08年12月14日
養育費は子どもの権利
日本で未成年の子どものいる家庭で、離婚の際、養育費の取り決めをしているかたは3割程度に過ぎません。それをしっかりとした書面にする方は、ごくわずかのようです。
今年も、養育費についてのアンケート調査を実施しています。昨年までの調査の中で、意外なことに裁判所の調停などを経て決められたケースでもあまり守られていないことがわかりました。一番、確実に守られていたのが取り決めた事を公正証書にしたケースでした。
公正証書を作成するためには、基本的に話し合って合意ができたことが前提になります。取り決めた事を書面にして公証役場に持っていき、そこで公正証書という強制執行力をすぐに付けることができる文書にします。お互いが納得した形での取り決めですから、守られる率が高い事もうなずけます。また、執行力が協議書や口約束などに比べ強いことから、約束に対する責任感も強く持ち続けることができるようです。
養育費は子どもの権利ではないかと思います。金額の問題もさることながら、離れて暮らす親からも愛情を受け続けていることの証でもあります。養育費を支払ってもらえなかったり、途中でストップされた時、子どもは「もう愛されていない!」と感じてしまう事も多いようです。
年末から春にかけて、離婚に関するご相談が増えます。特に最近の傾向として、子育て中のご夫婦からのご相談が多く入っています。できる限り、お子さんの環境を変えないようにという配慮から、年度替りを離婚の契機と考えられるご夫婦が多いからかもしれません。離婚の方向が決まった時は、まず、養育費の取り決めをきちんとされることを願って止みません。
ご相談などがあればお気軽にご連絡ください。
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TEL:042-548-4456:立川市錦町1-5-6-402
今年も、養育費についてのアンケート調査を実施しています。昨年までの調査の中で、意外なことに裁判所の調停などを経て決められたケースでもあまり守られていないことがわかりました。一番、確実に守られていたのが取り決めた事を公正証書にしたケースでした。
公正証書を作成するためには、基本的に話し合って合意ができたことが前提になります。取り決めた事を書面にして公証役場に持っていき、そこで公正証書という強制執行力をすぐに付けることができる文書にします。お互いが納得した形での取り決めですから、守られる率が高い事もうなずけます。また、執行力が協議書や口約束などに比べ強いことから、約束に対する責任感も強く持ち続けることができるようです。
養育費は子どもの権利ではないかと思います。金額の問題もさることながら、離れて暮らす親からも愛情を受け続けていることの証でもあります。養育費を支払ってもらえなかったり、途中でストップされた時、子どもは「もう愛されていない!」と感じてしまう事も多いようです。
年末から春にかけて、離婚に関するご相談が増えます。特に最近の傾向として、子育て中のご夫婦からのご相談が多く入っています。できる限り、お子さんの環境を変えないようにという配慮から、年度替りを離婚の契機と考えられるご夫婦が多いからかもしれません。離婚の方向が決まった時は、まず、養育費の取り決めをきちんとされることを願って止みません。
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08年11月14日
財産分与
離婚の際の財産分与の中には扶養的分与という考え方があります。例えば専業主婦は離婚してもすぐに生計を立てることが難しいため、ある程度の期間は夫が経済的に扶助するという考え方です。お互いが離婚を望んでいるケースなどでは、慰謝料を争うよりこの扶養的財産分与について話し合うことのほうが前向きな話し合いをもちやすいケースも多いようです。
一般的に財産分与について言えば、夫婦財産制という法律の中で、婚姻中に形成された財産は共有、つまりそれぞれ1/2ずつ権利があるということに基づきます。それは、仮に一方が稼いだお金であっても共有とみなされます。ただし、結婚する前から持っていた財産や、相続や贈与などによって自己の名で得た財産は特有財産といって分与の対象からはずれます。
年金分割や退職金の分割なども、同じ観点から考えていくことができるようです。簡単な言葉で言えば、婚姻中に作った財産については、夫と妻は折半ということになります。その数字を計算すれば自ずと算出できます。
不動産なども同じ考え方に基づきますが、分割などが難しいとそこで止まってしまう方も多いようです。でも、やってみれば、それほど難しい考えは必要ないようです。不動産の場合は、買った金額より財産価値が下がっているケースがよくあります。本来はこういったマイナスの財産も折半されます。価値の下がった分の半分ずつをお互いが負担する事になります。
