喧嘩と火事は江戸の華と言われたように、木造建築物が多い時代では
一度火事なるとその被害は大変な物だったようです。そこで近代では都
市の不燃化が進められ都市計画によって防火性能が決められているのが
現代です。

建築基準法の改正以前に示されていた仕様規定によって住宅などの木造
建築物の防火の仕様が決められていた物から性能規定に変わり色々な物
が使えるようになりました。

その1つに燃え代設計と言う考えが有ります。以前ですと火を使う部屋
の仕上に木の無垢材を使用する事は出来ませんでした。木は火を付ける
と燃えますが、皆さんが木に火を付けて燃やそうとした時に角材や塊に
なった木が中々燃え尽きない事を経験した事は有りませんか?
その燃え尽きにくい事が燃え代設計に盛り込まれます。木に火が付いて
燃え進んで行くと燃えた所が炭化します。

炭化した部分が断熱の役割をして燃え進む速度が制限されるので中々燃
え尽きないのです。一旦火事になってもある一定の時間内は火災が広が
らないで避難できるという考え方です。