住宅の断熱について近頃では外断熱を採用する事が内断熱よりも優位で
有るように思っている人がいますが何を基準にそのように思っているの
か判りません。
数値で見れば外断熱も内断熱も変わりません。断熱材の熱伝導率が同じ
であれば断熱性能も同じです。

では、なぜ外断熱が良いと思われるようになったのでしょうか?ひとつ
はNHKのニュースでマンション(RC造)の内断熱と外断熱の結露の
状態を放送された事で外断熱の認知がされた事、又新聞の全国紙で外断
熱の優位性がアピールされた事等が考えられます。

その機会を逃す事無くパワービルダーが外断熱を売り込んで行った事が
広がっているのだろうと思います。私の経験で言うと内断熱の施工の時、
断熱材を柱間に入れるのですが防湿層を室内側にしなければならないの
ですが、ただ断熱材が入っていれば良いと考えて方向を無視した施工を
行われていた現場が有りました。又、外断熱を行う場合断熱材と断熱材
の接点の部分が隙間が開いている現場も有りました。
気を付けなければならないのはどのような工法を選ぼうとも施工がちゃん
としていないと性能は確保できないと言う事です。どのような建築でも、
自動車のように工場で完成する物ではなく、現場で職人さんが1つ1つ
作り上げる物である事を忘れないで欲しいと思います。
単に性能の比較を見てどちらが優位であると勘違いしないようにしっか
りと確認して選んでください。家は買う物ではなく作る物だと言う事です。