07年04月28日
扶養的財産分与
ご夫婦の関係についてのご相談を受けていると、「もし離婚した場合、どれくらい財産がもらえるのか?」といったご質問を良く受けます。財産分与、慰謝料、養育費、年金分割など、離婚はある意味で経済的な分離作業でもあるようです。離婚後の生活を考えていく上で、これらの件は離婚そのものをどう考えるかという選択に大きく関わります。
その中で、財産分与について言えば、夫婦財産制という法律の中で、婚姻中に形成された財産は共有、つまりそれぞれ1/2ずつ権利があるということに基づきます。それは、仮に一方が稼いだお金であっても共有とみなされます。ただし、結婚する前から持っていた財産や、相続や贈与などによって自己の名で得た財産は特有財産といって分与の対象からはずれます。
年金分割や退職金の分割なども、同じ観点から考えていくことができるようです。簡単な言葉で言えば、婚姻中に作った財産については、夫と妻は折半ということになります。その数字を計算すれば自ずと算出できます。
不動産なども同じ考え方に基づきますが、分割などが難しいとそこで止まってしまう方も多いようです。でも、やってみれば、それほど難しい考えは必要ないようです。
不動産の場合は、買った金額より財産価値が下がっているケースがよくあります。本来はこういったマイナスの財産も折半されます。価値の下がった分の半分ずつをお互いが負担する事になります。
また、財産分与の中には扶養的分与という考え方があって、例えば専業主婦は離婚してもすぐに生計を立てることが難しいため、ある程度の期間は夫が経済的に扶助するという考え方です。離婚はお互い納得していても、経済的な理由で足踏みをしてしまうときなどこの考え方を取り入れていきます。
私たちは、離婚した方が良いとかしない方が良いという立場ではありません。お互いの未来の願望の中で離婚が良い選択ということであれば、より良い未来をそれぞれが創るために何が必要かを考えていきます。その観点から、お互いが良い話し合いをしていくことがとても大切な事と思っています。
ホームページ:http://www.counselling.co.jp/
メール:mikikikaku@k6.dion.ne.jp
TEL:042-548-4456
「家庭内の問題相談室」
「女性の生活立て直し相談室」
その中で、財産分与について言えば、夫婦財産制という法律の中で、婚姻中に形成された財産は共有、つまりそれぞれ1/2ずつ権利があるということに基づきます。それは、仮に一方が稼いだお金であっても共有とみなされます。ただし、結婚する前から持っていた財産や、相続や贈与などによって自己の名で得た財産は特有財産といって分与の対象からはずれます。
年金分割や退職金の分割なども、同じ観点から考えていくことができるようです。簡単な言葉で言えば、婚姻中に作った財産については、夫と妻は折半ということになります。その数字を計算すれば自ずと算出できます。
不動産なども同じ考え方に基づきますが、分割などが難しいとそこで止まってしまう方も多いようです。でも、やってみれば、それほど難しい考えは必要ないようです。
不動産の場合は、買った金額より財産価値が下がっているケースがよくあります。本来はこういったマイナスの財産も折半されます。価値の下がった分の半分ずつをお互いが負担する事になります。
また、財産分与の中には扶養的分与という考え方があって、例えば専業主婦は離婚してもすぐに生計を立てることが難しいため、ある程度の期間は夫が経済的に扶助するという考え方です。離婚はお互い納得していても、経済的な理由で足踏みをしてしまうときなどこの考え方を取り入れていきます。
私たちは、離婚した方が良いとかしない方が良いという立場ではありません。お互いの未来の願望の中で離婚が良い選択ということであれば、より良い未来をそれぞれが創るために何が必要かを考えていきます。その観点から、お互いが良い話し合いをしていくことがとても大切な事と思っています。
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07年04月04日
養育費と面接交渉
昨年度一年間関わった、「養育費と面接交渉の調査と推進事業」の報告書がまとまりました。この報告書は、全国の各相談機関に配布される予定です。
一年間、委員の仕事をお引き受けして一番気になったことは、相談機関が少ないことと、せっかく相談に行ったにもかかわらず相談が中途半端な形で終わってしまっていることです。
今、国は養育費の取り決めについて積極的に相談体制を整えようとしています。その一つの理由は、母子扶養手当の財政が逼迫していて、できる限り自己責任の中で、養育費をきちんと受け取る事を母子家庭に求めています。また、法制度改正により、今後、母子扶養手当の削減も予定されているようです。
離婚にはそれぞれ止むを得ない理由があることと思います。しかし、子どもの父親と母親という立場で考えたとき、養育費と面接交渉の取り決めは、子どもの将来のためにも是非話し合いの場を持って欲しいことでもあります。
離婚となると、双方の感情的なすれ違いはある程度止むを得ない事かもしれません。それだけに、冷静な視野にたって相談を受けてくれる場所が必要ではないかと思います。
日本には調停制度があります。どうしても、双方の意見がすれ違う場合には、調停を利用する事は必然です。しかし、その調停という制度があることも知らない方が多いのも事実のようです。