離婚は、お互いが新しい人生をやり直すスタートでもあります。過去の恨みにこだわり続けているより、これからのお互いの人生をより良くすることに視点をおきたいものです。良い話し合いをしていくためにも、こういった考え方があることを知っておくのも良いかもしれません。
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年金分割や退職金の分割なども、同じ観点から考えていくことができるようです。簡単な言葉で言えば、婚姻中に作った財産については、夫と妻は折半ということになります。その数字を計算すれば自ずと算出できます。
不動産なども同じ考え方に基づきますが、分割などが難しいとそこで止まってしまう方も多いようです。でも、やってみれば、それほど難しい考えは必要ないようです。不動産の場合は、買った金額より財産価値が下がっているケースがよくあります。本来はこういったマイナスの財産も折半されます。価値の下がった分の半分ずつをお互いが負担する事になります。
離婚は、お互いが新しい人生をやり直すスタートでもあります。過去の恨みにこだわり続けているより、これからのお互いの人生をより良くすることに視点をおきたいものです。良い話し合いをしていくためにも、こういった考え方があることを知っておくのも良いかもしれません。
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08年10月09日
デートDV
最近、「デートDV」という言葉をよく耳にするようになりました。また、それに関わる相談も何件か入っています。DV(ドメスティックバイオレンス)という言葉は、直訳すれば「家庭内の暴力」を意味します。特に夫婦間で相手から受ける、肉体的暴力や精神的暴力をこう呼ぶことが多いようです。定義を少し広げると、夫婦や親子、そして恋人といった本来は親密な関係であるはずの相手から受ける暴力を指す言葉でもあるようです。
デートDVとは、主に結婚していない男女間での体、言葉、態度による暴力を意味するようです。親密な相手を思い通りに動かす為に使われるいろいろな種類の暴力を指します。こういったことが起きる理由として、暴力によって自己決定権を剥奪したり、力を持って相手を支配したりというように相手を自分の思い通りにしたいという欲求を満たすためと言われているようです。家族ではないのだから、被害者は逃げればよいという発想もできそうですが、心理的に一旦支配と隷属といった関係ができてしまうとそれができない状態に陥ります。
こういったことは、家庭内で起きるDVでも起きることですが、特にデートDVでは孤独への恐怖が問題を深刻にしてしまうようです。そして、そのことがなかなか相談につながらない原因ともなります。また、相談を受けた者が安易に「別れれば良い!」といった対応をすると、二度と相談に来なくなってしまいます。愛情というよりは、孤独への恐怖が問題解決を遅らせてしまうようです。だからこそ、相談者はそのことに配慮しなければなりません。
心理的な面とともに、デートDVでは家庭内のDVの場合に適応されるような法的庇護が受け難い面もあります。DV法は家庭内の暴力を想定しているため、デートDVには適応されにくいようです。また、部屋の中で行われる行為のため、ストーカー防止法といった法律も不適当となります。しかし、明らかに不法な行為であることは間違いありません。こういった被害者を守るためには、心理面と法律面の両面の対応が不可欠です。被害を受けている人や身近にそういった被害者がいることに気付いた場合には、安心できる相談場所でできるだけ早く相談することを検討していただきたいと思います。
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こういったことは、家庭内で起きるDVでも起きることですが、特にデートDVでは孤独への恐怖が問題を深刻にしてしまうようです。そして、そのことがなかなか相談につながらない原因ともなります。また、相談を受けた者が安易に「別れれば良い!」といった対応をすると、二度と相談に来なくなってしまいます。愛情というよりは、孤独への恐怖が問題解決を遅らせてしまうようです。だからこそ、相談者はそのことに配慮しなければなりません。
心理的な面とともに、デートDVでは家庭内のDVの場合に適応されるような法的庇護が受け難い面もあります。DV法は家庭内の暴力を想定しているため、デートDVには適応されにくいようです。また、部屋の中で行われる行為のため、ストーカー防止法といった法律も不適当となります。しかし、明らかに不法な行為であることは間違いありません。こういった被害者を守るためには、心理面と法律面の両面の対応が不可欠です。被害を受けている人や身近にそういった被害者がいることに気付いた場合には、安心できる相談場所でできるだけ早く相談することを検討していただきたいと思います。
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08年10月03日
別居何年で離婚できる?
