京都市の税理士・中小企業診断士 安田徹事務所
こんにちわ。税理士の高栖です。初ブログですがよろしくお願いします。あまりお堅い内容にならないようにする予定です。。

 医療費控除は年末調整で受けることができませんので、個人が自ら確定申告をする必要があります。
 医療費控除は比較的簡単に確定申告をすることが可能です。今回は確定申告で医療費控除を受けるために初めての方でも分かりやすいように解説致します。

◎医療費控除とは?
自分自身や家族のために医療費を支払った場合には、一定の金額を所得から控除をすることができます。これを医療費控除といいます。

◎医療費控除の対象となる医療費とは?
 ?確定申告する者が、自分自身又は家族のために支払った医療費であること。
 ?その年の1月1日から12月31日までに支払った医療費であること。
※注意
 18年に医療機関で治療を受け、19年になってから支払いをした場合は18年の確定申告で医療費控除をうけることができません。19年の対象になります。

◎医療費控除の計算の方法とは? 
次の方法により計算した額が対象です。上限は200万円です。
医療費控除=(イ−ロ)−ハ

イ. 実際に支払った医療費の年間合計額
ロ. その医療費のために受けた保険金等
ハ. 10万円と所得金額の5%とのいずれか少ない金額

ポイント
 ちまたで医療費控除は10万円以上支払っていないと使えない・・との声をよく耳にしますが、上記計算方法の「ハ」をご覧下さい。『10万円と所得金額の5%とのいずれか少ない金額』とありますよね。この『所得金額の5%』の意味はご存知ですか?
 
給与所得者(一般で言うサラリーマンです。)は自分で申告することはありませんので、お国が概算で経費を認めてくれています。
 例えば給与所得のみであるという前提で、年間500万円のお給料がある方は、経費として154万円認められています。
となると、課税される部分は500万円−154万円=346万円となります。
この346万円が所得金額ということです。
 上記ハは『所得金額の5%』とありますので、この例を当てはめると、
346万円×5%=173,000>10万円になります。ハは10万円という訳です。
と、いうことはお給料が一定の額以下の場合は10万円以下でも医療費控除を受けることができることになります。

 で、その一定の額がいくらであるかというと、大体年間310万円以下のお給料の方がその対象になります。
 例えばお給料が年間250万円の場合は78,500円以上で、年間150万円の場合は42,500円以上で医療費控除を受けることが可能になります。

 このように、年間の医療費が10万円に満たなくても控除を受けることができる場合もあります。

 誰しも医療費が多くなるのは有り難くないことですが、増えてしまった分税金の還付を受けて、少しでも家計の足しにできるということを頭の隅っこに留めておいてください。
 そのためにも領収書は捨てずに1年間保管しておいてくださいね。
 毎年、集計した結果医療費控除が受けられずガッカリされる方がいますが、医療費控除を受けられなかった事が健康に過ごせた証拠になりますので・・。その事を喜んでいただけたらなーと思います。

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