アメリカでは、養育費などの取り決めが確実に行われない限り離婚を認めないといった制度をもつ州も多いそうです。協議離婚を認めている日本においても、もう少し子どもの福祉を優先した制度が欲しいところです。
まず、気軽に相談できる場所を整えるとともに、相談者双方の立場に立って視野広く未来を一緒に考えてくださる相談者の育成にも力を注ぎたいと思っています。
ホームページ:http://www.counselling.co.jp/
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今、国は養育費の取り決めについて積極的に相談体制を整えようとしています。その一つの理由は、母子扶養手当の財政が逼迫していて、できる限り自己責任の中で、養育費をきちんと受け取る事を母子家庭に求めています。また、法制度改正により、今後、母子扶養手当の削減も予定されているようです。
離婚にはそれぞれ止むを得ない理由があることと思います。しかし、子どもの父親と母親という立場で考えたとき、養育費と面接交渉の取り決めは、子どもの将来のためにも是非話し合いの場を持って欲しいことでもあります。
離婚となると、双方の感情的なすれ違いはある程度止むを得ない事かもしれません。それだけに、冷静な視野にたって相談を受けてくれる場所が必要ではないかと思います。
日本には調停制度があります。どうしても、双方の意見がすれ違う場合には、調停を利用する事は必然です。しかし、その調停という制度があることも知らない方が多いのも事実のようです。
アメリカでは、養育費などの取り決めが確実に行われない限り離婚を認めないといった制度をもつ州も多いそうです。協議離婚を認めている日本においても、もう少し子どもの福祉を優先した制度が欲しいところです。
まず、気軽に相談できる場所を整えるとともに、相談者双方の立場に立って視野広く未来を一緒に考えてくださる相談者の育成にも力を注ぎたいと思っています。
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07年03月16日
内容証明郵便を書くとき
行政書士の仕事をしていると、よく、内容証明郵便の代書の依頼を受けます。使う用途も様々で、借金の催促から、配偶者の不倫相手への手紙、契約の解除、あるいは近隣の騒音の苦情など、いろいろなご要望があります。特に最近は、ご夫婦間の問題の中で、内容証明を使うケースが増えてきているようです。
一般的に、内容証明は普通の手紙と大きな差はありません。法的な拘束力も執行力も持ちません。ただ、日付と内容が証明されるので、証拠としての力を持たせることができます。また、内容証明が届くことは滅多にないことなので、相手にこちらが本気なのだという事を印象付ける事にも有効のようです。
あまり書きなれていない方へのご注意としては、脅迫文にならないようにすることです。ついつい、言いたい事を書き連らねて、「同意しないと、こうするぞ!」みたいな書き方をすると、捉え方によっては脅迫と見られてしまう恐れがあります。脅迫したという証拠を残すことになりかねませんので、文体や要求には十分注意が必要です。
また、こちらの知っていることをすべて書き連らねてしまいがちですが、あまり良いとは思えません。むしろ、相手に手の内をさらしてしまう事になります。
将来、証拠として活かせるように配慮した内容証明が良い内容証明になると思います。
本当は、争いごとのない社会が望ましいのですが、止むを得ず相手にこちらの言い分を伝えなければならないときもあります。そういったとき、口答では感情的になりやすく、また、後で言った言わないの問題も出ることがあります。
比較的、冷静に判断できる内容証明などの書面を上手に利用する事も、生活上の一つの知恵かもしれません。
一般的に、内容証明は普通の手紙と大きな差はありません。法的な拘束力も執行力も持ちません。ただ、日付と内容が証明されるので、証拠としての力を持たせることができます。また、内容証明が届くことは滅多にないことなので、相手にこちらが本気なのだという事を印象付ける事にも有効のようです。
あまり書きなれていない方へのご注意としては、脅迫文にならないようにすることです。ついつい、言いたい事を書き連らねて、「同意しないと、こうするぞ!」みたいな書き方をすると、捉え方によっては脅迫と見られてしまう恐れがあります。脅迫したという証拠を残すことになりかねませんので、文体や要求には十分注意が必要です。
また、こちらの知っていることをすべて書き連らねてしまいがちですが、あまり良いとは思えません。むしろ、相手に手の内をさらしてしまう事になります。
将来、証拠として活かせるように配慮した内容証明が良い内容証明になると思います。
本当は、争いごとのない社会が望ましいのですが、止むを得ず相手にこちらの言い分を伝えなければならないときもあります。そういったとき、口答では感情的になりやすく、また、後で言った言わないの問題も出ることがあります。
比較的、冷静に判断できる内容証明などの書面を上手に利用する事も、生活上の一つの知恵かもしれません。
07年02月11日
離婚後の家族関係相談
子どもがいる家庭での離婚は、子どもたちへの配慮と、離婚後の親子関係について、先の生活を考えた対応が大切と考えます。
