近年、借金で破綻する多重債務者の増加が社会問題になってきています。法律や制度の不備を訴える人も多いようです。たしかに、いろいろな点で借金をめぐる法律や制度には問題点もあります。しかし、それ以上に、お金を借りる人の心の部分を考えていくことも大切なことではないかと思います。果たして、自分が「お金を借りられる人」なのか「お金を借りられない人」なのか? 一度、自己診断をしてみる必要がありそうです。

 お金の問題はまさしく心の問題です。お金には、安心をもたらす力とともに不安をつのらせる力があります。お金に関する人の心理は様々ですが、自分自身がお金に対してどういう価値観を持っているか、また、どういう使い方のクセを持っているかは意外と気にしていないようです。そして、借金をするときの人の心理については、あまり語られていません。でも、ここに大きな落とし穴が隠れています。

 もし、「お金を借りられない人」が借金をしたとすればどうなるでしょうか? お金は、あくまでも道具です。道具である以上、その使い方に上手下手があっておかしくありません。そして、借金となるととても使いかたがとても難しい道具となるようです。お金の使い方と人の心が深く関っていることを知っておくのは、お金を上手に使うことにもつながりそうです。

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