12年09月23日
後納制度について
「後納制度」の受付が開始されて、3週間ばかしとなった。どうしようかと思案されている方が多いようである。
25年という老齢の年金受給資格期間を満たせていない方が、2年から10年にまで保険料納付の時効を3年間に限り認めることによって、年金受給につなげるというのがメインの趣旨である。
そして、老齢基礎年金の受給権のない状態の人であれば、適用対象とした。
・65歳未満であること。なおかつ、老齢基礎年金の繰上げをしていないこと。
・65歳以上だが、25年等老齢の年金受給資格期間を満たせていないこと。
したがって、増やすという目的での申請も増えつつある。
というものなのだが、例によって色々と側面的な情報も必要である。
・10月から一斉に納付書を発行する。
・その納付書の使用期限は25年3月31日までのものであること。4月1日からは、年度が代るため、加算額も25年度価額に代わり、それまでに発行した納付書の納付額より変更されているため。したがって、残した期間分については、時効消滅していなければ、再申請ということになる。
・平成14年10月分は10月中に納付しなければ時効にかかる。納付書発行には審査があるため、9月末に近い申請は10月発行が困難になる可能性が高い。
・窓口にてその審査の軽減のため確認作業を少し時間をかけて行っている。したがって、申請書を出しにきただけ、忙しいのですぐに帰る、という人が困る。
・65歳未満のパターンの人は、基礎期間(老齢基礎年金に反映される期間)が480月まで。
・65歳以上のパターンの人は、300月までしか納付できない。65歳以上での任意加入と扱いは同じ。
・65歳になった時点で、老齢基礎年金を受ける状態になる人は、もう保険料を納付できなくなる。受給者と被保険者との二重資格を禁じているため。(厚生年金は別)
・後納利用、任意加入利用、それと60歳までの義務期間分の納付は併行できる。義務期間分については、差押さえと障害・遺族年金における保険料納付要件の絡みから、優先を推奨。
・カラ期間(海外居住、61.4前の厚生年金等加入者の配偶者期間、外国人登録証等)は、後納制度より優先されるため、それを利用すれば25年達する人は、後納できない。したがって、戸籍等を持ってきてもらわないと受付できないケースがある。3号記録の整理も、しておかないといけないケースもある。
・27年10月施行予定だが、受給資格期間が十年に短縮される。したがって、既に10年はあるという人は後納制度をそれでも利用されるかの意思表示が必要。還付しないため。なお、消費税率が10%になることを前提としての施行となる。政治的判断で凍結される場合もあるので今後とも要注意。
・後納制度を利用しても受給資格期間が満たせなかった人にも、還付しないので、申請時に意思表示が必要。保険料もまとまると結構高額になるので、悩ましい問題である。
・10年前の平成14年10月から納付可能となる。厚生年金から国民年金への切り替えが未手続の人は、遡って資格取得(1号変更)の届出も同時に出す。
・高齢の方は、たいてい平成14年10月から60歳になるまでの期間となることから、実際10年すべて納付できるものではないということ。任意加入中の未納期間であれば後納できる。
・免除期間については後納の対象外であるが、「追納」はもともと同じ10年遡及可能なので問題なし。全額免除以外で、免除認定期間中の未納(半額未納など)は未納扱いなので、後納することができる。
以上、自分に関連する部分は注意して理解しておいてください。
25年という老齢の年金受給資格期間を満たせていない方が、2年から10年にまで保険料納付の時効を3年間に限り認めることによって、年金受給につなげるというのがメインの趣旨である。
そして、老齢基礎年金の受給権のない状態の人であれば、適用対象とした。
・65歳未満であること。なおかつ、老齢基礎年金の繰上げをしていないこと。
・65歳以上だが、25年等老齢の年金受給資格期間を満たせていないこと。
したがって、増やすという目的での申請も増えつつある。
というものなのだが、例によって色々と側面的な情報も必要である。
・10月から一斉に納付書を発行する。
・その納付書の使用期限は25年3月31日までのものであること。4月1日からは、年度が代るため、加算額も25年度価額に代わり、それまでに発行した納付書の納付額より変更されているため。したがって、残した期間分については、時効消滅していなければ、再申請ということになる。
・平成14年10月分は10月中に納付しなければ時効にかかる。納付書発行には審査があるため、9月末に近い申請は10月発行が困難になる可能性が高い。
・窓口にてその審査の軽減のため確認作業を少し時間をかけて行っている。したがって、申請書を出しにきただけ、忙しいのですぐに帰る、という人が困る。
・65歳未満のパターンの人は、基礎期間(老齢基礎年金に反映される期間)が480月まで。
・65歳以上のパターンの人は、300月までしか納付できない。65歳以上での任意加入と扱いは同じ。
・65歳になった時点で、老齢基礎年金を受ける状態になる人は、もう保険料を納付できなくなる。受給者と被保険者との二重資格を禁じているため。(厚生年金は別)
