USPとは

90年代にバブルが崩壊し「失われた10年」と言われる時代に入りました。

では、この失われた10年にどんなモノが売れたでしょう。



ブランド品はそんな時代でも意外と売れました。

2001年にYahoo!BBがサービスを開始したことに象徴されるように、インターネットが普及しパソコンが売れました。



バブル崩壊前夜、白物家電や自家用車など、消費を牽引してきた「人並み」商品は各家庭に行き渡り、市場が飽和してしまいました。



パソコンのように、まだ行き渡っていなかった商品はそれまで通り売れました。

ブランド品に代表される「人とは違う」商品が売れました。



「失われた10年」それ以前に成功体験を持つ経営者が、時代が変わったことを受け入れることが出来ずにいたことが、最大の原因です。



「モノを売る」ことに関連した書籍で、USP若しくは同様の考え方について触れられていない書籍はまずありません。



このハンドブックを手に取っているあなたは、おそらくUSP(Unique Selling Proposition)という言葉をどこかでお聞きになったことがお有りでしょう。



では、USPとはなんですか?あなたはどう答えますか?



まず、「独自のウリ」というような答えが返ってくるでしょう。

多くの書物では、この説明がまずは一般的です。



確かに分かりやすいのですが、あまり具体性がありません。



もう少し素直に言葉を訳せば「自分だけが約束できる利益の提案」です。



USPは、1961年にアメリカにおける広告の巨匠ロッサー・リーブスがまとめたものです。

決して新しい技法ではありません。辞書にも載っている古くからある概念です。



今日、商品飽和、情報過多の時代にUSPという概念が見直され、あちらこちらで耳にするようになったことは、とても不思議な気がします。



リーブスは著書「Reality in Advertising」において、USPの基準を3項目にまとめています。





クライアントが受け取る利益の提案であること



その提案は他に無い独自のものであること



その提案がクライアントを動かす力をもつこと