険診療報酬の所得計算の適用対象者の制限
その年の医業及び歯科医業に係る収入金額が7,000万円を超えた場合には除外
→個人は平成26年より 増税
(法人は平成25年4月1日以後開始事業年度より)
5みなし譲渡課税
中小企業者に該当する内国法人の役員である個人の保証人が、その内国法人に利用させている個人所有の財産を合理的な再生計画に基づき、内国法人に一定の要件を満たす贈与を行い、手続きを行った場合には、みなし譲渡課税を適用しない。
→平成25年4月1日から平成28年3月31日まで 減税
■例・経営が悪化している会社の社長が自社ビルの敷地として使用させている社長名義の土地を会社に贈与したような場合が想定されます。
6みなし配当課税
相続により取得した非上場株式を発行会社に譲渡した場合のみなし配当課税の特例の適用対象者範囲の拡充
→平成27年より 減税
7少額上場株式等に係る配当所得及び譲渡所得等の非課税措置【新設】
年間100万円までの投資を対象とし、投資してから5年間の配当や譲渡益が非課税となる制度です。(日本版ISA)
なお、非課税口座を開設できる期間は平成26年~平成35年となります。
しかしながら、現行の譲渡の軽減税率は廃止されるので、実質は増税となります。
8自己資金で認定住宅を取得した場合の住宅投資減税や住宅リフォームを行った場合の減税措置の延長
→ 平成29年まで延長 減税
なお、実際の改正は異なる場合がございますので、ご注意ください。
文責 資産税部
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確定申告も終わりおさらいの意味も込めまして再度改正項目
を掲載致します。
相続税・贈与税の改正項目
1相続税の基礎控除の減額
民主党政権時代でも改正案にあがっておりました。
現行 5,000万円+1,000万円×法定相続人の数
改正 3,000万円+600万円×法定相続人の数
→平成27年より 増税
2相続税の最高税率の引き上げ
民主党政権時代でも改正案にあがっておりました。
現行 3億円超 50%
改正 6億円超 55%
(なお、2億超3億円以下は45%)
→平成27年より 増税
3贈与税の最高税率の引き上げと、直系卑属への贈与税率の軽減
民主党政権時代でも改正案にあがっておりました。
現行 1,000万円超50%
改正 3,000万円超55% + 直系卑属(20歳以上)への税率軽減
→平成27年より 増税・減税
4相続時精算課税制度の適用要件の見直し
民主党政権時代でも改正案にあがっておりました。
現行 65歳以上の親から子(推定相続人)への贈与
改正 60歳以上の方から20歳以上の孫(も含む)への贈与
→平成27年より 減税
5事業承継税制の要件緩和
現行 ①先代が役員を退任(贈与税のみ) ②後継者が親族
③5年間は認定を受けたときから毎年8割以上の雇用数を確保
改正 ①先代が代表者を退任(贈与税のみ) ②後継者は他人でもよい
③8割以上の雇用数は5年間の平均でよい
→平成27年より 緩和
■事業承継税制とは?
後継者の相続税額のうち、議決権株式などの80%にあたる相続税の納税を猶予する税制です。
6教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置【新設】
受贈者(30歳未満の者に限る)の教育資金に充てるため、その直系尊属が金融機関に信託等した場合には、受贈者1人あたりにつき1,500万円(学校以外の支払は500万円を限度)までの金額で平成25年1月1日から平成27年12月31日までに拠出されるものに限り、贈与税を課税しない。
『 贈与税の教育資金の非課税』 とニュース等で話題になっているものです。
相続対策としては、緊急にお金を贈与する必要がある場合(つまり、余命宣告等を受けた場合)には、非常に有効な手段になると考えます。
7小規模宅地等の減額規定の改定
老人ホームに入居していても、一定の要件を満たす場合には、自宅にも適用できる。
→平成26年より 減税
特定居住用宅地等の特例適用対象面積を240㎡から330㎡に拡充。
事業用宅地と居住用宅地がある場合には一定の要件を満たす場合にはそれぞれの適用対象面積まで併用して適用可能。
→平成27年より 減税
■小規模宅地等の減額とは?
自宅や、事業(不動産賃貸業は除く)に利用していた土地については、要件を満たした場合には、適用対象限度面積の範囲で最高80%評価を下げることができる規定です。
8納税義務者の改正
日本国内に住所がなく、日本国籍も有していない人が、日本国内に住所を有している人から相続等により国外財産を取得した場合には、納税義務が生じる。
→平成25年4月1日より 増税
9未成年者控除及び障害者控除の拡充
(未成年者控除)
現行 20歳までの1年につき6万円
改正 20歳までの1年につき10万円
(障害者控除)
現行 85歳までの1年につき6万円(特別障害者は12万円)
改正 85歳までの1年につき10万円(特別障害者は20万円)
→平成27年より 減税
所得税の改正項目
1最高税率の引き上げ
現行 課税所得1,800万円超 税率40%
改正 課税所得4,000万円超 税率45%
→平成27年より 増税
2住宅ローン控除の拡充
現行 最高控除額 20万円
改正 最高控除額 40万円
→平成29年12月まで延長のうえ、消費税の増税に合わせて控除額の拡大 減税
3上場株式と非上場株式の譲渡所得の損益通算の改定
上場株式の譲渡所得と非上場株式の譲渡所得を別々の分離課税制度にする
つまり、上場株式の譲渡損と非上場株式の譲渡益の通算ができなくなる。
4社会保険診療報酬の所得計算の適用対象者の制限
その年の医業及び歯科医業に係る収入金額が7,000万円を超えた場合には除外
→個人は平成26年より 増税
(法人は平成25年4月1日以後開始事業年度より)
5みなし譲渡課税
中小企業者に該当する内国法人の役員である個人の保証人が、その内国法人に利用させている個人所有の財産を合理的な再生計画に基づき、内国法人に一定の要件を満たす贈与を行い、手続きを行った場合には、みなし譲渡課税を適用しない。
→平成25年4月1日から平成28年3月31日まで 減税
■例・経営が悪化している会社の社長が自社ビルの敷地として使用させている社長名義の土地を会社に贈与したような場合が想定されます。
6みなし配当課税
相続により取得した非上場株式を発行会社に譲渡した場合のみなし配当課税の特例の適用対象者範囲の拡充
→平成27年より 減税
7少額上場株式等に係る配当所得及び譲渡所得等の非課税措置【新設】
年間100万円までの投資を対象とし、投資してから5年間の配当や譲渡益が非課税となる制度です。(日本版ISA)
なお、非課税口座を開設できる期間は平成26年~平成35年となります。
しかしながら、現行の譲渡の軽減税率は廃止されるので、実質は増税となります。
8自己資金で認定住宅を取得した場合の住宅投資減税や住宅リフォームを行った場合の減税措置の延長
→ 平成29年まで延長 減税
なお、実際の改正は異なる場合がございますので、ご注意ください。
文責 資産税部
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