離婚を夫婦の間の揉め事と考えてしまう方が多いことも事実です。そのため、話し合いより争いという姿勢になりがちです。離婚にいたるまでには、それなりの事情があったことと思います。しかし、離婚は夫婦と家族それぞれの独立でもあります。夫婦だけではなく子どもたちにとっても新しい生活が始まります。
離婚は、家族一人一人が次の人生をより良くしていくための一つの方法であって、離婚を目的地にしない考えかたが求められるのではないかと思います。離婚は、終点ではなく出発点です。ここから新しい人生が始まります。新しい人生のスタートと考えれば、前向きな発想も可能になります。そして、信頼関係に基づいてそれを支援してくれる相談者がいることで、新しい人生の出発はより確実さを増すものと思います。
離婚はまだ増加の傾向にあります。離婚を不幸な結果ととらえるより、その先の人生をより良くしていくための通過点と受け止めることが家族の幸せに直結していくものと感じます。そして、相談を受ける者は、どのような姿勢で相談者と向き合うことが、その人の未来のとって大切かについて、真剣に考えていくことが求められると思います。
ホームページ:http://www.counselling.co.jp/
メール:mikikikaku@k6.dion.ne.jp
TEL:042-548-4456
「家庭内の問題相談室」
「女性の生活立て直し相談室」
離婚を夫婦の間の揉め事と考えてしまう方が多いことも事実です。そのため、話し合いより争いという姿勢になりがちです。離婚にいたるまでには、それなりの事情があったことと思います。しかし、離婚は夫婦と家族それぞれの独立でもあります。夫婦だけではなく子どもたちにとっても新しい生活が始まります。
離婚は、家族一人一人が次の人生をより良くしていくための一つの方法であって、離婚を目的地にしない考えかたが求められるのではないかと思います。離婚は、終点ではなく出発点です。ここから新しい人生が始まります。新しい人生のスタートと考えれば、前向きな発想も可能になります。そして、信頼関係に基づいてそれを支援してくれる相談者がいることで、新しい人生の出発はより確実さを増すものと思います。
離婚はまだ増加の傾向にあります。離婚を不幸な結果ととらえるより、その先の人生をより良くしていくための通過点と受け止めることが家族の幸せに直結していくものと感じます。そして、相談を受ける者は、どのような姿勢で相談者と向き合うことが、その人の未来のとって大切かについて、真剣に考えていくことが求められると思います。
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07年01月05日
モラルハラスメント
明けましておめでとうございます
今年の年明けは暖冬のせいか、穏やかで暖かでした。2007年は果たしてどんな年になるのでしょうか?
新春早々、あまり明るい話題とはいえませんが、このところ「モラルハラスメント」という言葉をよく聞くようになりました。夫婦間での言葉による暴力や無視、精神的な虐待行為をこう呼ぶようです。
私どもの相談室でも、モラルハラスメントに関する相談は昨年あたりから増加傾向にあります。昔から、嫁姑の確執とか、嫁いびりといった家庭内のいじめ行為はずいぶんとあったようにも思います。しかし、最近の相談の事例は、信じられないほどそれが陰湿になっている気がしてなりません。
子どものいじめや社会的いじめが問題になっている今日、家庭の中のこういった行為にも目を背けることができないようです。社会全体が、受容の力を失いつつあるようにも思えます。
被害に合う方は、心理的にも大きなダメージを受けており、夫婦間の問題に関わる相談の際、心のケアの大切さを感じます。
社会からいじめをなくすことはとても困難なことだと思いますが、相手の立場にたって考えるということを今一度思い返すことはできないでしょうか?相手を受容する力について、今年はより一層真剣に考えていきたいと思います。
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新春早々、あまり明るい話題とはいえませんが、このところ「モラルハラスメント」という言葉をよく聞くようになりました。夫婦間での言葉による暴力や無視、精神的な虐待行為をこう呼ぶようです。
私どもの相談室でも、モラルハラスメントに関する相談は昨年あたりから増加傾向にあります。昔から、嫁姑の確執とか、嫁いびりといった家庭内のいじめ行為はずいぶんとあったようにも思います。しかし、最近の相談の事例は、信じられないほどそれが陰湿になっている気がしてなりません。
子どものいじめや社会的いじめが問題になっている今日、家庭の中のこういった行為にも目を背けることができないようです。社会全体が、受容の力を失いつつあるようにも思えます。
被害に合う方は、心理的にも大きなダメージを受けており、夫婦間の問題に関わる相談の際、心のケアの大切さを感じます。
社会からいじめをなくすことはとても困難なことだと思いますが、相手の立場にたって考えるということを今一度思い返すことはできないでしょうか?相手を受容する力について、今年はより一層真剣に考えていきたいと思います。
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