「何年間別居すれば離婚できますか?」という質問を受けることがあります。しかし、法律では、特に何年別居すれば離婚できるといった記載はありません。「配偶者が3年間生死不明」であれば、離婚の事由になるため、この条文と勘違いされている方が多いようです。別居と生死不明とはまったく意味合いが違います。
民法の中では、夫婦が同居することを義務付けています。ただ、生活の中では、単身赴任といったやむを得ぬ別居もありますので、それまで禁止しているわけではありません。そういった事情ではなく、夫婦関係が悪化したための別居である場合、その期間が長く、やり直しが不可能と判断されれば、婚姻を継続しがたい事由になる可能性はあります。
DV、モラルハラスメントといったように、同居している相手から被害を受け続けるような場合。あるいは一緒にいることが大きな精神的苦痛になるような場合など別居を選択する理由は様々のようです。別居期間中、距離を置くことで冷静に相手と向き合うことができる場合もあります。ただ、多くの場合は別居が離婚の前段階と捉えられているようです。
なかなか、離婚について冷静な話し合いができない場合など、別居は一つの選択です。ただ、別居となると相応の経済的負担が必要となります。法的には夫婦財産制がそのまま適応されるので、婚姻費用の分担といった話し合いをしていく必要も生じるようです。また、それを協議書や公正証書にすることも可能です。そういった話し合いができない場合には、家庭裁判所に調停、審判といった手続きがありますので知っておくと良いかもしれません。
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DV、モラルハラスメントといったように、同居している相手から被害を受け続けるような場合。あるいは一緒にいることが大きな精神的苦痛になるような場合など別居を選択する理由は様々のようです。別居期間中、距離を置くことで冷静に相手と向き合うことができる場合もあります。ただ、多くの場合は別居が離婚の前段階と捉えられているようです。
なかなか、離婚について冷静な話し合いができない場合など、別居は一つの選択です。ただ、別居となると相応の経済的負担が必要となります。法的には夫婦財産制がそのまま適応されるので、婚姻費用の分担といった話し合いをしていく必要も生じるようです。また、それを協議書や公正証書にすることも可能です。そういった話し合いができない場合には、家庭裁判所に調停、審判といった手続きがありますので知っておくと良いかもしれません。
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08年09月23日
慰謝料請求
離婚の際には必ず慰謝料請求ができると思っている方が多いようです。慰謝料とは、相手の不法行為に対する損害賠償金のことをさします。暴力や精神的な苦痛を相手に与える行為は不法行為です。また、不貞行為などは婚姻の義務を侵す不法行為となります。暴力をふるうとか、不貞行為をしている場合にはどちらに責任があるかは明瞭です。精神的苦痛や肉体的苦痛によって被害を受けた側は、加害者に慰謝料を請求できます。
しかし、性格の不一致などの場合は、どちらに責任があるかという判断がむずかしく、慰謝料の請求ができるとはいえない場合が多いようです。離婚というと、慰謝料という言葉を連想される方は多いかもしれません。しかし、一般的には慰謝料請求を伴う離婚はそれほど多くありません。離婚を切り出した方が、相手に慰謝料を支払うものと思われている方も多いようですが、基本的にはそういったことはありません。相手に明瞭な不法行為があった場合には、離婚に際して慰謝料請求を行うことが可能です。
ただ、相手の今までの落度を指摘していくため、争いに発展してしまうことも少なくありません。弁護士費用や裁判費用に多額の出費をして、結果として、離婚後の生活が苦しくなるといったことがないように考えていきたいものです。離婚の際には、養育費、財産分与、年金分割といった話し合いも持ちます。慰謝料ばかりにとらわれすぎず、未来の生活にも視点を置いた話し合いをするほうが、合意点を見つけやすいかもしれません。また、口約束は守られにくいものです。話し合いで決めたことは、公正証書のようなしっかりとした書面にすることもお勧めいたします。
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ただ、相手の今までの落度を指摘していくため、争いに発展してしまうことも少なくありません。弁護士費用や裁判費用に多額の出費をして、結果として、離婚後の生活が苦しくなるといったことがないように考えていきたいものです。離婚の際には、養育費、財産分与、年金分割といった話し合いも持ちます。慰謝料ばかりにとらわれすぎず、未来の生活にも視点を置いた話し合いをするほうが、合意点を見つけやすいかもしれません。また、口約束は守られにくいものです。話し合いで決めたことは、公正証書のようなしっかりとした書面にすることもお勧めいたします。
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