・後納利用、任意加入利用、それと60歳までの義務期間分の納付は併行できる。義務期間分については、差押さえと障害・遺族年金における保険料納付要件の絡みから、優先を推奨。
・カラ期間(海外居住、61.4前の厚生年金等加入者の配偶者期間、外国人登録証等)は、後納制度より優先されるため、それを利用すれば25年達する人は、後納できない。したがって、戸籍等を持ってきてもらわないと受付できないケースがある。3号記録の整理も、しておかないといけないケースもある。
・27年10月施行予定だが、受給資格期間が十年に短縮される。したがって、既に10年はあるという人は後納制度をそれでも利用されるかの意思表示が必要。還付しないため。なお、消費税率が10%になることを前提としての施行となる。政治的判断で凍結される場合もあるので今後とも要注意。
・後納制度を利用しても受給資格期間が満たせなかった人にも、還付しないので、申請時に意思表示が必要。保険料もまとまると結構高額になるので、悩ましい問題である。
・10年前の平成14年10月から納付可能となる。厚生年金から国民年金への切り替えが未手続の人は、遡って資格取得(1号変更)の届出も同時に出す。
・高齢の方は、たいてい平成14年10月から60歳になるまでの期間となることから、実際10年すべて納付できるものではないということ。任意加入中の未納期間であれば後納できる。
・免除期間については後納の対象外であるが、「追納」はもともと同じ10年遡及可能なので問題なし。全額免除以外で、免除認定期間中の未納(半額未納など)は未納扱いなので、後納することができる。
以上、自分に関連する部分は注意して理解しておいてください。
12年09月15日
不法行為
「パワハラ」というのは、職場に普及しやすいように作られた言葉です。したがって、これは案内標示のようなものに止まります。
根本は、民法第709条の「不法行為」に含まれるものです。
《故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。》
「不法行為」という言葉はわかりにくく、そのものの定義がないので困ったものですが、検索すればすぐありますのでご確認ください。
で、まず、「保護される権利」とは何か、次にそれが侵害されたとはどういうことか、そしてその賠償額はどれくらいかという話になります。賠償額はともかく、「保護される権利」あるいは侵害された権利とは何かが重要です。
で、普通一般的には、平穏無事に仕事をする権利ということになるでしょう。退職に発展するならば、もう少し働けたであろう期間の賃金相当の賠償。また、精神的に参ったのであれば慰謝料。
なお、権利の侵害を感じる度合いは人それぞれであり、また人間関係によっても異なります。なるべく早い段階で、相手に対し、どう感じているのかを意思表示しとくべきでしょう。それが一番難しいのですが。
指導云々については、暴力的なものは通らないでしょう。指導面が多少認められれば、損害賠償額の減額要素となります。
商売そっちのけで、中高校生事件のようにいじめ行為に走ってしまっている管理者も少なくないようです。会社の目的とか度外視ですので、ライバル企業の回し者かもしれません。したがって本来なら、会社がそのような管理者に対して処分することが筋ですが、多くの場合、会社にはそのような力が備わっておりません。結果、利益もまた備わってきません。会社は誰が仕切っているのかという話になってしまいます。
根本は、民法第709条の「不法行為」に含まれるものです。
《故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。》
「不法行為」という言葉はわかりにくく、そのものの定義がないので困ったものですが、検索すればすぐありますのでご確認ください。
で、まず、「保護される権利」とは何か、次にそれが侵害されたとはどういうことか、そしてその賠償額はどれくらいかという話になります。賠償額はともかく、「保護される権利」あるいは侵害された権利とは何かが重要です。
で、普通一般的には、平穏無事に仕事をする権利ということになるでしょう。退職に発展するならば、もう少し働けたであろう期間の賃金相当の賠償。また、精神的に参ったのであれば慰謝料。
なお、権利の侵害を感じる度合いは人それぞれであり、また人間関係によっても異なります。なるべく早い段階で、相手に対し、どう感じているのかを意思表示しとくべきでしょう。それが一番難しいのですが。
指導云々については、暴力的なものは通らないでしょう。指導面が多少認められれば、損害賠償額の減額要素となります。
商売そっちのけで、中高校生事件のようにいじめ行為に走ってしまっている管理者も少なくないようです。会社の目的とか度外視ですので、ライバル企業の回し者かもしれません。したがって本来なら、会社がそのような管理者に対して処分することが筋ですが、多くの場合、会社にはそのような力が備わっておりません。結果、利益もまた備わってきません。会社は誰が仕切っているのかという話になってしまいます。