10年04月14日
儲かっている医療機関の特徴
今日は我々医業部が日々お客様の巡回監査を担当している中で、素晴らしい業績を上げてらっしゃる医療機関の特徴などを、主に財務面を中心として纏めてみたいと思います。
ベッドのある病院と無床のクリニックでは同じ医療機関とは言え、財務的特徴も違いますが、主に以下の3点については儲かっている医療機関の特徴として一つに纏められるかと思います。
1.労働分配率が55%前後である
労働分配率とは医業収入から薬品仕入等の直接原価を引いた医業総利益(粗利)に対して占める人件費の割合の事です。(※注:病院会計準則には医業総利益という言葉はございません。あくまでも我々が経営分析をする時に念頭に置いている言葉です。)この割合が高いほど利益を人件費に圧迫されている事になりますので低い方がいいのですが、逆に低すぎると収入(忙しさ)に対する配慮(人の募集や高待遇)が追いついていない事になりますので、不満やストレスが高まります。儲かっている医療機関はそのバランスがきちんと取れていて、やや忙しいながらも医療スタッフが生き生きと働いているケースが多く見られます。
2.内部留保金獲得のために適性納税額を計画的に収めている
納税金額は医療機関のみならず、どなたでも少ないに越したことは無いと考えるのは当然の事だと思います。しかしながら、納税金額が少ないと言う事は内部に貯まるお金(内部留保金)が少ないことも意味します。医療機関は設備に対する投資金額が結構膨らむ産業ですので、計画的に内部留保金を貯めておかないと突然の故障や買い替えなどに対応しきれず、サービスの低下を招く要因になったりもします。当座は借入金でしのぐ手立てもありますが、でき得るならば無借金にて設備投資も行えるのが一番です。儲かっている医療機関は節税対策はしっかりと行うのですが、税金を下げんが為のみの出費などは行わず、しっかりと利益を計上して年々内部留保金を貯めていっている所がほとんどです。
3.保険診療収入における返戻・査定率が0.3%以内である
医療機関における収入の大部分が保険診療収入であることは言うまでもないのですが、儲かっている医療機関は医事において殆どミスなく返戻・査定を受けることが少ないです。このことは、医事の能力だけの問題ではなく、カルテなどの重要書類等の整理や確認、回覧などが組織的に非常にスムーズにいっている事の表れでもあります。逆に返戻・査定の多い所は組織的に運営されてない事が多いです。
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ベッドのある病院と無床のクリニックでは同じ医療機関とは言え、財務的特徴も違いますが、主に以下の3点については儲かっている医療機関の特徴として一つに纏められるかと思います。
1.労働分配率が55%前後である
労働分配率とは医業収入から薬品仕入等の直接原価を引いた医業総利益(粗利)に対して占める人件費の割合の事です。(※注:病院会計準則には医業総利益という言葉はございません。あくまでも我々が経営分析をする時に念頭に置いている言葉です。)この割合が高いほど利益を人件費に圧迫されている事になりますので低い方がいいのですが、逆に低すぎると収入(忙しさ)に対する配慮(人の募集や高待遇)が追いついていない事になりますので、不満やストレスが高まります。儲かっている医療機関はそのバランスがきちんと取れていて、やや忙しいながらも医療スタッフが生き生きと働いているケースが多く見られます。
2.内部留保金獲得のために適性納税額を計画的に収めている
納税金額は医療機関のみならず、どなたでも少ないに越したことは無いと考えるのは当然の事だと思います。しかしながら、納税金額が少ないと言う事は内部に貯まるお金(内部留保金)が少ないことも意味します。医療機関は設備に対する投資金額が結構膨らむ産業ですので、計画的に内部留保金を貯めておかないと突然の故障や買い替えなどに対応しきれず、サービスの低下を招く要因になったりもします。当座は借入金でしのぐ手立てもありますが、でき得るならば無借金にて設備投資も行えるのが一番です。儲かっている医療機関は節税対策はしっかりと行うのですが、税金を下げんが為のみの出費などは行わず、しっかりと利益を計上して年々内部留保金を貯めていっている所がほとんどです。
3.保険診療収入における返戻・査定率が0.3%以内である
医療機関における収入の大部分が保険診療収入であることは言うまでもないのですが、儲かっている医療機関は医事において殆どミスなく返戻・査定を受けることが少ないです。このことは、医事の能力だけの問題ではなく、カルテなどの重要書類等の整理や確認、回覧などが組織的に非常にスムーズにいっている事の表れでもあります。逆に返戻・査定の多い所は組織的に運営されてない事が多いです。
文責:医業部
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